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口の中の出血で怖いのは虫歯?考えられる原因と治療法を紹介


歯を磨いた後の歯磨き粉に血が混ざっていたり、歯ブラシに血が付いていたりしたことはありませんか?
口の中からの出血は、たとえそれが少量であっても気になるものですよね。歯医者になかなか通うことができず、何かしらの疾患を長年放置してしまっている場合は、当然悪くなっている箇所から出血することもありえます。
口の中からの出血には、さまざまな原因が考えられます。そこで今回は、口の中から出血した時に考えられる原因と治療法について、Medical DOC編集部がお届します。
この記事の監修ドクター:
飯島 慈貴 歯科医師 谷在家歯科医院 院長


虫歯や歯周病だけではない?口の中の出血で考えられる原因


口の中の出血は、歯を磨いた時に気づきやすいものです。その原因として、真っ先に思い浮かぶのは虫歯や歯周病でしょう。しかし、口の中での出血には、他にもさまざまな原因があるのです。出血は、口腔(こうくう)内に限らず、異常を教えてくれるサインです。実際に何が起きているのか、考えられる症例をみていきましょう。

原因その1 虫歯の浸食が歯茎まで達している

虫歯を放置していると出血する場合があります。虫歯菌が歯に限らず、歯茎周辺の歯肉まで侵襲しはじめるからです。さらに、虫歯が神経の通っている歯髄まで達すると、歯の根っこの部分に細菌やうみのたまり場を作ってしまいます。たまった細菌はやがて骨を溶かし出血を伴うようになります。また、たまったうみが出口を求めて、歯茎にパイプ状の穴を空けることもあります。

原因その2 歯周病による出血

歯を磨いた時に気づく出血の原因の多くは歯周病です。歯周病は簡単に説明すると歯茎が炎症を起こしている状態です。腫れた部分を歯ブラシでこすってしまうことで出血するのです。虫歯の進行により出血しているような状態の時には、同時に、歯周病も発症しているケースが多いとされています。

原因その3 詰めものや被せものがあっていない

治療箇所の詰めものや被せものがあっていない場合は、その部分から出血することもあります。考えられる原因のひとつは、詰めものや被せものが歯茎を圧迫していることです。また、詰めものや被せものの隙間から細菌が入り込み、虫歯などを再発させている可能性もあります。いずれにしても、慢性的な炎症を起こしているかもしれませんので、すぐに歯科医に診てもらう必要があります。

原因その4 歯になにか詰まっている

歯茎や歯の間に詰まっているものが歯茎を傷付けても、炎症などの原因となります。詰まっているものを放置していると、そこから細菌が増殖し出血や口臭、虫歯の原因となってしまいます。歯ブラシで取り除けない場合、歯間ブラシなどのデンタルグッズを活用しましょう。また、歯にものが挟まりやすくなったこと自体、歯周病のサインかもしれません。

原因その5 体調不良

体調が優れないと、体の免疫力を低下させてしまいます。この状態は、虫歯や歯周病菌を発症する典型ともいえるでしょう。こうした疾患が出血の原因となり得るのは、前述の通りです。免疫力が下がってしまう原因としては、寝不足や過度のストレスや疲れ、風邪などが考えられます。普段から健康管理には気をつけましょう。

虫歯を併発している時に疑うべき慢性増殖性歯髄炎

前述したように、虫歯を放置し続けると虫歯菌が歯茎にまで侵入し、その結果炎症を引き起こし、出血に至ります。単純な虫歯であれば、症状が進行するにつれ、独特の痛みを伴います。したがって、誰でも気付くはずです。一方、虫歯によって出血している場合でも、痛みをあまり感じず、放置してしまいがちな症状があります。それが「慢性増殖性歯髄炎」です。
この慢性増殖性歯髄炎とはどのような症状なのかについて、詳しく紹介していきます。

慢性増殖性歯髄炎とは?

慢性増殖性歯髄炎とは、虫歯菌によって刺激を受け続けた歯の内部の歯髄が膨らんでくる症状のことです。奥歯などにできやすく、虫歯によってできた穴の奥から、まるで歯茎が盛り上がってきているように見えます。この所見が特徴といえるでしょう。
比較的若い人に多くみられる症状であり、虫歯の進行によりぽっかりと大きな穴が空いていたとしても、あまり痛みを感じません。しかし食事や歯磨きの際、この盛り上がった歯髄部分に食べものや歯ブラシが触れたりすると、痛みや出血を伴います。慢性増殖性歯髄炎の進行具合をまとめると以下のようになります。

