「乳がんを予防」する可能性の高い食べ物はご存知ですか?【医師解説】

Medical DOC監修医が乳がんを予防する食べ物・食生活
※この記事はMedical DOCにて『「乳がんを予防」する可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が徹底解説』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
山田 美紀(医師)
目次 -INDEX-
「乳がん」とは?
乳がんは乳房の組織にできる悪性腫瘍です。乳がんは検診や乳房のしこりで発見されることが多いです。乳がんは女性のがんの中では最多であり、日本では、9人に1人の女性が一生に1回は乳がんを経験するとされています。
乳がんを予防する食べ物・食生活
大豆食品
大豆や大豆食品に含まれるイソフラボンが乳がん発症リスクを減らす可能性があると報告されています。イソフラボンには抗エストロゲン作用があります。イソフラボンを含む豆腐や納豆、みそ汁などの大豆食品の摂取が良いと考えられています。しかし、サプリメントとしての高用量のイソフラボンの摂取による乳がん予防効果は不明です。食事からの摂取が良いでしょう。
乳製品
牛乳に豊富に含まれるビタミンDやカルシウムが乳がん発症リスクをさげる効果があるとされています。乳製品全般は乳がん発症リスクを減少させる可能性が示されています。ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品ではリスクが減るという研究もあります。一方で、脂肪を多く含む非発酵乳製品(ミルク、バターなど)の摂りすぎはリスクを高める可能性もあり、注意が必要です。
非デンプン野菜
非でんぷん野菜とは、でんぷん質を含まない、低炭水化物野菜のことです。この非でんぷん野菜は、エストロゲン受容体陰性乳がんにおいて乳がんの発症リスクを減少させる可能性がある、と報告されています。非でんぷん野菜には、トマト、ブロッコリーなどがあります。
カロテノイドを含む食べ物
カロテノイドを含む食べ物は閉経前後を問わず、乳がん発症リスクを減少させる可能性があるといわれています。カロテノイドを含む食べ物には、にんじん、トマト、ほうれん草などがあります。
カルシウムを多く含む食事
閉経前後にかかわらず、カルシウムを多く含む食事が乳がん発症リスクを下げる可能性があります。具体的には、小魚や乳製品などがあります。
「乳がんの予防」についてよくある質問
ここまで乳がんの予防法などを紹介しました。ここでは「乳がんの予防」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
乳がんはマッサージで予防することはできますか?
山田 美紀 医師
乳がんはマッサージで予防することはできません。乳がんの治療後に腕のリンパ浮腫が生じた場合は、リンパマッサージとスリーブの装着で治療を行います。自己流ではなく、専門の看護師や理学療法士に相談しましょう。リンパ浮腫外来を受診することができます。
編集部まとめ
乳がんの予防法や乳がん再発の予防法についてご紹介しました。乳がんの一因として遺伝がありますが、多くは食生活などの環境要因が複雑に関わって発症していると考えられます。少しでもリスクを下げるために、喫煙や過度な飲酒は控え、バランスの取れた食生活と運動習慣を心がけましょう。
「乳がんの予防」と関連する病気
「乳がんの予防」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
婦人科の病気
- 卵巣がん(遺伝性乳がん卵巣がん症候群の場合)
内分泌代謝科の病気
遺伝性乳がん卵巣がん症候群の場合、乳がん発症リスクが高いです。定期的な検診が必要です。予防的乳房切除を保険適用で行うこともできます。糖尿病は乳がんのリスクです。糖尿病の治療をしっかりと行い、定期的な乳がん検診を行うことが大切です。
「乳がんの予防」と関連する症状
「乳がんの予防」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 乳房のしこり
- 血性乳頭分泌
- 乳頭乳輪のただれ
- 乳房の変形
これらは乳がんの代表的な症状です。しこりや血性乳頭分泌は良性乳腺疾患でも自覚することがあります。症状があれば、早めに乳腺科を受診しましょう。