1. Medical DOCTOP
  2. 口内炎が治らない!効果的な対処法やケアをご紹介します

口内炎が治らない!効果的な対処法やケアをご紹介します 2018.06.27

この記事の監修ドクター:
杉本 圭介 歯科医師(杉本歯科クリニック院長)

一口に口内炎といっても、原因も種類も様々あります。

今回は、とっても不快な口内炎の原因から効果的な治療法をご紹介します。

しっかりチェックして、ちゃんとケアしてくださいね。

 口内炎って何?

お口の中になんだかできものができていて痛いっ!という時、まっさきに思い浮かぶのは口内炎のことではないでしょうか?
口内炎について耳にしたことや実際になったことがある方もたくさんいらっしゃることと思います。
口内炎とは口の中やその周辺の粘膜に起きる炎症のことですが、ひとくくりに口内炎と言っても原因・症状はさまざまです。
痛みなどの不快な症状を早く治すため、悪化して悔やむことの無いようにするためにも、口内炎について知っておくことは大変重要な役割を果たすことでしょう。

 口内炎の原因はさまざま

口の中やその周りに起こる炎症のことである口内炎。
食物アレルギーの人や粘膜の薄い人などもともとなりやすい体質の人もいますが、この口内炎の原因としてさまざまなものが考えられます。
ここでは以下に4つの主な原因について説明していきます。

 ストレス


睡眠不足や日々のたまった肉体的・精神的疲れなどのストレスにより新陳代謝や免疫力が低下したことで口内炎ができることがあると考えられています。
夜勤の方やストレスをため込めこんでしまうという方は口内炎になりやすいと言えるでしょう。
口内炎の予防のためには規則正しい生活や上手なストレス発散を心がけることが大切になってきます。

 栄養不足

粘膜に炎症が起こってしまう口内炎。
体全体の健康のために栄養バランスの良い食事が大切なのはよく知られていることですが、この粘膜の健康にも栄養バランスが大きく関係していると言われており、口内炎の予防には栄養素の中でも特にビタミンB群が重要な役割を果たすと考えられています。
ビタミンB2は代謝に関わる栄養素であり、これが不足すると口の中の炎症・唇のひび割れなどが起こってしまいます。
不規則な生活によって口内炎ができてしまうのは、睡眠不足や風邪などで体内のビタミンB2が大量に消費されてしまい栄養不足状態となってしまうためとも考えられるのです。
また、ビタミンB1やビタミンB6は免疫に関わる栄養素であり、これが不足すると細菌の影響を受けやすくなるなどのため口内炎になりやすくなります。

 物理的損傷

口の中を噛んで傷つけてしまったり歯の詰め物や装具などが粘膜を刺激していたりといったことも口内炎の原因となります。
また、熱いものを食べて口の中が火傷してしまった場合も粘膜が刺激を受けて口内炎になることがあります。

 ウイルスや細菌による感染

口内炎の原因となるウイルスや細菌には主に単純ヘルペスウイルス、カンジダ菌(真菌)、梅毒トレポネーマ、淋菌、クラミジア・トラコマティスなどがあります。
それぞれのウイルスや細菌が原因となる口内炎については「口内炎の種類」にて後述します。

 症状も軽度なものから重度なものまでさまざま

口内炎の症状も軽いものから重度なものまでさまざまです。
ここでは以下に3つの主な症状について説明していきます。

 痛み

軽度なものとしては食べ物や飲み物がしみるものの痛みはあまりないという症状があげられます。重度なものになってくると食事や会話も困難になるほどの強い痛みを感じるようになります。

 腫れ

軽度の場合は粘膜に赤い腫れやところどころにポツポツと斑点ができることがあります。重度のものになると赤くただれびらんを生じたり、白い膜が覆ったり、水疱や潰瘍ができたりします。悪化すると出血してしまうこともあります。

 炎症

炎症とは体を守るために体の一部が熱を持ち赤くはれたり痛んだりすることを言います。
体に悪さをするウイルス・細菌と体を守ろうとする白血球が戦うと、赤くなったり熱を持ったりする炎症が起きるというわけです。
軽い炎症の場合は腫れや痛みもあまりなく、重度の炎症になってくると強い痛みや出血を伴うようになってきます。

 口内炎の治療法・ケア

いったんできてしまうと食事も会話もしづらくなる口内炎。この不快感からは一刻も早く解放されたいものです。
ここでは以下に、口内炎の治療法やご自身でできるケアについて説明していきます。

 食事によるもの


口内炎の原因のひとつに栄養不足が考えられています。その栄養不足を補うために栄養バランスの良い食事を規則正しく摂取することが重要になってきます。
特にビタミンB群を多く含む食品をとることが口内炎を早く治したり予防したりするのに効果的だと言われています。食事でとりにくい場合は医薬品やサプリメントで補うのもよいでしょう。
逆に、口内炎に対し刺激になるようなもの(熱い食べ物・刺激の強い香辛料など)やビタミンを大量消費するようなもの(アルコール・タバコ・糖分過多なものなど)は控えるようにした方がよいでしょう。

