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会社の健康診断だけでは安心できない!? 見逃されやすい疾患や医師が勧める検査とは?

 公開日:2024/12/18

職場で健康診断を受けているからといって、個人で健康診断や人間ドックを受ける必要はないと思っている人も多いのではないでしょうか。実は、職場健診では見つかりにくい疾患もあるのです。特にがん検診の重要性や、検査項目の選び方について、青葉台かなざわ内科・内視鏡クリニックの金沢先生に詳しくお話を伺いました。

金沢 憲由

監修医師
金沢 憲由(青葉台かなざわ内科・内視鏡クリニック)

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秋田大学医学部卒業。その後、秋田組合総合病院(現・秋田厚生医療センター)、秋田大学医学部附属病院、横浜労災病院で経験を積む。2023年、神奈川県横浜市に「青葉台かなざわ内科・内視鏡クリニック」を開院。日本消化器病学会専門医・関東支部評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・関東支部評議員、日本肝臓学会専門医、日本内科学会専門医、日本消化管学会専門医。難病指定医。

編集部編集部

会社で健康診断を受けていれば、個人で健康診断や人間ドックを受けなくても良いでしょうか?

金沢 憲由先生金沢先生

職場健診の目的は、職場における労働者の安全と健康を守ることです。たとえば生活習慣病や肝臓疾患、腎臓疾患などは職場で行う健康診断でも見つかりやすく、実際多くの人が指摘されています。しかしながら、職場健診では見つかりにくい病気もあります。

編集部編集部

どんな病気が見つかりにくいのですか?

金沢 憲由先生金沢先生

職場健診で見つけにくい疾患の筆頭が、がんです。職場健診では、場合によってはバリウム検査や便潜血検査、胸部X線検査などを行うこともありますが、初期のがんを見つけるには内視鏡検査など、もっと精密な検査を行う方が発見の可能性が高まります。

編集部編集部

バリウム検査や便潜血検査だけでは、がんを見つけるには不十分なのですか?

金沢 憲由先生金沢先生

どんな検査も確実に見過ごしがないとは言い切れません。その中で、特に便潜血検査は社会全体の大腸がんを拾い上げるという意味では威力を発揮する検査です。しかし現実に、進行がんで10%、早期がんで50%の見逃しがあることがわかっています。

編集部編集部

それでは職場健診を受けている人は、どのような検査を追加すれば良いのですか?

金沢 憲由先生金沢先生

もっとも受けてほしいのは、がん検診です。自治体でもがん検診を行っており、たとえば胃がん検診なら50歳以上を対象に胃内視鏡検査を2年に1回受けることができます。大腸については、40歳を超えたら一度、大腸カメラを受けることを強くお勧めします。

編集部編集部

人間ドックとして複数の検査項目をパッケージ化している医療機関もあります。職場検診に加え、それを受けるのはどうでしょうか?

金沢 憲由先生金沢先生

人間ドックといっても、医療機関によって内容が異なります。内視鏡検査などのがん検診が含まれているものもありますし、職場の健康診断と内容がほとんど変わらないものもありますから、人間ドックを追加で受ける場合には、検査項目を確認するようにしましょう。

※この記事はメディカルドックにて【健康診断は「毎年同じ時期・同じ病院で受ける方がいい」のウソ・ホント 受ける時の注意点も教えて】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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