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更年期障害の症状や原因、治療方法とは?

 更新日:2023/03/27
更年期障害

更年期障害とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
村上 友太 医師(東京予防クリニック)

更年期障害とは

女性の閉経前後の10年間の更年期に現れる、のぼせやホットフラッシュと呼ばれるほてり感、めまい、頭痛、全身倦怠感や不眠、また気分の落ち込み、意欲の低下、不安、憂鬱(ゆううつ)などの症状の中で、他の病気に伴わないものを更年期症状と呼びます。

その中でも、症状が重く日常生活に支障をきたす状態を「更年期障害」と呼びます。

村上友太 医師 東京予防クリニックドクターの解説
性ホルモン分泌量の低下が原因となって多彩な症状(更年期症状)が重度で、日常生活に支障をきたした状態を更年期障害といいます。女性の病気と思われがちですが、男性も起こりうる病気で、40歳代以降にみられます。

更年期障害の症状

更年期障害の症状は、主に以下の3つに分類されます。

 

  • 血管の拡張と放熱に起因する症状:ほてり、ホットフラッシュ、のぼせ、発汗など等の症状 
  • その他の身体諸症状:めまい、動悸、胸が締め付けられる感じ、頭痛、肩こり、関節の痛み、腰や背中の痛み、しびれ、冷え、疲れやすさなどの症状 
  • 精神的症状:気分の落ち込み、意欲の低下、いらいら、情緒不安定、不眠などの症状


更年期障害の特徴は、症状が多彩である点です。
まずは、これらの症状がほかの病気疾患に起因するものではないことを確認する、ということが重要です。

村上友太 医師 東京予防クリニックドクターの解説
倦怠感や意欲低下などの精神症状、ほてりや発汗などの身体症状、生理不順や勃起障害(ED)などの性機能、などの多彩な症状を呈します。

更年期障害の原因

更年期障害の主な原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が大きく上下しながら低下していくことですが、それに加え、加齢による身体的な因子、性格などの心理的因子、職場や家庭内での人間関係などの社会的因子などが複合的に関与して発症すると考えられています。

村上友太 医師 東京予防クリニックドクターの解説
加齢(身体的因子)に伴って性ホルモンの影響以外でも様々な病気が増えるため、更年期障害の諸症状の全てが性ホルモンの影響とは限りません。
他にも、生育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭内の人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。

更年期障害の検査法

更年期障害を疑う症状があったら、まずは婦人科を受診します。

更年期障害の診断には、まず問診が行われます。患者さんの症状について、問診表により詳細を聞き取ります。この際に重視されるのは、ほかの病気の可能性の有無についてしっかり鑑別することです。

特に、更年期に良く発症が見つかることのある甲状腺の病気疾患は、更年期障害と症状が非常に類似していますので、注意を要ししっかりと鑑別が必要となります。また、血液採血検査を行い、エストロゲンの血中濃度の測定を行います。

村上友太 医師 東京予防クリニックドクターの解説
診断には、まず質問票での評価も含めた、十分な問診を行います。血液検査でホルモン値測定を行います。主訴の原因となるような、他の病気の存在がないことを確認する必要があります。特に、症状や好発年齢が似ていることから、甲状腺疾患やうつ病の存在には注意を要します。

更年期障害の治療方法

更年期障害の治療には、まず生活習慣の改善や心理療法を行います。その上で、改善しない症状に対して、以下の3つの薬物療法を選択します。

ホルモン補充療法(HRT)

ほてりやのぼせ、ホットフラッシュなど血管の拡張と放熱に起因する症状が強い方に有効です。子宮のある方には、エストロゲンと黄体ホルモンを併用し、手術で子宮を摘出した方にはエストロゲンの単独投与を行います。

HRTのホルモン剤には、飲み薬だけでなく、貼り薬や塗り薬など幾つかのタイプや投与方法がありますので、医師と相談の上、最適な治療法を選択します。

HRTに関しては、乳がんなどの副作用が強調されていましたが、心臓や血管の病気や、骨粗鬆症の予防効果などの利点があることが分かり、見直されています。

漢方薬

多彩な症状を訴える方に、心と体のバランスの乱れを回復させるために適用されます。主に当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸の3処方を、患者の体力や症状に合わせて選択します。

向精神薬

気分の落ち込みやイライラ、不眠といった精神症状が強い方に、抗うつ薬、抗不安薬、催眠鎮静薬といった向精神薬を処方します。選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などの新規抗うつ薬は副作用が少なく、ほてりや発汗などの症状にも有効です。

村上友太 医師 東京予防クリニックドクターの解説
性ホルモン値が基準値より低下している場合にはホルモン補充療法を行います。
多血(血が多い)であったり、重度の肝機能障害があったり、前立腺がんが疑われたり(男性の場合)する場合には、ホルモン補充療法が行うことができない可能性もあります。

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