ものもらいとはどんな目の病気?
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ものもらいとはどんな目の病気? 2017.11.17


目の病気の1つを表すものもらいですが、さまざまな呼び名があるため、しっかりと症状を把握している人は少ないといわれています。そこで、ものもらいとはどんな目の病気のことなのか、症状や原因、治療法などを詳しく解説していきます。

そして、気になるものもらいの感染リスクや予防方法まで、あなたが知りたいものもらいの情報について、Medical DOC編集部がお届けします。

知っておきたいものもらいの基本

正式名称は「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」

目の病気の中でもよく耳にする「ものもらい」。実は、地域によって呼び方が異なっており、「めばちこ」「めばち」「のんめ」など、これらは全てものもらいを表す名称です。

ものもらいの正式な病名は「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」という名称です。病院などではものもらいでも通じますが、書類に病名を記入するときなどは、きちんと正式名称で書くように気をつけましょう。

麦粒腫の症状

ものもらい症状として一般的なものは、まぶたの一部が腫れてしまうことや、かゆみを感じることです。加えて、目の充血や目がゴロゴロするといった違和感を抱くなど、さまざまな症状が現れます。

また、ものもらいの症状が進行すると、痛みや腫れがより強くなり、まばたきするだけでも痛みを感じやすくなります。

麦粒腫の原因

目にさまざまな症状が現れるものもらい、麦粒腫の原因となるのは、主に黄色ブドウ球菌に感染することです。黄色ブドウ球菌が毛穴やまぶたの分泌腺に入り込んでしまい、化膿することで膿が溜まってしまうのです。この化膿部を中心に炎症が起き腫れてしまうため、目の中の異物感や瞬きによる痛みなどを引き起こしてしまいます。

また、感染による化膿部ができた場所によって細かく病名が分けられ、まぶたの外側にできたものを「外麦粒腫」、内側にできたものを「内麦粒腫」と呼んでいます。

ただ、麦粒腫の原因となる黄色ブドウ球菌は、風邪のウイルスのように外部から運ばれる細菌ではありません。黄色ブドウ球菌はのどや鼻、皮膚、髪の毛などあらゆる場所に存在しています。さらに、感染力が弱いため簡単に感染する細菌ではないと考えられています。

しかし、黄色ブドウ球菌は化膿した傷に存在していることが多いため、指の化膿部で目をこすったときや、目に怪我をしたとき、体の抵抗力が落ちているときなどには感染しやすく、麦粒腫を招く原因となるといわれています。

麦粒腫の治療法

麦粒腫の症状は、化膿部が腫れてしまうことが痛みなどの原因です。つまり、症状が進行し化膿部が破れて中の膿が排出されると、自然に炎症が回復してしまうそうです。
ただし、化膿部が破れないまま症状が進行すると、大きく腫れ上がってしまいます。その場合はメスで化膿部を切開し、膿を排出しなければいけません。

こうした大掛かりな処置をしないためにも、眼科では黄色ブドウ球菌を殺菌する点眼薬や眼軟膏を用いて治療を行います。場合によっては、内服薬によって殺菌を促すこともあります。
これらの治療法が適切に働く場合は、約1~2周間程度で麦粒腫は完治するといわれています。そのため、目の違和感を覚えたらすぐに眼科へ行くことが、早期の完治に繋がります。

もう一つのものもらい

もう一つのものもらいは「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」

ものもらいという言葉は、麦粒腫とは異なるもう一つの目の病気を表している場合があります。その病気とは、「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」というものです。

麦粒腫と霰粒腫は、どちらも症状が似ていることから「ものもらい」という同じ表現になってしまったと考えられます。しかし実際には原因が異なり治療法も違います。

どちらの症状か見極めないと適切な治療が行えず、治療の効果が働かないことから重症化するリスクもあります。一般の人では見極めることは難しいため、眼科医による診察が必須となっています。

霰粒腫の原因

霰粒腫の原因は、細菌による感染症ではなく、脂肪が詰まってしまうことが原因です。

まつげの生え際、まぶたの先端では、乾燥などから目を守るためにマイボーム腺という器官が脂を分泌しています。何かしらの原因によって脂の分泌が滞ってしまうと、マイボーム腺に脂肪が詰まり白いできものなどが現れます。しかし、この場合のできものは炎症や腫れが起きるとは限らず、違和感のみの場合もあります。

ただ、このできものに細菌が感染すると化膿してしまい、腫れや痛みが現れることもあるので、注意が必要です。

霰粒腫の治療

麦粒腫とは原因が異なりますが、治療方法は似ており、抗生物質の点眼薬などを用いて炎症や腫れを抑えます。

しかし、霰粒腫は細菌が原因ではありませんので、根本的な解決にはならないため治療が長引く場合もあります。一般に霰粒腫が完治したとみなされるのは、溜まった脂肪が再び体内に吸収された場合だといわれています。

また、症状が進行すると、ポリープのように固くなってしまい、摘出手術が必要になる場合もあります。なるべく早めに眼科を受診することが治療を円滑にすすめる大きなポイントです。

ものもらいは感染しない感染症

さて、ものもらいで多くの人が気になっているのが感染するかどうかです。目の病気は他の人に感染するものがあるため、タオルを共有しがちな家族間での感染などが気になる人が多いようです。基本的には、麦粒腫、霰粒腫どちらも他人に感染することはないといわれています。そもそも霰粒腫は脂肪が溜まってしまうことが原因のため、他人に感染する要素がありません。

また、感染症である麦粒腫は、自分の皮膚などに生息している細菌に感染することが原因です。そのため、ものもらいがそのまま他人に感染することはありませんので、安心してください。

ものもらいの予防法

ものもらいは適切な治療を行うことで早期に完治しますが、再発してしまう人が多い病気でもあります。そこで、ものもらいの効果的な予防法を身につけて再発も防止しましょう。

ものもらいの有効な予防法は、目の周辺を清潔にすることです。目の周りの雑菌が多ければ多いほど発症や再発のリスクが増します。しっかりと手洗いをし、洗顔後は清潔なタオルを使用するといった習慣を作りましょう。さらに、手洗いを忘れずに行い、汚れた手で目をこすらないようにすることも重要な予防法です。

また、コンタクトレンズを使用している人は、毎日のケアを忘れずに行い、常に清潔な状態を保ちましょう。特に、着けたまま寝てしまうことも雑菌の繁殖などに繋がりますので、必ず決められた用法を守りましょう。

清潔を心がけてものもらいを予防&撃退

麦粒腫と霰粒腫、どちらのものもらいも誰にでも起こる症状であり病気です。しかし、目の周辺や直接触れる手指を清潔に保つことで、発症するリスクを抑え、再発防止にも繋がります。もちろん、不用意に目をこすってしまう癖を治すことも効果的です。

また、女性はメイクによって目の周りの雑菌が繁殖しやすいため、特にものもらいを発症しやすくなるといわれています。帰宅したらメイクをしっかり落とい、メイクをしたまま寝ないようにして大切な目を守りましょう。

ものもらいは軽く考えがちな病気ですが、進行することで治療が困難になってしまいます。場合によっては、メスなどを用いた外科的治療も必要になります。常に目の周りの清潔を心がけて、ものもらいを起こさない、悪化させないように気をつけましょう。