「ポルノ依存症」が及ぼす個人や対人関係への影響とは?【医師監修】
公開日:2025/06/24

インターネットの普及により、ポルノコンテンツへのアクセスが容易になった現代社会では、ポルノ依存症が深刻な問題となっています。本記事では、ポルノ依存症の影響について詳しく解説します。自身や周囲の人々の健康を守るために、正しい知識を持つことが重要です。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
1. ポルノ依存症とは何か?
1-1. 定義と分類
ポルノ依存症は、ポルノグラフィ(性的な映像や画像、文章など)を過剰に視聴し、その行動を自制できなくなる状態を指します。現在、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)には正式な診断名として記載されていませんが、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-11)では「強迫的性行動症」として位置づけられています。
1-2. 行動依存としての特徴
ポルノ依存症は、物質を使用しない「行動依存」の一種とされ、ギャンブル依存やゲーム依存と類似した特徴を持ちます。主な特徴として、以下のような行動が挙げられます
・ポルノ視聴の頻度や時間が増加し、日常生活に支障をきたす。
・視聴をやめたいと考えても、自制できない。
・視聴しないと不安やイライラを感じる。
・現実の人間関係や性的関係に興味を持てなくなる。
4. ポルノ依存症が及ぼす影響
4-1. 個人への影響
ポルノ依存症は、個人の精神的・身体的健康に深刻な影響を及ぼすことがあります。例えば、性的機能障害、睡眠障害、抑うつ、不安、自己評価の低下などが報告されています。
4-2. 対人関係への影響
依存症により、パートナーとの関係が悪化したり、家族や友人との関係が疎遠になることがあります。また、現実の人間関係に興味を持てなくなることで、社会的孤立を招くこともあります。