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喉の痛みと咳が気になるときに考えられる原因と対策

 更新日:2023/03/27

「喉が痛くて話すことが辛い」「咳がなかなか止まらない」などにお困りではありませんか。身近な症状といえますが、実際に現れると辛いですよね。喉の痛みや咳はどのような原因で現れるのでしょうか。

ここでは、これらの症状が現れるときに考えられるいくつかの原因と対策を解説しています。喉の痛みや咳が気になる方は、参考にしてください。スッキリとした一日を過ごせるようになるかもしれませんよ。喉の痛みと咳について、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修ドクター:
近藤 正弘 医師(こんどう内科クリニック 院長)

喉の痛みと咳を引き起こす咽頭炎

最も身近な原因のひとつとして挙げられるのが咽頭炎です。咽頭炎とはどのようなトラブルなのでしょうか。

咽頭炎の原因

咽頭炎は、鼻から食道につながる部分で炎症が生じた状態です。たいていの場合、風邪やインフルエンザを起こすウイルスの感染が原因です。あるいは、細菌により引き起こされることもあります。疲労や寝不足などで抵抗力が落ちているとこれらに感染しやすくなります。また、喫煙や喉の酷使などが咽頭炎の原因になることもあります。咽頭炎ではどのような症状が現れるのでしょうか。

咽頭炎で現れやすい症状

咽頭炎では、喉の痛みや咳以外に、喉が赤く腫れる、声がかれる、痰が出るなどの症状が現れやすいといわれています。また、発熱や倦怠感が現れることもあります。いわゆる「喉の風邪」で現れる症状をイメージするとわかりやすいはずです。

大したトラブルではないと考えてしまいがちですが、重症化すると急性喉頭蓋炎に進展することがあります。喉頭蓋が大きく腫れると、空気の通り道が狭くなるので窒息する恐れも。喉の痛みや発熱などに加えて、息がしづらい、食べ物を飲み込みづらいなどの症状が現れた方は、できるだけ早く医療機関で相談しましょう。

咽頭炎の対策

咽頭炎のときは、できるだけ安静に過ごします。喉に負担をかけないため、刺激物を避ける、うがいをするなども勧められています。医療機関を受診した場合、喉の痛みや咳を抑える対症療法を行うことが多いようです。細菌に感染していると考えられる場合は、抗菌薬を用いることもあります。気道が狭窄しているなどと重症化している場合は、点滴、気管切開などを検討します。専門的な治療を受けたい方は、耳鼻咽喉科などで相談すると良いでしょう。

咳や痰がでやすい喉頭炎

同じく、身近な原因として挙げられるのが喉頭炎です。どのようなトラブルなのでしょうか。

喉頭炎の原因

喉頭炎は、喉仏当たりにある空気の通り道(喉頭)で炎症が生じた状態です。風邪を引き起こすウイルスや細菌などに感染することが主な原因で、ウイルスに感染したのち、細菌に感染するケースもあります。

これらのほかでは、喫煙やアレルギー、PM2.5 なども原因になり得ます。喉頭炎ではどのような症状が現れるのでしょうか

喉頭炎の症状

喉頭炎では、喉の痛みや咳に加えて、声の枯れ、痰、発熱などの症状が現れやすいとされています。これらの中で現れやすいのが咳や痰です。咳や痰が現れやすい理由は、空気の通り道で炎症が起きているからと考えられます。

また、重症化するなどで炎症がひどくなり喉頭の腫れが大きくなると、呼吸をしづらくなることがあります。喉の痛みや咳などに加えて、息苦しさを感じている方は十分に注意しましょう。

喉頭炎の対策

喉頭炎では、喉をあまり使わない、身体を休める、タバコを控える、室内の乾燥を防ぐなどが対策になります。医療機関で行われている治療は、喉の炎症を抑える治療などです。細菌の感染が疑われる場合は抗生剤を使用します。また、耳鼻咽喉科などでは、霧状の薬剤を鼻や口から吸入するネブライザー治療も行われています。

強い喉の痛みを引き起こす扁桃炎

同じく、身近な原因が扁桃炎です。扁桃炎はどのようなトラブルなのでしょうか。

扁桃炎の原因

扁桃炎は、喉の奥の両側にある口蓋扁桃が炎症を起こした状態になります。主な原因は、咽頭炎と同じくウイルスや細菌に感染することです。口蓋扁桃は、ウイルスなどが出入りする場所にあり、表面に小さな穴がたくさん開いているので、ウイルスなどに感染しやすいと考えられています。扁桃炎ではどのような症状が現れるのでしょうか。

扁桃炎で現れやすい症状

扁桃炎では、のどの痛みや悪寒、発熱(ときに高熱)、頭痛、関節痛、全身の倦怠感などの症状が現れやすいとされています。喉の奥の両側が赤く腫れ、その部分が口蓋扁桃です。症状によっては、白っぽい膿を確認できることもあります。症状の中で、強く現れやすいのが喉の痛みです。扁桃炎では、つばを飲み込むことが辛いと感じるほど喉が痛くなることがあります。

