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耳が痛いときの原因と治療法

飛行機に乗っているとき、エレベーターが急激に上昇するとき、急に耳が痛いと感じることがあります。しかし、それ以外にも、原因がわからない耳の痛みを感じるときはありませんか。

強い痛みが続くわけではなく、ときおり、思い返したように痛みが出る場合、通院を先延ばしにすることも多いでしょうが、その痛みが、深刻な病気のサインかもしれません。耳の痛みとして症状が出る疾患にはさまざまなものがあります。

ここでは、耳の痛みが出た場合に考えうる疾患の数々やその原因、治療法などについて、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修ドクター:
森口 誠 医師 森口耳鼻咽喉科 院長


 

さまざまな耳の痛みとその原因


人の声がくぐもって聞こえたり、耳に痛みがはしったり。耳だれやかゆみ、嚥下時の痛みなど、耳の不調を感じていても、ときおりひどくなる程度だからと病院の受診を先延ばしにしてはいませんか。もしかすると、首や肩のこりなどと同時に耳が痛んだり、気圧の変化で出た痛みが持続するといった症状があるかもしれません。
こうした不調が慢性的になっていたり、痛みが激しい場合、耳だれなどがある場合は、できるだけ早期に耳鼻咽喉科で診せてください。
さらに、激しい頭痛やめまい、嘔吐などの症状が伴う場合は、耳だけの問題ではなく、脳に何らかのダメージがあることが想定されるため、救急外来を利用してでも迅速に受診する必要があります。ここでは、さまざまな耳の不調から想定しうる疾患について、その原因も含めてご説明していきます。

 

外耳炎

耳の痛みが起こるのは、耳に原因がある場合だけでなく、耳以外に何らかの原因がある場合もあります。耳はそもそも外耳、中耳、内耳で成り立ち、聴覚と平衡覚を受け持つ器官です。
音の伝達器としての役割を果たす外耳と中耳、身体の平衡を保つ内耳として役割分担がなされていますが、鼓膜より手前の外耳に炎症が起きているのが、外耳炎です。耳掃除などでも簡単に傷つくほど、耳の中の皮膚は柔らかくできています。
痛みをそのままにしていると、激しい痛みや耳だれにつながることもあります。ヘッドフォンなどを日常的に用いることで、炎症を起こしやすくなりますので、ご注意ください。

 

中耳炎

耳が痛い時期があっても、その後しばらくすると痛みが治まった、聞こえが悪くなった、耳が詰まっているようだと感じた場合は、中耳炎の疑いがあります。鼓膜より奥にある中耳は、鼻や喉と密接なつながりがあり、風邪などをきっかけに中耳炎に発展するケースが少なくありません。この他にも、飛行機などでの気圧の変化や強く鼻をかむ行為などがきっかけで中耳炎になることがあります。
こうした急性の中耳炎が慢性化すると、痛みの症状がないまま進行し、あるときに急激な痛みとして顕在化するので、注意が必要です。気圧の変化などで痛みが出る疾患には、この他にも、耳管狭窄症などがあります。

 

耳の周辺の部位から出る痛み

耳に問題がなくても、その周辺の部位に何らかの問題があることで、耳に痛みを感じることがあります。
風邪やインフルエンザなどのウイルスの影響を受け、リンパ節が腫れた痛みを耳の痛みとして感じることがあるのが、リンパ節炎です。また、後頭部の皮膚の神経が痛み、頭痛や肩こり、めまいなどとともに痛みを感じるのが後頭神経痛、咽頭の炎症が悪化して迷走神経が影響を受け、耳が痛むのが咽頭炎です。
この他にも、幼少期に罹患した水疱瘡のウイルスが耳の部位に出るものを、耳性帯状疱疹と言います。この耳性帯状疱疹が悪化すると、難聴や顔面神経麻痺などが起きることも報告されており、注意が必要です。

 

耳が痛む際の対処法あれこれ

上にも述べたように、耳に痛みを感じるのは、耳の内部で炎症を起こしているケースと、耳の周辺の部位に何らかの問題があるケースになります。耳の内部の炎症は、早期に治療を受ければ早期治癒が可能ですが、通院を先延ばしにしたりすると、手術をしなければならないほど重症化することもあります。
さらに、難聴や顔面神経麻痺、めまいといった症状が出たり、髄膜炎にまで発展する可能性も否定できません。痛みが治まった場合も、内部で静かに進行している場合がありますので、耳の痛みを感じた段階で、早期に受診してください。ここでは、早期に受診することを前提に、ご自宅での対処法をご紹介いたします。

