症状をコントロールしよう!いぼ痔が痛い理由と対処法

公開日:2020/08/12  更新日:2020/08/19

いぼ痔は、医学的に痔核と呼ばれます。歯状線という、直腸と肛門の境目のラインよりも内側にできるものを内痔核、外側にできるものを外痔核といいます。内痔核は初期には痛みがなく、進行すると痛みを伴います。一方、外痔核は初期から痛みを伴うと言われています。どちらの場合も痛みを伴うことが特徴ですが、特に、内痔核は排便の度に痛むこともあるなど、悩みの原因になりやすいとされています。ここでは、いぼ痔が痛い理由や対処法について、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修医師
樋口 俊哉 (医療法人聖俊会 樋口病院 副院長・健診センター長)

便によって刺激を受ける

いぼ痔が肛門の内側にあると、便が通過するときにいぼ痔に擦れることになります。また、いぼ痔があるために肛門が部分的に狭くなり、そこを無理に便が通過しようとします。このような理由によっていぼ痔が刺激を受けて痛みを感じることがあるのです。
ただし、歯状線の内側には知覚神経がないため、内痔核は痛みを感じることはありません。いぼ痔のうち、痛みを感じるのは歯状線の外側にできる外痔核です。内痔核は、痛みよりも出血の症状の方が目立ちます。しかしながら、内痔核が進行すると、次第に痛みを感じるようになります。

便秘で痛みに悩まされることもある

便が硬いと、それだけいぼ痔に強い刺激が加わります。それに伴い、痛みや出血などの症状も強くなるのです。

そのため、慢性的な便秘に悩まされている方は、いぼ痔の痛みにも悩まされる可能性があります。排便の度にいぼ痔が痛むために排便を我慢すると、便はますます硬くなってしまいます。そして、排便のときにいぼ痔を刺激して痛みを感じるという悪循環に陥る恐れがあります。

いぼ痔の悪化の原因の一つにストレスが挙げられます。いぼ痔の痛みにストレスを感じることで、さらに症状が悪化する恐れがあるため、できるだけ早い段階で対処することが大切です。

薬でいぼ痔の痛みを抑える

いぼ痔の痛みを抑えるには、薬を使う必要があります。薬で痛みをしっかり抑えることで排便が恐くなくなり、便秘の悪化を防げる可能性があるのです。ただし、いぼ痔が進行すると薬だけでは対処しきれなくなる場合があるので、できるだけ早く薬を使い始めましょう。痔と言えば、肛門内へと注入する薬を使うイメージがあるかもしれませんが、軟膏や内服薬も使います。

主に外用薬を使う

内痔核には、坐薬や注入薬、外痔核には軟膏を使用します。これは、肛門の外側にあるいぼ痔は指で触れられますが、内側にあるいぼ痔を指で触れることは難しいためです。

内服薬は、外用薬では十分な効果が期待できないと判断された場合に使用することがあります。外用薬では、炎症を抑えるステロイドを含む薬や炎症性のむくみを抑える薬を使用します。また、痛みが強い場合には、局所麻酔薬が含まれている薬を使うこともあります。

ステロイドの扱いに注意

ステロイドは、いぼ痔の炎症を抑える効果が期待できますが、扱いに注意が必要です。細菌感染によって化膿しているところにステロイドを含む薬を使うと、返って症状を悪化させてしまう可能性があります。また、長期間に渡って使うことで副作用が起こりやすくなります。自己判断で使用せず、必ず医師の指示に従うことが大切です。

普段からできる痛みの対策

痛みによって排便を我慢することで結果的に症状の悪化をもたらすため、痛みに対処することが大切です。薬だけではなく、普段の生活を見直して痛みに対処しましょう。生活を大きく変えるような対策は必要ありません。無理をすることでストレスが溜まり、返っていぼ痔の悪化を招く可能性もあるので、無理なく対策していきましょう。

