「急性大動脈解離になりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!
急性大動脈解離の前兆とは?Medical DOC監修医が急性大動脈解離の前兆・なりやすい人の特徴・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「急性大動脈解離の前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
春日 武史(医師)
目次 -INDEX-
「急性大動脈解離」とは?
血管の一部が裂け、血液が本来流れる部分とは違うところに流れ込んでしまう状態を指す「急性大動脈解離」。これは、突然発生する緊急性の高い病気であり、速やかな診断と治療が欠かせません。本記事では、急性大動脈解離がどのような病気か、早期発見がなぜ重要なのかについて解説します。身近な症状やリスク要因にも気を付けましょう。
急性大動脈解離になりやすい人の特徴
急性大動脈解離は、いろいろなリスク要因が組み合わさった場合に発生しやすくなります。以下に、なりやすい人の特徴を挙げてみましょう。
男性
急性大動脈解離は男性に多く見られます。男性の方が女性よりも2〜3倍発症リスクが高いとされています。
40歳以上の中高年層
大動脈の組織が加齢とともに変化しやすく、40歳以上の中高年層での発症が増加します。
高血圧患者
高血圧は大動脈の負担を増加させ、解離のリスクを高める要因となります。血圧の定期的なモニタリングが重要です。
喫煙者
タバコの喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進行させるため、急性大動脈解離のリスクを高める要因となります。
急性大動脈解離のリスクは個人差がありますが、健康な生活習慣や定期的な健康診断は、大動脈解離の発症リスクを低減させる助けとなります。
すぐに病院へ行くべき「急性大動脈解離の前兆」
ここまでは急性大動脈解離の前兆を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
激しい胸痛や背部痛がある場合は、救急科へ
急性大動脈解離の最も警告すべき前兆の一つが、激しい胸痛や背部痛です。この症状は突然発生し、非常に強く、持続するのが特徴です。痛みは通常、胸の中央や背中に集中し、ときには肩や腕へと広がることもあります。このような症状が現れた場合、速やかに救急外来への受診が必要です。症状が強い時には無理をして自分で病院に行くのではなく、救急車を呼んで安静にしながら迅速に病院へ搬送してもらいましょう。
受診・予防の目安となる「急性大動脈解離の前兆」のセルフチェック法
- ・激しい胸痛や背中の痛みがある場合
- ・呼吸困難や動悸がある場合
- ・めまいや意識の混濁がある場合
- ・寒気や発汗がある場合
- ・片側の足のしびれや麻痺がある場合
「急性大動脈解離の前兆」についてよくある質問
ここまで急性大動脈解離の前兆などを紹介しました。ここでは「急性大動脈解離の前兆」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
急性大動脈解離の前兆となる症状で急死することはあるのでしょうか?
春日 武史 医師
はい、急性大動脈解離は非常に重篤で緊急性の高い病気であり、前兆となる症状が現れたすぐ後に本格的な大動脈解離の症状が出現する可能性があります。したがって、急性大動脈解離の症状が無視されたり、適切な治療が行われなかったりした場合、急死することがあります。
編集部まとめ
急性大動脈解離は、突然命を脅かす可能性がある非常に深刻な病気です。今回の記事を通じて、皆様が急性大動脈解離の前兆とリスク要因について理解を深め、自身や周囲の人々の健康を守るための一助となれば幸いです。不安な症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。また、定期的な健康診断と健康的な生活習慣を心掛けることで大動脈解離発症のリスクを下げることができます。
「急性大動脈解離の前兆」と関連する病気
「急性大動脈解離の前兆」と関連する病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
泌尿器科の病気
これらの疾患は、急性大動脈解離と似た症状を引き起こす可能性があります。症状が現れた場合は、迅速な医師の診断と適切な治療が重要です。症状が深刻であれば救急車を呼ぶことも検討してください。
「急性大動脈解離の前兆」と関連する症状
「急性大動脈解離の前兆」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 胸痛
- 背中、腰、または腹部へ広がる痛み
- 息切れや呼吸困難
- 動悸
- 意識障害
- 足や腕の麻痺・しびれ
これらの症状がある場合は大動脈解離の他、狭心症や心筋梗塞、食道裂孔ヘルニア、急性胃炎、尿管結石などの疾患の可能性が考えられます。強い疼痛がある場合や冷や汗をかくような場合は早急に医療機関を受診しましょう。