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日本歯周病学会専門医・認定医とは

 更新日:2023/03/27

今回は皆様のお口の健康と歯周病から守る、日本歯周病学会専門医/認定医についてお話しさせて頂きます。有楽町デンタルオフィスの片山です。

日本の歯科医学会の専門・認定分化会は43の学術団体(学会)があります(平成29年度)。
その中で厚生労働省が「医療に関する広告が可能となった医師等の専門性に関する資格名等について」として、平成14年4月1日付けの医療機関の広告規制の緩和に伴い、医師又は歯科医師の専門性に関し、告示で定める基準を満たすものとして厚生労働大臣に届出がなされた団体の認定する資格名が広告できることとなりました。
現在、歯科医師等の専門性については、以下の5つの団体が認定する資格名について広告が可能となっております。

 ・(社)日本口腔外科学会 口腔外科専門医

 ・特定非営利活動法人 日本歯周病学会 歯周病専門医

 ・一般社団法人 日本歯科麻酔学会 歯科麻酔専門医

 ・一般社団法人 日本小児歯科学会 小児歯科専門医

 ・特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会 歯科放射線専門医

 
その中、日本の歯科医師数は103.972人
(平成26年厚生労働省歯科医師調査の概況http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/14/)であり、
日本歯周病学会http://www.perio.jp/の会員数は1万人を超えており歯周病の関心の高さを伺えております。
 
日本歯周病学会の紹介から抜粋すると「我が国が歴史上、これまで経験したことのないような高齢化社会を迎えた現在、自分の歯で物を噛み、多くの人と楽しく会話をすることの重要性が、歯科界はもちろん、一般社会においても強く認識されている。このような背景をもとに、日本歯科医師会でも8020運動を通じて、健康な自分の歯を残存させ、それが全身の健康と快適な生活につながることを目指している。
 
日本歯周病学会は、歯周病を克服することにより自分の歯を1本でも多く残すことを目的に 1957年に設立された学術団体であり、会員総数は2009年6月30日現在7,740名を数える。会員の構成の特徴としては大学の臨床講座の会員以外に、基礎講座および開業歯科医の会員、加えて歯科衛生士の会員の比率が多いことであり、このことは歯周病という疾患の病因、病態や治療法の多様性を強く反映している。さらに、平成16年度からはNPO法人として新たに発足し、より公益性の高い組織をめざしている。」とあります。
 
2017年現在日本の歯科医師数は10万人を超えております。その中、現在日本歯周病学会専門医は約1100名、認定医は約400名となっております。ちなみに認定衛生士は1000名おります。そうなると歯科医師全体の歯周病専門医が1%、歯周病認定医が0.4%となっております。
 
厚生労働省が3年ごとに実施している平成26年の患者調査によると、「歯肉炎及び歯周疾患」の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は、331万5,000人で、前回の調査よりも65万人以上増加しました。性別では、男性137万3,000人、女性194万2,000人で、女性の方が男性よりも多くなっています。
また、平成26年の厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、自分の歯を20歯以上持っている者の割合は72.8%でありました。この結果は、平成16年、21年、26年の推移では、有意に増加しています。
さらに歯肉に炎症所見を有する者の割合は23.1%でした。こちらに関しても、平成16年、21年、26年の推移でみると、有意に減少している結果になりました。少しづつ皆様の健康への意識が変わり歯周病患者が減ってきていることが伺えます。しかしまだまだ歯周病患者に対しての歯周病専門医、認定医の数がまだまだ少ないですね。
ここで日本歯周病学会での認定医、専門医の要件を抜粋します。
 

日本歯周病学会認定医は

(1)3年以上継続して学会正会員であること
(2)本学会の認めた研修施設に通算3年以上所属し,歯周病学に関する研修と臨床経験を有すること
(3)本学会学術大会における認定医・専門医教育講演を2回以上受講していること
(4)本学会が行う倫理に関する講演を1回以上受講していること
(5)認定医試験に合格した者
 

日本歯周病学会専門医

(1) 日本歯周病学会認定医であること。
(2) 専門医の申請時に,認定医または関連学会認定医に登録後通算2年以上本学会会員であること
(3) 認定医または関連学会認定医に登録後,本学会の認めた研修施設に通算2年以上所属し,歯周病学に 関する研修と臨床経験を有すること
(4) 認定医または関連学会認定医に登録後本学会学術大会における認定医・専門医教育講演を2回以上受 講していること
(5) 専門医申請時に定められた教育研修単位を取得していること
(6) 原則として日本歯科医師会の正会員または準会員であること
(7) 本学会定款細則第43条の規定に基づき禁煙宣言に対して同意した非喫煙者であること
 
このように日本歯周病学会では、歯周病治療に対する一定の経験や知識などを問う試験の合格などを条件に、「日本歯周病学会専門医」「日本歯周病学会認定医」という資格を授与しています。専門医や認定医の資格は5年ごとに更新する必要があるため、常に歯周病治療を行っていなければ、資格を保有し続けられません。
 
歯周病治療は歯科医療の中では比較的に新しい分野で、治療内容も複雑。そのため、歯周病への的確な診査・診断・治療ができる歯科医師は現在のところ少ないのが現状です。
 
歯周病は気づかなく進行する病気です!また全身疾患と歯周病の関係も明らかになってきております。
このサイトを通して歯周病に関して様々な情報を皆様に発信していく予定です。歯周病学会の認定医歯周病学会専門医の先生方がお話しをしていますので是非参考にして頂き、早めのチェックをしてみて下さい。
 
皆様が歯周病のない健康なお口でいられますようにお手伝いしていきます。

この記事の監修歯科医師