 

耳の下を冷やす

普段から耳の内部を不用意に手で触れたり、綿棒などで探ったりしないように心がけておくべきですが、それでも、炎症が起きることがあります。
その場合は、痛みを少しでも軽減するため、耳の下の部分を冷やしてみてください。冷たくしたタオルをそっと押し当ててみる程度で結構です。その際、耳の穴に水を入れないことが重要です。

 

耳抜きを行う

飛行機やトンネルなどで気圧が変化すると、耳に痛みを感じる場合がありますが、これは、耳抜きを行うことで解消できます。
しかし、この耳抜きが原因で問題が生じる場合もあるため、耳抜きがうまくできないという方は、耳鼻咽喉科で耳抜きの方法を指導してもらうのもよいでしょう。ダイビングなどに際してうまく耳抜きができない場合も、危険が伴います。ダイビングを中止して、即刻耳鼻咽喉科での検査を受けてください。

 

耳だれの状態を確認する

耳だれが出た場合は、耳の内部を拭き取ろうとするのではなく、表に出てきた耳だれだけを取り除くように心がけてください。その際に確認した耳だれの見た目、触り心地などをしっかり記録し、医師に伝えることも、身体の状態を把握するために重要な点です。

 

お子さまの様子に目を配る

小さなお子さまの場合は、自分の状態を言葉にして表現しづらいことがあります。普段からお子さまが頭や顔への接触を嫌がっていないか、頭を傾けていないか、音が聞こえにくい様子がないかと目を配り、問題をできるだけ早期に発見するよう心がけましょう。
お子さまは、風邪などを契機に中耳炎に罹患するケースが多数あります。風邪をひいた際には、中耳炎を見逃さないよう、特に注意してください。さらに、音が聞こえにくそうにしていたり、テレビの音量を必要以上に上げるような場合は、滲出性中耳炎の疑いがあります。
滲出性中耳炎をそのままにしていると、聞こえが悪いまま、真珠腫や癒着性中耳炎に進行することがありますので、早めの受診・検査を心がけてください。

 

耳の問題に関する検査法あれこれ

耳の痛みが出る疾患はさまざまあり、その治療法も異なるため、最初の段階でしっかり検査を行い、原因を明らかにすることが重要です。
風邪が進行して中耳炎に至るケースが多数あり、風邪で内科に通っているからと耳鼻咽喉科での受診を先延ばしにする方がおられますが、耳の状態を正確に知るためには、耳鼻咽喉科での検査が欠かせません。まずは、耳鼻咽喉科での検査結果を確かめ、よりよい治療をお受けください。

 

耳に痛みがあるケース

まずは、外耳や鼓膜の状態を確認するため、耳鏡や顕微鏡、電子スコープなどを用います。そこで中耳炎などが疑われた場合は、鼓膜に音を当てた際の振動を測定するティンパノメトリィ検査を行います。さらに、聴器レントゲンで骨の状態を調べるなどの検査を行う場合もあります。

 

耳だれが出ているケース

何らかの原因で耳だれが出ている場合は、より効果のある抗菌剤を選択するため、感染している菌の種類を特定するための耳漏培養検査などを行います。さらに、鼓室内から液体を採取し、好酸球の量を調査する耳漏中好酸球検査を行うこともあります。
慢性化した中耳炎の場合は特に、一般的な抗生物質が効きにくい細菌も増えており、細菌検査の重要性が増しています。真珠腫などに進行するリスクを軽減するためにも、ぜひ気長に治療に取り組んでください。

 

耳が聞こえにくいケース

耳の痛みだけでなく、聞こえにくさなどを訴えるケースにおいては、難聴の有無や程度を標準純音聴力検査で測定します。これは、空気を伝わる音と、頭蓋骨を伝わる音を用いていくものです。ここで難聴だと判断されると、言葉がいかに聞き取れているかを検査するため、語音聴力検査を行います。
さらに、めまいの症状が出ている場合には、眼振の有無やパターンを診るため、平衡機能検査を受けることになります。

