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歯の着色を防ぐコツとは? 歯石除去後に気をつけるべき習慣を歯科医師が解説

 公開日:2025/04/05
歯石除去後の注意点 歯石を取った直後の飲食はNG? 歯石をつきにくくする方法とは?

歯磨きを頑張っても、気がつくと歯面についている石のように硬い「歯石」。歯石は、放置するとむし歯や歯周病のリスクを高めるため、歯科医院での定期的な除去が必要です。今回は、歯石除去後の注意点などを、「ヒロ歯科クリニック」の中牟田先生にお聞きしました。

中牟田 晃博

監修歯科医師
中牟田 晃博(ヒロ歯科クリニック)

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明海大学歯学部卒業。2000年、東京都三鷹市に「ヒロ歯科クリニック」を開院。患者とのコミュニケーションを大切にし、本当に求めている治療計画を立案して、その計画に沿って可能な限り痛みの少ない治療を心がけている。日本歯科医師会所属。

編集部編集部

歯石を取った後、注意しておきたいことはありますか?

中牟田 晃博先生中牟田先生

歯石除去後、30分ほどは飲食を控えるようにしてください。歯石を取った直後は歯の表面に汚れがつきやすく、コーヒーやお茶などを飲むと、歯にステインが付着してしまうことがあります。

編集部編集部

歯石除去後になぜ、汚れがつきやすくなるのでしょうか?

中牟田 晃博先生中牟田先生

歯の表面は本来、「ペリクル」という唾液由来の膜で覆われており、この膜が外来の刺激から歯の表面を守っています。歯磨きや歯石除去をすると、このペリクルが一時的に剥がれてしまうため、直後に飲食をすると汚れがつきやすく、着色を起こしやすくなります。ペリクルが元の状態に戻るには時間がかかりますが、少なくとも歯面の清掃後30分程度の間はできるだけ飲食を避けるようにしてください。

編集部編集部

歯石を取った後、歯石をつきにくくする方法はありますか?

中牟田 晃博先生中牟田先生

まずは、時間をかけて丁寧に歯を磨くことが大切です。1日2回の歯磨きのうち、就寝前だけでいいので歯磨きに3~5分ほど時間をかけていただきたいと思います。また、歯を磨くときは歯磨き剤を使用する方が、歯石がつきにくくなります。これは歯磨き剤に含まれる研磨剤や清掃成分が、歯面に付着した油汚れなどをしっかり落としてくれるからです。したがって、歯石予防ではできるかぎり歯磨き剤は使うべきでしょう。

編集部編集部

そのほかに、歯石をつきにくくするうえで気をつけたいことはありますか?

中牟田 晃博先生中牟田先生

先述したように、歯がしっかり磨けても食事の回数や間食が多くなると、口内に汚れがたまりやすく、歯石の沈着も増えていきます。したがって、「食事は決められた時間のみにする」「間食を減らす」といった食生活の改善も、歯石予防には効果的です。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

中牟田 晃博先生中牟田先生

朝、身なりを整えるときに、鏡で自身の「歯の見える笑顔」をチェックしてみてください。歯の見た目は、自分を印象づける重要なポイントになります。もし、前歯が茶色く見えたら、他人からはむし歯に見えるかもしれませんし、不潔な印象を与えかねません。表面が茶色く見えるとしたら、高い可能性で裏面には相当な量の歯石や着色が付着しています。多く付着する前に、歯科医院でしっかり落としてもらいましょう。加えて、歯石除去は汚れを落とすだけでなく、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療につながります。自分では気づけない問題点を見つけることができるので、ぜひ定期的に通う習慣を身につけましょう。

※この記事はメディカルドックにて<「歯石」は何カ月に1回取るのがいい? 放置するリスクや除去後の注意点も歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修歯科医師

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