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「歯ぎしり」が体や口の中に及ぼす影響はご存じですか? 歯科医師が治療も解説

 公開日:2024/07/04
ナイトガード

歯ぎしりは、歯へのダメージはもちろん、欠損、歯ぐきや顎への影響のほか、全身疾患を引き起こす可能性もあるそうです。治療法と合わせて、シールズデンタルクリニックの大石先生に教えてもらいました。

※この記事はMedical DOCにて【あなたは「歯ぎしりの自覚がない」だけでは? 自分でチェックする方法や治療法を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

大石 知弘

監修歯科医師
大石 知弘(シールズデンタルクリニック)

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2012年明海大学歯学部卒業。2013年明海大学歯学部付属明海大学病院臨床研修課程修了、明海大学歯学部付属明海大学病院歯周病科入局。2014年同科退局後、都内某歯科医院とさいたま市某歯科医院にて勤務。2018年シールズデンタルクリニック開院。「セルフケア向上による根本治療」をコンセプトに、一人ひとりに合った口腔内の環境改善法をコーディネート。地元である池袋を口腔内から日本一健康な地域にしたいと思い、この地に開院した。

編集部編集部

歯ぎしりをしていると、体に影響があるのですか?

大石先生大石先生

まず、歯に対して大きなダメージを与えます。歯ぎしりをすることによって、詰め物が欠けたり、すり減ったりすることもありますし、さらに摩耗することで、歯がしみるようになったり、痛んだりすることもあります。ひどい場合は歯が割れるなど、破損することもあります。

編集部編集部

ほかにはどのような問題があるのですか?

大石先生大石先生

歯ぐきや顎にも影響を与えます。たとえば、歯槽膿漏(しそうのうろう)、歯肉炎などの症状が現れますし、もっとひどい場合は、顎関節症になることもあります。

編集部編集部

歯だけでなく、顎にまで影響を与えるのですね。

大石先生大石先生

それだけではありません。口や顎周辺だけでなく、頭痛、肩こり、腰痛、倦怠感などを引き起こすことがあります。また、顔まわりや顎のえらの筋肉が発達して、えらが大きくなるということもあります。反対に、歯ぎしりがよくなると片頭痛が改善されたり、筋硬直がなくなったりするので、治療の効果を実感しやすいと思います。

編集部編集部

体のあちこちに影響を及ぼすのですね。歯科医院で治療を受けることはできるのですか?

大石先生大石先生

はい、できます。歯ぎしりに対する治療としてさまざまな手法が用意されていますが、中でも多くのケースで用いられるのが、ナイトガードによる治療です。これは、簡単にいえば「睡眠中だけ装着するマウスピース」。これをつけて眠ることで、歯ぎしりによる歯の摩耗や欠損を防げますし、また、歯ぎしりの回数も減らすことができます。

編集部編集部

市販されているマウスピースを使用しても良いのですか?

大石先生大石先生

気をつけて欲しいのは、マウスピースの素材です。シリコン製のマウスピースの場合、確かに歯の磨耗を防ぐことはできますが、噛み応えがある分、かえって咀嚼筋を鍛えてしまうことになります。そのため当院では医療用プラスチックであるレジン製のものを使用しています。噛む力を適度に跳ね返す強度のものですね。

編集部編集部

マウスピースによる治療は、保険が適用になるのですか?

大石先生大石先生

保険適用です。状態によりますが、治療にかかる費用は、だいたい数千円~1万円。4000〜5000円が平均です。

この記事の監修歯科医師

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