薬の服用のタイミングが決まっている理由はご存じですか? 効果に影響する?【薬剤師が解説】

「お昼の薬を飲み忘れてしまったけど、もう夕方だし今から飲んでいいのかな?」「食前の薬を飲み忘れてご飯を食べてしまったけど食後に飲んでもいいのかな?」このように薬を飲み忘れた時にどのように対処していいか迷った経験をされた方も多いと思います。そもそも薬の服用時間はどうやってきまるのかを薬剤師の小泉さんに詳しく解説してもらいました。

監修薬剤師:
小泉 優莉(薬剤師)
編集部
薬の服用のタイミング(食前・食後・食間など)が決められているのには理由がありますか?
小泉さん
薬の種類によって、決められたタイミングで服用することが推奨されるものと、ほかの時間に服用しても問題ないものがあります。例えば食事の影響を受けやすい薬は、高い効果が期待できるよう決められた時間に服用することをおすすめします。一方、影響が少ない薬では食前後どちらに服用をしても問題がない場合もあります。
編集部
どうして食事が薬の効果に影響するのですか?
小泉さん
薬の種類によっては胃酸の影響を受けやすい薬や、空腹時の方が吸収されやすいものがあります。それぞれの薬の特徴によって薬の効果に影響が出る可能性がありますので、薬の効果を最大限に発揮するため、または副作用を最小限に抑えるために最適なタイミングが設定されています。
編集部
食事以外にも薬の服用タイミングを決める理由になるものはありますか?
小泉さん
食事以外にも服用タイミングを決めるものはあります。例えば、飲み忘れのない時間帯を考慮して処方される場合や、症状が出やすい時間帯に薬の効果がより高くなるように設定される場合などがあります。患者さんの生活リズムに合わせて最適のタイミングが考えられているので、同じ薬でも人によって飲むタイミングが違うこともあります。このように、さまざまな理由で薬の服用のタイミングは決められています。
※この記事はMedical DOCにて<「薬を飲み忘れてしまったらどうしたらいいですか?」薬剤師が回答>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。