便秘を解消させる

便秘を解消させることで、排便時の痛みを抑えられる可能性があります。便秘の主な原因は、食物繊維と水分が不足していることです。食物繊維と水分を意識的に摂るだけで、便秘が解消されるかもしれません。

また、女性はホルモンの関係で生理中や妊娠初期に便秘が起こりやすくなります。無理なダイエットで栄養状態が悪くなることで、便秘になることもあるでしょう。1日3回の食事を規則正しくとり、適度に油分も摂りましょう。毎朝コップ1杯の水をゆっくり飲むと排便を促せるともいわれています。

身体を温める

肛門周りが冷えると、いぼ痔がうっ血することで腫れが強くなることがあります。いぼ痔が大きくなると、それだけ排便時に刺激を受けやすくなります。冷房の効きすぎや気温に合わない服装などの理由で身体が冷えるので注意しましょう。

また、身体を温めるために、毎日湯船に浸かることをおすすめします。可能であれば、1日最低10分程度の軽い運動をしましょう。

クリニックで治療が必要なケース

軽度のいぼ痔であれば、処方薬や市販薬で進行を抑えることで対処できます。ただし、薬でいぼ痔を完治させることはできないため、また便秘になったときにいぼ痔が悪化して、悩まされることになる可能性があります。完治させたい場合は、クリニックで治療を受けましょう。また、ある程度進行したいぼ痔も薬だけでは対処できないので、クリニックで治療を受ける必要があります。

進行するとクリニックで治療が必要

いぼ痔のうち内痔核は、進行すると排便時に肛門から脱出するようになります。脱出したいぼ痔は排便後に肛門の内側へと戻るのですが、症状が進行すると指で押し戻さないと脱出したままになってしまうのです。

さらに進行すると、指でも押し戻せなくなります。遅くとも、いぼ痔が脱出して自然に戻らなくなった段階で治療することをおすすめします。

クリニックで受けられる治療法

クリニックでは、注射療法や結紮(けっさつ)切除法などを受けられます。注射療法では、局所麻酔をした後に、いぼ痔を小さくする効果が期待できる薬剤を患部に直接注入します。短時間の施術で済むので、薬を塗り続ける労力のことを考えると、手軽に受けられる治療法と言えるでしょう。

結紮切除法は、いぼ痔へと繋がっている動脈を縛り、いぼ痔を切除します。

いぼ痔の痛みを抑えることが重要

初期の内痔核は痛みをほとんど感じませんが、進行すると痛むようになります。痛みを感じてからでは遅いので、出血がみられた時点で治療を開始することが大切です。

また、市販薬で痛みを抑えることもできますが、クリニックを受診していぼ痔の状態を踏まえた適切な治療を提案してもらいましょう。軽い内痔核であれば、薬物療法と生活習慣の改善で進行を抑えられますが、ある程度進行すると注射療法や結紮切除法などの治療が必要になります。

クリニックで治療を受けることでいぼ痔を完治させることもできますが、排便習慣などを改善しなければ再発する可能性があります。クリニックでは、ライフスタイルに合わせた生活指導も受けられるので、医師の指示に従って過ごすようにしましょう。

監修ドクターコメント

樋口先生

外来診療をしていると、多くの方がいぼ痔で受診されます。いぼ痔は食生活や排便習慣などの生活習慣が関係していると言われています。それらを改善することで、症状の悪化を防ぐことができます。
特に、便意を感じた時に排便をすること、排便後は肛門部を洗うなどをして清潔にすること、排便時間は短くし必要以上にいきまないことの3点を日常生活で気を付けていただくとよいと思います。また、どうしても痛い時はお尻を暖めると痛みが和らぎます。
他方、いぼ痔の出血と思っていたら大腸にポリープや大腸がんからの出血だったということもあります。出血を繰り返していて自分では痔だと思っていても、受診をして診察してもらいましょう。

いぼ治療でおすすめのクリニック 中部編

医療法人聖俊会 樋口病院

出典:http://seishunkai.or.jp/higuchi-hp/

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