「抗がん剤投与で毛が抜け始めた際の対処法」はご存知ですか?医師が解説!

抗がん剤投与で毛が抜け始めた際の対処法とは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「抗がん剤で髪の毛が抜けない人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
鎌田 百合(医師)
目次 -INDEX-
「抗がん剤」とは?
抗がん剤とは、がん細胞の増殖を抑える効果が期待できる薬のことを言います。抗がん剤は、細胞障害性抗がん剤(狭義での抗がん剤)、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬の3つに分けられます。中でも細胞障害性抗がん剤は、細胞が増殖する仕組みの一部を阻害することで、がん細胞を攻撃する薬です。そのため、がん以外の正常な細胞にも影響が出てしまうことが多いです。副作用として、吐き気や食欲低下、口内炎、下痢、脱毛、しびれなどがみられることがあります。
がんに対して抗がん剤を使用して治療を行う場合、これらの薬剤を組み合わせて治療する場合が多いです。治療に伴い、どのような副作用がみられるかはこの抗がん剤の組み合わせにより異なります。今回は細胞障害性抗がん剤で多くみられる脱毛を解説します。
抗がん剤投与で毛が抜け始めた際の対処法
脱毛が始まる前の準備
脱毛が起こり、髪の毛や眉毛が抜けてしまうことは事前に分かっていても精神的な負担がかかります。なるべく、負担を軽くするためにも事前に準備をすることをお勧めします。
・髪の毛は短く切っておくことをおすすめします。脱毛した時に抜け毛の量が少なく感じ、精神的なダメージを減らせますし、毛髪のケアそのものも簡便になります。
・育毛剤は血行を良くすることで頭皮に抗がん剤の副作用が出やすくなる可能性があるため控えましょう。
・ウイッグや帽子、バンダナなど気に入ったものを準備することもおすすめです。
・ご自身の眉毛の写真を撮っておくと良いでしょう。毛髪だけではなく、眉毛も抜けてしまうこともあります。眉毛が抜けてしまうと上手く眉毛を書くことが難しくなることもあるため、脱毛前の眉の形を記録しておくとメイクしやすくなります。
脱毛開始後の頭皮のケア
脱毛が始まってからは、日常生活で以下のようなことに気をつけましょう。
・抜け始めたときに、無理に抜くと毛根が傷ついてしまうこともあります。毛根が傷つくと発毛が遅れてしまうこともあるため、気をつけましょう。
・頭皮は清潔に保ちましょう。洗髪をしないと毛穴が詰まってしまったり、炎症を起こすこともあります。シャンプーなどは、かゆみやかぶれが無ければ通常使用していたものを使用して問題ありません。
・洗髪後は、ごしごしとタオルでこすらず、なるべく吸水性の良いタオルで押し当てて水分を吸収させるようにしましょう。
・髪の毛がもつれない様にブラッシングすることは大切です。頭皮を刺激しないようにやさしくゆっくりとかしましょう。
「抗がん剤で髪の毛が抜けない人の特徴」についてよくある質問
ここまで抗がん剤で髪の毛が抜けない人の特徴などを紹介しました。ここでは「抗がん剤で髪の毛が抜けない人の特徴」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
抗がん剤治療中に毛が生える人はいますか?
鎌田 百合 医師
抗がん剤は余命を伸ばすと言えますが、抗がん剤を使わなかった場合の余命がどうなるかは、正直なところ誰にもわかりません。一般的に放置されたがんは時間が経つごとにそのまま大きくなったり、体内の別の場所へ転移したりしますが、人によってはそのまま大きくならないこともあるからです。がんの存在による痛みやつらさで生活の質が低くなっている場合、がん治療でがんを小さくして症状を和らげたりなくしたりすることも期待できます。まずは専門医のもとで診断とお勧めの治療についての説明を受けましょう。がんが大きくなるかどうかまだ初期のためわからず、専門医が経過観察を治療として指示する人もいます。主治医とよく話し合いましょう。
編集部まとめ 抗がん剤の脱毛中は、事前の準備が大切です
抗がん剤で治療を行う際に、さまざまな副作用が起こることがあります。抗がん剤の副作用の中でも、脱毛はQOLに影響を与える因子として上位に挙げられることが多いです。脱毛は、見た目から精神的なダメージを受けやすく、強い不安感を持つ方も多いようです。
しかし、抗がん剤の副作用による脱毛は、治療が終了した後には約3か月で発毛してきます。また、ウィッグなどを使用していた方でも約1〜2年程度で使用を必要としなくなるようです。この期間を快適に過ごす工夫を治療前から準備しておくと良いでしょう。
「抗がん剤」と関連する病気
「抗がん剤」と関連する病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
外科の病気
呼吸器科の病気
婦人科の病気
- 子宮がん
上記に挙げた病気は抗がん剤を使用するがんのうちの一部です。このほかにも様々ながんがあり、これに対し抗がん剤を使用した治療を行うこともあります。しかし、使用する抗がん剤はその方のがんの状態や、他の病状により異なります。ご自身の抗がん剤の副作用について主治医に確認をしましょう。
「抗がん剤」と関連する症状
「抗がん剤」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 吐き気、嘔吐
- 口内炎
- 脱毛
- 皮疹
- しびれ
- 下痢
- 貧血
- 白血球減少
抗がん剤を使用する際、抗がん剤の種類によってさまざまな副作用がみられます。上記以外の副作用もみられることも多いです。使用する抗がん剤の特徴を良く理解すると良いでしょう。そのためにも、主治医に治療前に相談しましょう。