【トイレが近い人必見③】過活動膀胱の治療方法
「尿意が我慢できない……」そんな経験はありませんか? 実はその症状、“過活動膀胱”という病気かもしれません。過活動膀胱について「たかだウロクリニック」の高田先生に学ぶ特集の第3回。
今回は「過活動膀胱の治療方法」について解説していただきました。
監修医師:
高田 将吾(たかだウロクリニック)
編集部
どのように、過活動膀胱を改善していくのでしょうか?
高田先生
一般的には我慢できない尿意の対策として、症状を和らげる飲み薬が使われています。長期服用が可能なので、切迫感が次第に薄れていくイメージです。また、薬からの卒業も可能です。我慢できない尿意のお薬の処方を、行動療法と併用することもありますね。
編集部
一方、タンク以外の問題であれば、専用の治療をするということですね?
高田先生
男性の場合、前立腺肥大症と過活動膀胱を併発しているケースがあります。前立腺肥大症は、膀胱というタンクの問題ではなく、尿道が圧迫されて症状が起きます。このとき、どちらの治療を優先するのかは、ケース・バイ・ケースです。一律に、我慢できない尿意の薬を処方するとは限りません。
編集部
薬が効かず、手術の適用になるケースもあるのでしょうか?
高田先生
はい。膀胱の過剰な筋肉の働きを弱める方法として、「ボツリヌス注射」があります。内視鏡を尿道の先から入れて、膀胱の内側から筋肉に注射します。なお、手術として考えられるのはボツリヌス注射くらいで、切開を伴うような手術はおこないません。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
高田先生
今回、頻尿や過活動膀胱についてお話させていただきました。頻尿は、昼間頻尿で約3000万人、夜間頻尿で約4500万人ととても多くの方々が症状をおもちで、じつは「相談したいけどどこで相談していいか分からない」というケースも多いのではないかと思っています。「最近、少し頻尿だな」と少しでも感じたら、ぜひ遠慮なくご相談ください。