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「大腸がんを予防」するためにはどんなことが大切?【医師監修】

 公開日:2025/06/25

がんの罹患率には地域差があることをご存じでしょうか。特に大腸がん、胃がん、膵臓がんは都道府県ごとに傾向が異なります。この記事では、大腸がんから身を守るために今できることについて解説します。予防や早期発見の参考にお役立てください。

日浦 悠斗

監修医師
日浦 悠斗(医師)

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福井大学医学部卒業。血清蛋白質と精神疾患の関係について研究をおこなう。日本精神科学会専門医。

1. 大腸がんの現状と統計

1-1. 大腸がんは日本人に多いがんの代表格

厚生労働省や国立がん研究センターの統計によると、大腸がんは日本人のがん罹患数で上位を占めています。
2021年の最新データでは、男女合わせて年間約15万人以上が新たに大腸がんと診断されました。
男性:胃がん・肺がんに次いで3位

女性:乳がんに次いで2位

高齢者に多く、60歳以上での発症が全体の7割以上を占めています。

1-2. 罹患率とは?

「罹患率」とは、一定期間内に新たにがんと診断された人の割合を指します。
人口10万人あたりで算出され、「年齢調整罹患率」として年齢構成の影響を除いて比較されます。
これにより都道府県ごとの「実質的ながんのなりやすさ」が見えるのです。

4. 大腸がんから身を守るために今できること

4-1. 食生活を見直す

・食物繊維(野菜・海藻・豆類)を意識的に摂取

・赤身肉・加工肉の摂取を控える

・塩分や脂肪の多い食事は控えめに

・アルコールは適量に、禁煙を徹底

これらの基本的な生活習慣の改善が、罹患率の地域差を縮めるカギになります。

4-2. 定期的に大腸がん検診を受ける

40歳を過ぎたら、年1回の便潜血検査が推奨されます。
陽性だった場合には、大腸内視鏡検査を受けることで、早期発見・治療が可能になります。
便潜血検査は市町村の無料検診などでも受けられます。
特に、罹患率が高い地域に住む方は、積極的な検診受診が重要です。

4-3. 家族歴・既往歴がある場合は早めに専門医へ

・家族に大腸がん患者がいる

・過去に大腸ポリープや炎症性腸疾患を患った

こうした背景のある方は、リスクが高いため、内視鏡検査の頻度を上げることが勧められます。

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