「ドライマウス」はどうやって治すかご存じですか? セルフケア・歯医者での治療も解説!

「口の中が渇きやすい(ネバつく)」「食べ物が飲み込みにくい」などの症状が気になることはありませんか? これらの症状はドライマウス(口腔乾燥症)の可能性があり、そのまま放置すると日常生活にも支障をきたしてしまうおそれがあります。そこでドライマウス(口腔乾燥症)の歯科医院・病院での治療や自分でできるセルフケア、市販薬の効き目などをいぬかい医大モール歯科クリニック院長(医療法人社団博伸会理事長)の犬飼先生に聞きました。

監修歯科医師:
犬飼 伸二(いぬかい医大モール歯科クリニック)
編集部
ドライマウスの治療では、どのようなことを行うのでしょうか?
犬飼先生
唾液の減少には様々な原因があるため、まずはその原因をつきとめて可能なかぎりその原因を除去することが肝心です。たとえば、お薬の服用が原因でドライマウスが生じているケースでは、薬剤の中止やほかの薬剤に変更できないかなどを医科の先生と検討していきます。また唾液線の病気が原因の場合は、そちらの治療を優先します。
編集部
原因の除去が難しい場合は、どのような治療を行いますか?
犬飼先生
唾液の分泌をうながしたり、お口が渇くのを予防したりするための生活指導を行います。具体的には、「食事の際は時間をかけてしっかり噛む」「シュガーレスガムを噛む」など噛む回数を増やしていくのも方法の1つです。そのほかに、お口周りの筋肉や舌をよく動かす運動や唾液線のマッサージなどを普段の生活の中に取り入れていきます。
編集部
ドライマウスの治療でお薬は使いますか? また、市販で買えるお薬でおすすめのものがあれば教えてください。
犬飼先生
ドライマウスの治療薬は、服用するタイプとお口に直接塗るタイプの2つがあります。服用薬では唾液の分泌を促すお薬や漢方薬などを処方しますが、市販のお薬はおすすめできません。一方の外用薬では人口唾液や保湿剤などでお口に潤いを戻していきます。こちらは市販の保湿ジェルや保湿成分の入ったマウスウォッシュなどが活用できます。ただし、アルコール配合のマウスウォッシュはお口の乾燥の原因になるため、市販のものを購入する場合はアルコール無配合のものを選びましょう。
編集部
あらためて、どのようにドライマウスと向き合えばいいですか?
犬飼先生
ドライマウスになる原因は多岐にわたるため、まずはその原因を突き止めていくことが改善や治療では重要となります。したがって、お口の渇きやネバつきなど気になる症状がある場合は、早めに歯科を受診して詳しい検査を受けましょう。
※この記事はMedical DOCにて<ドライマウスの治し方を歯科医が解説 口腔乾燥症で口が乾く原因やリスクと対策も説明>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。