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【NEWS】 上皇后美智子さま、早期乳がんと診断 9月以降に手術を予定(医師コメント5件)

宮内庁は8月9日、上皇后美智子さま(84)が早期の乳がんと診断されたと発表した。比較的早期の乳がんであるため、転移の可能性は低いとみられる。

10年以上にわたり乳がん検診を受け続けられてきた美智子さまだが、7月の乳腺エコー検査で、左胸の内部にこぶのようなものが見受けられたという。そこで、8月2日に組織検査をしたところ、乳がんと判明。同9日、上皇さまと一緒に医師の説明を受けた。

美智子さまは、体力低下の懸念から、8月いっぱいまで静養に務める模様。手術を受けられるのは、9月以降と予想される。

なお、国立がん研究センターによると、乳がんの発症は40代から50代が顕著とのこと。女性の11人に1人がかかるがんともいわれている。その一方、乳がん検診の受診率は20%台にとどまり、先進国の中では群を抜いて低い。また、かつて上皇さまの前立腺がん発覚が契機となり、前立腺がん検診の受診率を向上させたという経緯もある。

目次 -INDEX-


 

医師のコメント

  • 山口 征大(総合診療内科医)

乳がんは、左右の乳房ともに「外側の上部」に発生しやすいので、特に注意して、しこりがないかなどのセルフチェックを行う必要があります。

乳がんが早期で発見されたとのことで良かったです。乳がんは、若い人でもかかるがんの一つですので、20代から乳がん検診を定期的に受けることが望ましいです。また、乳がんは遺伝的要因も強いため、近親者に乳がんがいる人は特に注意が必要です。

  • 藤野 智哉(精神科医)

乳がんは女性において非常に多い癌であるものの、マンモグラフィが痛いことや、男性医師によるエコーへの抵抗などから中々検診の受診率が上がらない疾病であります。しかし過去に芸能人が癌を公表した際は当院でも一時的に非常に外来の患者が増えるなど影響は非常に大きく、今回は上皇后様がなられたとのことで影響は計り知れません。一時的にでもこれをきっかけに多くの方の受診につながるのを願うとともに上皇后様のご健康を心よりお祈りします。

  • 武井 智昭(小児科医・内科医)

日本では乳癌を含めた早期予防早期治療である癌検診の受診率は低い傾向にあります。その一方で、テレビなどに出演する有名人が癌と判明すると、しばらくブームとして該当する臓器の癌の検診割合は増えます。こうしたブームではなく、もっとメディアなどを通じた癌検診の重要性を年齢問わずにアピールすることが必要に思われます。

  • 眞鍋 憲正(整形外科医・スポーツ医学医)

乳がん検診としてはX線をつかったマンモグラフィー検査が簡便ですが、日本人の特に若い方の乳腺画像だとわかりづらく、小さな腫瘤を見落とす可能性が指摘されています。そのため、若い方の早期の発見にはエコー検査との組み合わせが大事です。しかし、こちらの検査は時間やマンパワーがかかるのと、検査者の技量で左右されてしまう側面があります。こうしたことも検診普及の障害の課題となっています。著名人の罹患発表で疾患への注目が高まり、検診の啓発や簡便で確実性の高い検診方法の開発につながっていくことを期待します。

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