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「超加工食品」がやめられない原因はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/06/25

スナック菓子や加工肉などに含まれる超加工食品。摂り過ぎることで生活習慣病のリスクが高まるといわれています。本記事では、超加工食品とは何か、具超加工食品の依存性と社会的背景について紹介します。健康的な食習慣の第一歩に役立ててください。

日浦 悠斗

監修医師
日浦 悠斗(医師)

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福井大学医学部卒業。血清蛋白質と精神疾患の関係について研究をおこなう。日本精神科学会専門医。

1. 超加工食品とは何か?

1-1. 超加工食品の定義

「超加工食品(ultra-processed foods)」は、食品研究者のカルロス・モンテイロらによるNOVA分類において定義されたカテゴリの一つで、工業的に複数の工程を経て製造され、人間の台所では再現不可能な成分を含む食品のことを指します。
代表的な例としては以下のようなものがあります:
・清涼飲料水(加糖ソーダ、エナジードリンク)

・スナック菓子、チョコレートバー

・加工肉(ソーセージ、ハム)

・冷凍食品(冷凍ピザ、即席麺)

・市販のケーキ、ビスケット、菓子パン

1-2. 加工と超加工の違い

加工食品(例:漬物、納豆、パン)と超加工食品の違いは、「何が加えられているか」と「その加工の目的」にあります。加工食品は保存性や味を高めるための自然な加工にとどまる一方、超加工食品は嗜好性・常習性を高めるために化学的な添加物や人工成分を使用する点が特徴です。

4. 超加工食品の依存性と社会的背景

4-1. なぜやめられないのか?

超加工食品には「報酬系」と呼ばれる脳の快楽中枢を刺激する設計が施されており、中毒性が高いことが知られています。塩分、脂肪、糖分の組み合わせがドーパミンの放出を促し、過食を引き起こします。

4-2. 社会的・経済的要因

忙しい現代社会では、手軽に購入・調理できる超加工食品の利便性が重視されがちです。また、経済的に余裕がない家庭ほど、コストパフォーマンスの良い超加工食品に頼らざるを得ない現実もあります。

4-3. 子どもの健康への影響

超加工食品は、子どもの味覚形成や食習慣に悪影響を与えることが問題視されています。成長期の過剰な砂糖や脂肪の摂取は、小児肥満、将来的な糖尿病リスク、集中力の低下にもつながります。

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