慢性増殖性歯髄炎の進行具合

進行その1
奥歯の歯の噛み合わせ箇所によくみられます。初期段階では、他の虫歯と同じようにあまり痛みません。冷たいものを飲んだり食べたりした時にしみる程度で、ほとんど自覚症状はありません。
進行その2
たまに痛くなったり、冷たいものがしみたりしますが、それほど激しい痛みを感じることはないでしょう。その一方で、自覚症状のないままどんどん虫歯の症状は進行し、深くなっていきます。
進行その3
やがて虫歯が神経に到達してしまいますが、多くの場合、それでも痛みを感じないので、放置されてしまうようです。
最終段階
最終的には虫歯によって空いた穴から腫れあがった歯髄が見えるようになります。食事や歯磨きの際、この腫れた歯髄に食べものや歯ブラシが触れることによって、激痛を感じたり出血を伴ったりします。

慢性増殖性歯髄炎の治療法

自覚症状の少なさから、多くの人が放置してしまいがちな慢性増殖性歯髄炎。出血に至るまで進行してしまった場合、歯科医ではどのような治療を行うのでしょうか?それでは慢性増殖性歯髄炎の治療方法について解説します。

歯科医で行う慢性増殖性歯髄炎の治療法とは?

慢性増殖性歯髄炎の治療法は基本的に、虫歯が歯髄まで進行した場合と同じような治療を行います。治療の過程を順追って説明します。
治療その1
慢性増殖性歯髄炎は本人に痛みがないケースがほとんどです。しかし、残された歯の神経は当然痛みを感じるので、まずは麻酔を行います。
治療その2
ポリープ状に腫れあがっている歯髄部分を切除します。
治療その3
歯の内部の神経を取り除きます。大人の場合は一般的に歯の根っこの先まで神経を取ってしまいますが、子供の場合には神経を残すこともあります。
治療その4
神経の通っていた根管を綺麗に洗浄して、再び感染しないように封鎖します。洗浄作業は何度か繰り返す必要があり、治療期間の長期化が考えられます。しかし、ここで中断してしまうと再発の原因になりますので、しっかりやり抜くことが必要です。
治療その5
出血するほどの慢性増殖性歯髄炎は、とても大きな虫歯となっている場合がほとんどです。穴が空いている部分にはしっかりと詰めものや被せものをして、噛む力による破壊から保護します。
以上が歯科医で行う慢性増殖性歯髄炎の治療方法です。痛みのないために進行しやすい慢性増殖性歯髄炎ですが、なるべく早期に治療を行うことが、体や歯の健康のためにも大切です。そのサインが出血であることを覚えておきましょう。

虫歯から出血している時にはすぐに歯科医に相談


口の中から出血している場合に考えられる主な原因などについて詳しく紹介してきました。みなさんの出血のケースにも心当たりがあったのではないでしょうか。
虫歯が歯茎まで達してしまっている場合の出血は、通常、痛みを伴うはずです。そうなる前の早い段階で治療を受ければ防ぐことができます。しかし今回紹介した慢性増殖性歯髄炎の場合、虫歯が進行したとしても、痛みを感じることはほとんどありません。よって、放置のあげく、治療の開始が遅れてしまうということも珍しくない症状です。
治療の開始が遅れれば遅れるほど虫歯部分は大きくなります。治療をしても、元の形を取り戻すことが困難になるでしょう。そのため、慢性増殖性歯髄炎の発見が遅れると最悪の場合、歯を失うことになるかもしれません。冷たいものがしみる、痛みはないけど虫歯によって空いた穴があるといった場合でも、すぐに歯科医へ相談することが大切です。

飯島 慈貴 歯科医師 谷在家歯科医院 院長監修ドクターのコメント
虫歯や慢性増殖性歯髄炎に限らず、「何か、いつもと調子が違うな」と感じたら、遠慮なく歯科医院を受診してください。例えその結果、気のせいに過ぎなかったとしても、当院としてはまったく構いません。逆に、大きな病気を見逃してしまうことのほうが怖いのです。通院するお時間が取れない方はお電話でも結構です。考えられることや、受診でるようになるまでの応急処置など、その方の症状に応じた「正しい知見」をお伝えいたします。「たかが口内炎だからつぶしてしまおう」などとは考えず、専門家の判断を挟むよう、くれぐれもお願いいたします。
 
監修ドクター:飯島 慈貴 歯科医師 谷在家歯科医院 院長




この記事の監修ドクター

飯島 慈貴 歯科医師 谷在家歯科医院 院長

出典:http://www.yazaike-dc.com
飯島 慈貴 歯科医師
谷在家歯科医院 院長


PROFILE

鶴見大学歯学部卒業。国立北海道大学歯学部第二補綴科入局後、一般歯科勤務をへた2010年、東京都足立区に谷在家歯科医院開院。「患者様の笑顔が私たちの一番の宝物」という思いから、垣根の低いアットホームな診療を続けている。また、歯が痛くなくても、予防のために気軽に通える医院を目指している。


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谷在家歯科医院

出典:http://www.yazaike-dc.com/

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