 薬によるもの

口内炎の症状が2週間以上続いていたり、口の中全体や周辺にも広がっていたり、全身症状をともなっていたりということがなく、特に気になる持病もない場合は市販薬を服用し様子をみることができます。
塗り薬…口内炎に対するお薬として「デスパ」や「ケナログ」がよく知られています。これには炎症を抑える作用などがあります。
これらの塗り薬をしばらく使用しても症状が良くならない場合や悪化した場合は病院を受診するようにしてください。

ロキソニン…薬局で買えるのでご自宅に常備されていらっしゃる方も多いかと思います。
口内炎の痛みにも効果があり、痛み止めとして服用される場合もあるかと思います。1,2回の使用ならばよいかもしれませんが、体への負担を考えると口内炎の痛み止めとしての常時使用はなるべく控えるよう心がけましょう。

 規則正しい生活を

免疫力の低下も口内炎の原因であると考えられています。
風邪や疲れなどで免疫力が落ちてしまうこともありますが、日々のストレスが溜まることにより免疫力が低下することもあります。
ストレスや疲れを感じたらゆっくりと休むことが大切です。夜更かしや暴飲病食はやめて規則正しい生活を心がけてください。ご自身に合ったリラックス方法も見つけておくことも大事です。
また、口の中の環境も口内炎ケア・予防に大きく関係してきます。口の中はうがい・歯みがきなどでいつも清潔にしておきましょう。

 口内炎の種類

原因・症状などによって種類分けすることのできる口内炎。ここでは以下に、口内炎の種類について説明していきます。

 ヘルペス性口内炎


ヘルペスウイルスへの感染により発症する口内炎です。生後6か月から3歳くらいの乳幼児がかかりやすいとされています。
ヘルペスウイルスは人から人、物から人へと感染するので感染した人と直接触れ合う以外に感染した人が使ったタオルや食器からでも感染してしまいます。
症状や発症する部位については、初めての感染か再感染かで少し異なってきます。
初めての感染では特に症状がなく自分では気づかないことが多いのですが、症状が出る場合は口の中の粘膜・歯ぐき・舌に複数の小さな水ぶくれができます。
乳幼児が発症した場合は高熱と痛みをともなう重い症状がでることもあり、口の中が痛むため食べたり飲んだりできなくなり脱水状態になることもあります。
ヘルペスウイルスは一度感染してしまうと体内に潜伏し、体調不良などにより再感染しやすくなります。
感染したことのある人が体の抵抗力が下がった時に再感染した場合は粘膜ではなく唇やその周りに痛み・かゆみをともなう小さな赤い水ぶくれができます。これは口唇ヘルペスと呼ばれています。

 カンジダ性口内炎

お口の中にカンジダというカビ(真菌)が増殖して起こる真菌性口内炎です。
もともとカンジダは常在菌であるため外部から感染して発症するというわけではなく、体の抵抗力が低下している時やガンなど他の病気にかかっている人・乳幼児・高齢者・妊婦など体力や抵抗力が弱い人が発症しやすいと考えられています。
また、長期間ステロイド剤や抗生物質を投与することにより口の中にある常在菌のバランスが崩れ菌交代現象(大多数を占めている常在菌が何らかの原因で減少し、少数だった細菌が大半を占めるようになる現象)を起こすことで発症することもあります。
カンジダ性口内炎は、偽膜性カンジダ症(粘膜に白い苔のような膜ができる)・萎縮性カンジダ症(粘膜の表面が赤くなる)・肥厚性カンジダ症(慢性化して粘膜の表面が厚くなる)などの種類に分けることができます。
比較的多く見られる偽膜性カンジダ症では、唇の裏側・頬の内側・上あごに薄くて白い苔のような膜ができます。
この膜はこすると剥がれ、その剥がれた場所が赤く腫れたり出血したりします。
初期にはあまり痛みを感じるなどの自覚症状はありませんが放置すると口全体に広がっていき、違和感・舌のしびれ・味覚の異常・痛みなどを感じるようになる場合もあります。近年では萎縮性カンジダ症も多く、一見口腔内に異常を認めないが上記のような症状がある場合はカンジダ菌の検査で見つかることがあります。
カンジダ性口内炎は健康なときには発症しにくいので、発症した場合には重大な病気が隠れていることもあります。
気になる持病などある方は速やかに歯科医院や皮膚科を受診したほうがよいでしょう。

 性行為感染症

梅毒・淋病・クラミジアなどの性行為感染症による口内炎もあります。
梅毒による口内炎は、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症します。
症状としては、唇・舌・のどの奥など口の中の粘膜に軟骨のように固い小さなしこりができることがあります。痛みがないケースも多くみられます。
放置するとのどの痛み・口角炎(唇の両端に炎症が起こる病気)のほか、発熱・だるさなど全身の症状もあらわれてきます。
淋病による口内炎は、淋菌という菌に感染することで発症します。
症状としては、のどの奥が赤く腫れて強い痛みを感じるようになります。腫れている部分に白い膜ができることもあります。
クラミジアによる口内炎は、クラミジア・トラコマティスという細菌に感染することで発症します。
自覚症状がほとんどでないため感染に気づいていないという人が多く感染が広がってしまいます。症状がでたときには重症化している場合もあるので、感染の疑いがある方は早目に病院を受診したほうがよいでしょう。

