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「乳がんになりやすい人の特徴」はご存知ですか?医師が解説!

 公開日:2024/09/18

乳がんの初期症状とは?Medical DOC監修医が乳がんの初期症状・なりやすい人の特徴・検査や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「乳がんの前兆となる4つの初期症状」はご存知ですか?早期発見法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

寺田 満雄

監修医師
寺田 満雄(名古屋市立大学病院乳腺外科)

プロフィールをもっと見る
2013年名古屋市立大学医学部卒。2017年愛知県がんセンター乳腺科部を経て、2019年より名古屋市立大学乳腺外科および名古屋大学分子細胞免疫学に所属。2020年より、より正確でわかりやすい乳がん情報を発信するために、「一般社団法人BC Tube」の立ち上げに携わり、同法人の理事となる。SNSを中心に乳がんに関する動画情報発信や乳がん啓発活動を行う。日本外科学会専門医、乳腺専門医。

「乳がん」とは?

乳がんは、日本では戦後急激に増加し、日本人女性が発症するがんの中では罹患率が第1位で、死亡率は第4位となっています(2021年厚生労働省)。年々増加がみられていることから、今後しばらくは罹患率、死亡率ともに上昇が続くと予測されています。有名人が乳がんを発症し、ブログなどで体験談をつづっているのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
乳がんが進行すると、がん細胞は血液やリンパ液の流れに乗って転移することがあります。転移しやすい場所は乳房の近くのリンパ節、骨、肝臓、肺、脳などです。その中で最も多いとされているのが乳房の近くのリンパ節とされています。

乳がんになりやすい人の特徴

40歳以上の女性

日本においては、40~50歳代で乳がんを発症する人が多いです。40代では性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少してきます。そのためより多くのエストロゲンを受け止めようと、エストロゲン受容体が増殖することががんの発症に関係していると言われています。40歳になったら2年に1回乳がん検診を受けることが推奨されています。

高齢初産の人(出産をしていない人)

乳がん発症には妊娠・出産に伴う性ホルモンの変化が関与しており、授乳中の無月経による低エストロゲン状態は発症リスク減少の1つの理由と考えられています。そのため、高齢初産や出産をしていない人は乳がんの発症リスクが高くなると言われています。

初潮年齢が早く、閉経年齢が遅い人

乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンとの関係が深いことがわかっています。「初潮が早い」「閉経年齢が遅い」人は月経周期に伴うエストロゲンにさらされる期間が長くなるため、乳がんの発生リスクが高くなると考えられています。

肥満の人(閉経後)

閉経後はエストロゲンが脂肪細胞で作られるため、閉経後に肥満している女性では乳がんのリスクが高くなることは確実と言われています。

乳がんの家族歴がある

乳がんの5~10%が遺伝性であるといわれています。乳がんの発症には遺伝子や環境要因が関与しているため、乳がんの家族歴はリスク因子として指摘されています。そしてその家族が遺伝的に近いほど、また人数が多いほど発症のリスクは増大すると言われています。

「乳がんの初期症状」についてよくある質問

ここまで乳がんの初期症状などを紹介しました。ここでは「乳がんの初期症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

乳がんの初期症状として乳房にはどんな特徴が現れますか?

寺田 満雄寺田 満雄 医師

乳房にしこりや変形、陥没が見られることがあります。また、乳頭から分泌物が出ることがあります。乳頭からの分泌物が血性だったり、常に片側乳頭の1か所の乳管から分泌物が出たりする場合は、がんの可能性も考えられます。ただし、症状がまったく何もない乳がんも多くあることは忘れてはいけません。40歳になったら2年に1回乳がん検診を受けることや、気になる症状がある時には早めに乳腺外科を受診することが重要です。

乳がんを疑う初期症状に疲れやすさはありますか?

寺田 満雄寺田 満雄 医師

乳がんは、初期には疲れやすさや体調不良などの全身症状はほとんどありません。十分な休息をとるなど、生活習慣を見直しても疲れが続くようなら、まずは内科をしてみましょう。

脇や胸がチクチク痛むのは乳がんの症状でしょうか?

寺田 満雄寺田 満雄 医師

脇や胸がチクチクと痛むのは、ホルモンの影響によることが多く、様子を見て消えるようであればあまり心配はいりません。痛みが長く続く時や、他にも気になる症状がある時は医療機関を受診しましょう。

編集部まとめ

乳がんの初期症状には乳房の変化(しこりや変形、陥没など)、乳頭から分泌物が出る、乳房の痛み、乳頭のただれやかゆみなどがあります。乳がんは、早期に発見すればほぼ治ると言われています。気になる症状がある時は早めに受診することが、早期診断、早期治療につながりますので、迷わず専門医の診察を受けましょう。

「乳がんの初期症状」と関連する病気

「乳がんの初期症状」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

婦人科の病気

これらの病気は悪性ではありませんが、症状によって検査や治療が必要となることがあります。気になる症状がある時は早めに受診しましょう。

「乳がんの初期症状」と関連する症状

「乳がんの初期症状」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 乳房のしこり
  • 乳房のくぼみ
  • 乳房のひきつれ
  • 左右非対称の乳房
  • 乳房からの出血や異常な分泌物

これらの症状がある場合は乳がんや乳腺症、線維腺腫、乳腺炎などの可能性があります。胸に何らかの違和感を自覚した時には一度乳腺外科を受診しましょう。

この記事の監修医師