測り方でズレてるかも!? 血圧測定で結果をブレさせない黄金ルールを看護師が解説

高血圧の管理や予防の第一歩は、自宅での正しい血圧測定から。病院での診察だけに頼らず、自分自身で血圧をチェックすることは、健康を守る上でとても重要です。今回は家庭での血圧測定の正しい方法や測定頻度、そしてそのメリットについて、看護師の三木さんにお聞きしました。

監修看護師:
三木昭和(看護師)
編集部
家庭で血圧を測定するときのポイントを教えてください。
三木さん
家庭で血圧を測定する場合、測定位置を心臓の高さに近い上腕部にすることが重要です。上腕式の血圧測定器を使うとより正確な値が得られます。測定時の条件は、朝は起床後1時間以内、排尿後に測定することがおすすめです。夜は就床前に測定すると、一日の血圧の変動を把握できます。測定するときは、座った姿勢で1~2分間安静にした後に測定しましょう。
編集部
家庭での血圧測定の頻度は、どのくらいが適切なのでしょうか? 測りすぎると逆効果になることはありますか?
三木さん
家庭での血圧測定の頻度は、一般的には朝と晩の1日2回が適切とされています。それぞれ2回ずつ測定して平均値をとることがおすすめです。血圧が高い方や高血圧の治療を受けている方は、毎日測定することが望ましいといわれています。逆に、血圧が低めの方や血圧が安定している方は、毎日測定する必要はないかもしれません。血圧測定は測りすぎると逆効果になることはありませんが、測定結果に一喜一憂するのではなく長期的な傾向を見ることが重要です。
編集部
家庭での血圧測定には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
三木さん
家庭での血圧測定のメリットは、日常生活における血圧の変動や傾向を把握できることや、自分の血圧に対する意識や責任感が高まることです。家庭での測定は、高血圧の予防や管理に役立ちます。家庭での血圧測定の結果は、病院での診療に活用できます。医師にとっても、病院での測定値だけではなく、家庭での測定値を参考にすることで、より正確な診断や治療方針を立てられるからです。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
三木さん
高血圧は、自覚症状がなく気づきにくいものですが、放置しておくと重大な合併症を引き起こす可能性があります。家庭での血圧測定は、高血圧の早期発見や予防にとても有効です。しかし、家庭での血圧測定だけでは、高血圧の診断や治療はできません。必ず、医師の指示に従って、定期的に受診してください。高血圧は、自分の努力で改善できる病気です。健康な生活を送ることで、高血圧から身を守りましょう。
※この記事はメディカルドックにて【【看護師に聞く】病院だと血圧が高値になる「白衣高血圧」の原因を知っていますか?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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