扁桃炎が悪化すると、扁桃の周りに膿がたまり扁桃周囲膿瘍に進展することがあります。また、扁桃周囲膿瘍では、扁桃の周囲も赤く腫れます。その他に強いのどの痛みで、つばを飲み込めない、食べ物を飲み込めない、口を開きにくいなどの症状が現れることも。辛い症状が現れる恐れがあるので、扁桃炎の時点で適切に対処することが重要といえそうです。

扁桃炎の対策

扁桃炎と考えられる場合も、身体をゆっくり休めて小まめにうがいをするなどして過ごします。医療機関で行う治療はウイルス性と細菌性で異なり、ウイルス性では熱や症状を抑える対症療法を行うことが多いようです。また、細菌性では以上に加え抗菌薬の内服を行うことが多いようです。

食事がとれていないケースなどでは、点滴や入院が必要になることがあります。そして、扁桃炎を繰り返す場合は、手術で扁桃の切除を検討します。

喉の痛みや咳を引き起こすその他の原因

喉の痛みや咳は咽頭炎・扁桃炎以外でも起こります。どのような原因が考えられるのでしょうか。

咳ぜんそく

風邪をひいてからいつまでたっても咳が治らないと感じている方は、咳ぜんそくかもしれません。具体的には、8週間以上、咳が続いていて呼吸困難や喘鳴を伴わないケースなどで疑われます。一般的に咳は痰が出ない空咳が多いとされていますが、これらの症状に加えて喉がイガイガするなどの症状が現れることも。

咳喘息を放置していると、気管支ぜんそくに進展することがあるので注意が必要です。風邪によく似ていますが、風邪薬は効きません。また、咳ぜんそくでは気管支拡張薬が有効なことと、禁煙が必要になります。

逆流性食道炎

少し意外なところでは、逆流性食道炎も原因の一つとして挙げられます。逆流性食道炎は、何かしらの原因で胃液や消化途中の食べ物(胃の内容物)が逆流して食道が炎症を起こしている状態です。これにより、胸やけ、胸が締め付けられるような痛み、呑酸(酸っぱいゲップ)などの症状が現れます。逆流した胃酸などが喉や気管などを刺激するケースでは、咳や喉の違和感などが現れることも。

喉の痛みや咳と無関係と思われがちですが、これらの症状が現れることもあるので注意しましょう。逆流性食道炎では、食後すぐに横にならない、前かがみの姿勢を避ける、アルコールやコーヒー、油ものなど逆流しやすい食品を避けるなどが勧められています。また、治療は胃酸の分泌を抑える内服薬などで行います。

様々な原因で引き起こされる喉の痛みや咳

以上、喉の痛みや咳を引き起こすいくつかの原因を紹介しました。咽頭炎や喉頭炎、扁桃炎は身近な原因といえますが、こじらせてしまうと入院が必要になることや手術が必要になることがあります。「いつものこと」と軽視せず、気になる点がある方は耳鼻咽喉科などで相談しましょう。

咳が止まらない方は、咳ぜんそくなどの可能性があります。気管支喘息につながることがあるので、こちらも注意が必要です。そして、少し意外な原因として挙げられるのが、逆流性食道炎です。逆流した胃酸などの影響で喉の違和感や咳が出ることがあります。胸やけなどが現れている方は気を付けると良いかもしれません。

このほかにも、様々な原因が考えられます。セルフケアだけでは対処しきれないことがあるので、喉の痛みや咳にお困りの方はできるだけ早く医療機関で相談しましょう。

近藤 正弘 医師 こんどう内科クリニック 院長監修ドクターのコメント

喉の痛みや咳に対しては、喉を乾燥させないことを一番に考えましょう。
うがいをしっかりしてもらうこと、マスクをしていただくことなど、
とにかく喉は乾燥に弱いので、喉を乾燥させないことを心がけましょう。

 

監修ドクター:近藤 正弘 医師 こんどう内科クリニック 院長

扁桃腺の腫れに関する症状についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。

のどの痛みでおすすめの内科 中部編

こんどう内科クリニック

出典:http://www.kondo-naika-clinic.com/

電話番号 0574-60-2345
住所 岐阜県可児市羽崎二町田245-1
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JR可児駅・名鉄新可児駅より東鉄バス緑ヶ丘線乗車、「中部中学校前」停留所下車、徒歩1分
診療時間 【平日】9:00~12:10/16:00~18:45
【水・土】9:00~12:10
※当院は予約の方を優先させて頂いておりますのでご了承下さい。ご予約は当日でも大丈夫です。
休診日 日曜日・祝日
Pickup 【所属学会・認定医】
・糖尿病療養指導医
・日本医師会認定健康スポーツ医
・前「多治見市糖尿病病診連携の会」代表幹事
・日本内科学会
・日本糖尿病学会
URL http://www.kondo-naika-clinic.com/

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