 アフタ性口内炎

一般的に口内炎といえばこのアフタ性口内炎をさすことが多いと言えるでしょう。
口の中にできる円形または楕円形の白っぽい潰瘍(アフタ)をアフタ性口内炎といいます。食べ物や飲み物がしみたり痛みを感じたりします。
何度も繰り返してできる場合は、再発性アフタ性口内炎と呼んでいます。
はっきりとした原因はわかっていませんが、口の中を噛んで傷つけてしまったり歯の詰め物や装具などが粘膜を刺激していたりといった機械的刺激やホルモンバランスの乱れ・ストレス・栄養不足などによる免疫力の低下といったものが考えられています。
発症する部位については、口の中のあらゆるところにできますが頬の内側・舌・唇の裏・歯ぐきにできやすいとされています。上あご・のどの近くにはあまりできません。
舌にできたときは舌炎、歯ぐきにできたときは歯肉炎とも呼ばれます。

 アレルギー性口内炎

入れ歯や歯の詰め物に使われている金属・特定の食品(トマト・キウイ・マンゴー・グレープフルーツなど)・薬品などが原因となって口の中がアレルギー反応を起こし、頬の内側・唇・舌などに潰瘍ができて周囲が赤く腫れたりします。痛みもともないます。
金属が原因の場合は、歯科医院でアレルギー反応の起こらない素材に変えることでアレルギー性口内炎になるのを防ぐことができます。
食品や薬品が原因の場合は、その原因となる物質を摂取しないようにすることで予防することができます。ステロイド剤・抗アレルギー剤などを一定期間服用するような投薬治療がおこなわれることもあります。

 ニコチン性口内炎

喫煙の習慣が原因となっておこる口内炎です。
長期間にわたりタバコを大量に吸う習慣を持っている人ほどなりやすいと言われています。
ニコチンだけが直接の原因であるかについてはまだはっきりしていませんが、タバコに含まれる有害物質が口の中の粘膜に悪影響を及ぼし口内炎を発症させるのではないかと考えられています。
また、タバコを吸うときに出る煙の熱気によって口の中が軽い火傷の状態になることも原因ではないかと考えられています。
タバコの煙によって口の中が乾燥することで口内炎ができやすい状態になります。
タバコを吸うことで口の中が不衛生になったり、喫煙によるビタミンの大量消費でビタミン不足になったりすることでも口内炎ができやすい状態になってしまいます。
自覚症状のないことが多いのですが、口の中の粘膜・舌に円形または楕円形の白っぽい潰瘍ができたり、粘膜の部分に炎症が起こり赤い斑点が見られたりといった場合もあります。
食べ物や飲み物がしみたり、炎症部分が痛んだりすることもあります。
以前から喫煙が健康に及ぼす悪影響や、最近ではニコチン性口内炎がガンに進行してしまうという危険性も指摘されています。
ニコチン性口内炎の予防のためにも、病気のリスクを減らして健康な体を維持するためにも、禁煙を心がけることが大切になってくるでしょう。

杉本 圭介 歯科医師 杉本歯科クリニック 院長監修ドクターのコメント
口内炎は様々な原因によって引き起こされる炎症です。多くは粘膜が脆弱になり起こります。粘膜の60%がコラーゲンで構成されており、コラーゲン合成低下で発症しやすくなります。蛋白質の摂取、さらにコラーゲン合成に必要な鉄、ビタミンCを摂ることで粘膜を強化することも重要です。それとともに細菌や唾液など口腔内の環境を整える、また粘膜への機械的刺激を減らすことで口内炎の発症は減少していくと思われます。なかなか改善しない口内炎は専門医を受診して悪性のものではないことをチェックしていただきたいです。
 
監修ドクター:杉本 圭介 歯科医師 杉本歯科クリニック 院長


 この記事の監修ドクター

杉本 圭介 歯科医師 杉本歯科クリニック 院長

出典:http://www.sugimoto-dc.com/
杉本 圭介 歯科医師
杉本歯科クリニック 院長

PROFILE

・平成4年 大阪歯科大学卒業
・平成4~16年大阪歯科大学付属病院第一口腔外科勤務
(2年間の研修後、大学院、非常勤講師、助手として16年3月まで勤務。口腔外科に入局し、悪性腫瘍から炎症性疾患、外傷など広く口腔外科疾患に携わってきました。)
・平成10~15年 尼崎口腔衛生センターにて、非常勤歯科医として身体障碍者歯科治療
・平成14~16年 大阪府立中河内救命救急センター 顔面外傷属託医
・平成16年8月 杉本歯科クリニック開院