コーヒーの飲み方に注意! 頭痛や睡眠への影響と過剰摂取のリスクとは【専門家解説】

「コーヒーは低気圧頭痛に効く」というのを耳にしたことはあるでしょうか。コーヒーというとカフェインによる眠気覚まし効果が有名ですが、低気圧頭痛に効くというのであれば、これからの季節、積極的に飲みたいところです。そこで今回は、コーヒーを飲むときの注意点について管理栄養士の山本さんに解説していただきました。

監修管理栄養士:
山本 瞳(管理栄養士)
編集部
コーヒーを飲むときの注意点はありますか?
山本さん
首や後頭部の血流が悪くなって起こる「緊張性の頭痛」では、コーヒーを飲むと逆効果になる場合もあります。緊張性の頭痛では脳の血管が収縮している状態であるため、カフェインによってさらに血管が収縮し、結果的に頭痛を悪化させてしまいます。また、カフェインの覚醒作用は、4~6時間程度持続すると言われています。睡眠時間に影響を及ぼしてしまうため、飲む時間やタイミングには注意が必要です。
編集部
コーヒーを飲みすぎるとどうなるのでしょう?
山本さん
コーヒーを飲みすぎるとカフェインの過剰摂取によって、めまいや吐き気、下痢、頭痛、手足のしびれ、睡眠障害、高血圧など様々な症状を引き起こすことがあります。加えて、カフェインやタンニンの作用によって、カルシウムや鉄分の吸収が妨げられ、骨粗しょう症や貧血の原因にもなります。また、カフェイン中毒にも注意が必要です。
編集部
カフェイン中毒とはどんなものですか?
山本さん
日常的にカフェインを摂取し続けていると、カフェインの離脱症状を引き起こすことがあります。具体的な症状としてはイライラや倦怠感、眠気、脱力感などの症状が挙げられます。また、カフェインを日常的に摂取し続けると、常に血管が収縮している状態になります。そして、急にカフェイン摂取をやめた時に血管が一気に拡張するため、頭痛を引き起こしやすくなります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
山本さん
コーヒーは頭痛に効果的な飲み物ですが、全ての頭痛に効くわけではありません。頭痛が改善しない時は、薬を飲んだり早めに病院を受診したりすることも検討しましょう。
※この記事はメディカルドックにて<「コーヒーが梅雨の低気圧頭痛」に効果的なのをご存知ですか? その理由を管理栄養士が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。