「味噌汁」で塩分過多に!? 味噌汁を飲むときの注意点や塩分カットのコツを管理栄養士が解説!

日本食の代表である味噌汁は、朝食に取り入れることで心身にメリットがあるのはご存知でしょうか? お味噌に含まれるアミノ酸や、味噌汁の具材に栄養学的メリットがたくさん詰まっています。一方で、塩分の摂りすぎを気にする方もいらっしゃると思います。そこで今回は、味噌汁を食べる時の注意点について管理栄養士の佐久間さんに解説してもらいました。
編集部
味噌汁は塩分が高いイメージがあります。塩分の摂り過ぎにはなりませんか?
佐久間さん
確かに味噌汁の塩分量は、種類や量によりますが1杯あたり1.2〜2.0gです。血圧が気になる方の1食の目安塩分量は2g未満なので、味噌汁1杯で1食分近い塩分量を摂取することになります。ですので、味噌汁は1日1杯、最低でも2杯で留めましょう。
編集部
味噌汁1杯あたりの味噌の量はどれくらいですか?
佐久間さん
味噌汁1杯は、水200mlに対して大さじ1/2〜1杯(9〜18g)の味噌が目安です。また、味噌の種類によって使用量が異なります。味噌は米・豆・麦が代表的ですが、文部科学省の「食品成分表」によるとそれぞれ大さじ1杯あたりの塩分量は2.2g・2.0g・1.9gであり、麦みその塩分量が一番低くなります。このように、使う種類でも塩分量が変わるので、普段使用している味噌の種類を確認してみてくださいね。
編集部
塩分が気になる人向けの工夫があれば教えてください。
佐久間さん
塩分が気になる人は減塩味噌を使いましょう。通常の味噌よりも塩分が30%程度カットできる商品がたくさんあります。そのほかの方法としては、具だくさんにすることや、顆粒だしを使わずにかつお節やにぼしなどの天然だしにすることも、減塩につながりますよ。
編集部
具沢山にすることや天然だしがなぜ減塩になるのでしょうか?
佐久間さん
味噌汁の具を多くすることで具材のだしが出てうまみが増すので、味噌の使用量を減らしてもおいしい味噌汁を作ることができます。また、野菜などの味噌汁の具材に含まれるカリウムが、塩分(ナトリウム)の排出を促してくれます。かつお節やにぼしなどの天然だしを使うのは、塩分量がほぼ0gだからです。顆粒だし小さじ1杯(4g)あたりの塩分量は約1.5gですが、一方で天然だしの塩分量はほぼ0gです。さらに、天然だしにはグルタミン酸やイノシン酸などのうまみ成分があるので、塩分を抑えつつおいしく食べられますよ。

監修管理栄養士:
佐久間 愛子(管理栄養士)
※この記事はMedical DOCにて<『朝食の味噌汁』がおすすめな理由とは? 減塩のコツも管理栄養士が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。