【性病】「クラミジアは市販薬では治せない」薬剤師が教える“正しい対処法”とは
クラミジアは細菌感染症で、市販薬では治療できません。治療には病院で処方される抗生物質が必要です。今回は、クラミジアに感染したときの正しい対処法について「薬剤師」の増田さんに解説していただきました。
監修薬剤師:
増田 衛二(薬剤師)
編集部
クラミジアを治療するための市販薬はありますか?
増田さん
残念ながら、クラミジアに効く市販薬はありません。なぜなら、クラミジア感染症は細菌感染になるため、抗生物質を使う必要があるためです。抗生物質は市販で売っていないため、病院で処方してもらう必要があります。
編集部
では病院で治療に使われている薬について教えてください。
増田さん
病院で処方されるものは抗生物質・抗菌薬に分類されます。具体的には、「マクロライド系・テトラサイクリン系」という、クラミジアを構成するタンパク質の合成を阻害する薬があります。
編集部
ほかには何がありますか?
増田さん
ほかには「ニューキノロン系」の薬があります。これは、生物に必要な核酸(DNA・RNA)の合成を止め、結果的に生物の体を作れなくさせる薬です。DNAはタンパクを作り出す設計図のようなものなので、これがなければ細菌が死んでしまうということです。
編集部
私たちの体に影響はありませんか?
増田さん
大丈夫です。細菌にしか存在しないタンパク質、核酸に働きかけるので人体に対しては害を及ぼしません。ただし、体に良い細菌(腸内細菌など)も死滅させてしまう可能性があり、下痢や腹痛などの消化器症状が現れることがあります。
※この記事はMedical DOCにて【「クラミジア」は市販薬で治せない? クラミジア治療で服用する薬について薬剤師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。