糖尿病・高血圧を予防する「DASH食」をご存知ですか? どのようなメニューか管理栄養士が解説
1990年代にアメリカで提唱された「DASH食」は、糖尿病・高血圧を予防する食事方法です。生活習慣病として、日本人にも罹患者の多い糖尿病・高血圧ですが、どのような食事が予防に効果的なのでしょうか。管理栄養士の栗城さんに解説していただきました。
監修管理栄養士:
栗城 智子(管理栄養士)
編集部
DASH食とはどんな食事なのでしょうか?
栗城さん
DASH食とはアメリカの研究により生み出された高血圧予防のための食事療法です。高血圧といえばまず減塩をイメージする方が多いと思いますが、DASH食の場合は減塩メニューではなく、高血圧を改善・予防するために「増やすべき食材」と「減らすべき食材」が示されています。
編集部
DASH食は減塩メニューというわけではないんですね。詳しく教えてください。
栗城さん
はい。DASH食は塩分を減らすというよりも「身体の塩分を排出しやすくする食事」です。「塩分を減らすこと」と意識しすぎると食事を楽しめずにストレスになることがあるので、極端な減塩はしません。ただし、醤油や味噌に代表される日本食は欧米の食事よりも塩分が多くなる傾向があるので、塩分が多くならないように気を付ける必要があります。
編集部
「DASHダイエット」という言葉も聞きますが、高血圧でなくても試せますか?
栗城さん
はい、DASH食は多くの方におすすめできる食事です。簡単にいうと「野菜や果物をたっぷり食べて甘いものや脂っこいものを減らす」ということなので、DASH食は健康的なダイエット方法といえます。減量はもちろんのこと、糖尿病や痛風の方にもおすすめできる食事です。一方で、野菜や果物をたくさん食べることでカリウムの摂取量が増加するので、腎機能が低下している方にはおすすめできません。心配な方はかかりつけの医師や管理栄養士に相談してから取り組んでください。
※この記事はMedical DOCにて【糖尿病・高血圧を予防する「DASH食」は健康に良い! 管理栄養士おすすめメニューやポイントも紹介】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。