「脳梗塞の初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!
脳梗塞の原因とは?Medical DOC監修医が脳梗塞の原因・初期症状・発症しやすい人の特徴・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「脳梗塞の原因」はご存知ですか?初期症状・なりやすい人の特徴も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
上田 雅道(あたまと内科のうえだクリニック)
福島県立医科大学医学部卒業
名古屋掖済会病院 脳神経内科 医員
豊橋市民病院 脳神経内科 医員
名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学
中部ろうさい病院 神経内科 医長
目次 -INDEX-
「脳梗塞」とは?
脳梗塞は血管がつまることで脳に血液が流れにくくなり、脳の障害によりさまざまな症状が出る病気です。脳梗塞によって、急にろれつが回らない、話しにくい、手足が動きにくい、ふらつく、しびれるといった症状が出ることがあります。
脳梗塞であればすぐに治療を始める必要があるため、ろれつが回らない、話にくい、手足を動かしにくい、ふらつく、しびれるといった症状が急に出た場合は、すぐに病院を受診してください。
脳梗塞の前兆となる初期症状
脳梗塞の前兆を疑う症状には、ろれつが回らない、言葉が出てこない、顔や手足に力が入らない、しびれる、視野が欠ける、などさまざまです。いずれも急に症状が出て、5分から15分ほど症状がなくなってしまうこともありますが、そのまま脳梗塞になってしまうこともあります。このような症状が急に出た場合は、症状がなくなったとしても繰り返すことがあり、その後に脳梗塞になってしまう危険性もあるためすぐに内科、脳神経内科を受診してください。夜間や休日であれば救急外来を受診することも必要です。
力が入らない
脳梗塞の代表的な症状のひとつであり、左右どちらか一方の顔、手足の力が入りにくくなります。指が少し動かしにくいといった軽い症状から、全く動かなくなってしまうといった重たい症状まで程度はさまざまです。顔に力が入りにくくなると話しにくくなったり、つばや飲んだ水が口からこぼれてくるといったことが出てきます。足であれば立ち上がりにくくなったり、歩きにくくなったり、ふらつきといった症状に気がつきます。これらはわかりやすい症状であり、本人や周りの人も気がつきやすいです。
しびれ
力が入らないという症状と同様に、左右どちらか一方の顔面、手足、体にしびれが出ることがあります。しびれの症状だけのこともあれば、同時に力が入らないということもあります。しびれは周りの人からはわかりにくい症状ですが、しびれによって手をうまく使えなかったり、ふらついたりすることもあります。
ろれつが回らない、言葉が出てこない
話をしてもろれつが回らない、話そうとしても言葉がうまく出てこない、といった症状が出ることがあります。ろれつがうまく回っていない場合は、飲み込みも悪くなっていることが多く、むせやすくなっています。
視野が欠ける
片方の目が見えない、視野の一部が欠けてしまうことがあります。
その他
急に認知機能が悪くなることがあります。会話がかみ合わない、ものの使い方がわからなくなったことで周りの人に気が付かれることがあります。
意識がわるくなる、反応がにぶくなることもあります。
「脳梗塞の原因」についてよくある質問
ここまで脳梗塞の原因などを紹介しました。ここでは「脳梗塞の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
脳梗塞を発症しやすい人の性格について教えてください。
上田 雅道 医師
脳梗塞の大きなリスクである動脈硬化につながる生活習慣、例えば喫煙やアルコールへの依存、ストレスをためやすい、生活が不規則、といった人はリスクが高いといえます。
10代や20代で脳梗塞を発症する原因はどんなことが考えられますか?
上田 雅道 医師
10代や20代で脳梗塞を発症することは少ないですが、その原因としては脳血管の奇形、血管の炎症、血液疾患などです。他には10代や20代に多い片頭痛の一部は脳梗塞のリスクになることがあります。
ストレスが原因で脳梗塞を発症することはありますか?
上田 雅道 医師
ストレスによって食べすぎによる肥満、生活が不規則になるなど、生活習慣病につながることがあるのでストレスを発散することは必要です。適度な運動はよい習慣だと思います。友人や家族と楽しい時間を過ごすなど、自分なりのストレス解消を心がけましょう。
編集部まとめ
脳梗塞の原因は高血圧、糖尿病、脂質異常症、心房細動などたくさんあります。脳梗塞は生活習慣病が関係していることが多く、中年以降に発症しやすいと言えますが、若いうちから生活習慣病を予防していくことが重要です。食生活の見直し、適度の運動の習慣、禁煙、過度な飲酒を控える、といったことは今日からでも取り組むことができます。若いころからの生活習慣が、脳梗塞だけでなく未来の健康維持に役立つことでしょう。
もし脳梗塞になってしまったら、すぐに治療を受ける必要があります。ろれつが回らない、言葉が出てこない、力が入らない、ふらつく、しびれる、などの症状が急に出た場合はすぐに病院を受診してください。いったん症状がなくなった場合でも、受診することをおすすめします。
「脳梗塞の原因」と関連する病気
「脳梗塞の原因」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
循環器科の病気
- 高血圧
- 心房細動
神経系の病気
脳梗塞の主な原因となる病気は決してめずらしいものではなく、身近なものが多いです。誰もがかかわることがあるので、気になることがあればかかりつけ医や内科に相談してください。
「脳梗塞の原因」と関連する症状
「脳梗塞の原因」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- ろれつが回らない、話しにくい
- 力が入らない
- ふらつく
- しびれる
- 目が見えにくくなる、視野が欠ける
- 意識がわるい
- 急な認知機能の低下
脳が原因で出る症状も脳梗塞以外、例えば、脳出血やてんかんなどが原因であることもあります。まずは原因を調べ、しっかりと治療できるよう病院を受診してください。
参考文献