 

耳の痛みの治療方法

耳の痛みへの治療方法は、その原因によってさまざまです。まずは早期に耳鼻咽喉科を受診し、その原因を明らかにするための検査を受け、それぞれの症状に即した治療を受けなければなりません。ここでは、耳の痛みとして症状が出る代表的な疾患についてご紹介していきます。

 

外耳炎

外耳炎を引き起こす細菌は、一般的な抗生物質への耐性をもつものが増えています。まずは細菌検査を行い、その細菌により適した抗生物質や点耳薬を選択することが重要です。カビの繁殖が原因の外耳炎には、真菌に適した薬剤を用いていきます。
さらに、外耳炎を再発しないよう、綿棒などを用いた優しく丁寧な耳掃除を心がけたり、その頻度を抑えることもポイントです。たびたび外耳炎を再発する方の場合は、耳鼻咽喉科で耳掃除をしてもらうようにしましょう。

 

中耳炎

中耳炎は大きく、急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎の3つに分けることができます。
急性中耳炎の場合は、鼓膜の奥で細菌が炎症を起こしているため、抗生物質を服用したり、点耳薬を用いていきます。症状がある程度治まっても、医師の指示通りの期間、しっかり服用することが重要です。発熱や強い痛みを伴う場合は、鼓膜の切開を行うこともあります。
中耳に滲出液がたまる滲出性中耳炎の場合は、内服薬を服用したり、鼻の病気を治療することから始めます。場合によっては、鼓膜の切開やチューブの留置といった処置が必要になります。
この滲出性中耳炎が進行すると、癒着性中耳炎・中耳真珠腫になることがあります。これは、難聴や耳だれといった症状をともないますが、痛みがないこともあり、症状が進行してから受診される患者さまが多いので注意を払わなければなりません。

 

耳の周辺から出る痛み

耳性帯状疱疹の場合は、病状が進行するにつれ、水疱や顔面神経麻痺、難聴、めまいといったかたちで症状が現れるようになります。水泡が治癒してからも激しい痛みが残ることがあり、患者さまの負担も大きなものになります。
抗ウイルス薬を用いた治療が中心になりますが、顔面神経麻痺がある場合は、ステロイド薬が処方されることもあります。痛みに対処するために消炎鎮痛剤を用いたり、ペインコントロールを受けるケースもあるのが特徴です。さらに、風邪や蓄膿症などをきっかけに発症することが多い耳管狭窄症の場合は、鼻の治療を行うことが先決です。
抗生物質や消炎剤による治療と平行して、耳管通気という治療が行われます。

 

耳の痛みが生じた場合のポイント


耳の痛みが出る原因がさまざまなように、耳の痛みそのものにもさまざまなパターンがあります。一時的な痛みや長期にわたる痛み、その強さなどをしっかり見極めるためにも早期に受診し、適切な治療を受けることが、問題の早期解決につながります。
たいした痛みではなくても、それが大きな問題のサインかもしれません。まずは、耳鼻咽喉科に足を運び、ご自分の状態をしっかり検査してもらうことが重要です。
また、耳の状態を表現する言葉をもたないお子さまの場合は、保護者さまの細やかな目配りが、症状の進行を防ぎます。ボディサインを見逃さないことで、お子さまの負担をできる限り取り除いてあげてください。

森口 誠 医師 森口耳鼻咽喉科 院長監修ドクターのコメント
耳の痛みには様々な原因があります。その中でも日常的には外耳炎が比較的多いようです。習慣的に耳掃除を頻回にされる方が多く、そのために起こる真菌の感染も少なくありません。真菌の種類によってはかゆみだけでなく痛みを引き起こすことがあります。また真菌が鼓膜に穴を開けてしまうこともありますので、耳掃除のしすぎは要注意です。かゆみから耳掃除をやめることができないケースもあります。耳の痛みは原因がある程度自分で推測できる場合はいいのですが、全くわからない場合は不安感も伴いさらに痛みを増すことにもなりますので、耳ぐらいとおろそかにせず、原因をはっきりと突き止め治療をしましょう。
 
監修ドクター:森口 誠 医師 森口耳鼻咽喉科 院長



 

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森口耳鼻咽喉科

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Pickup 【資格】
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・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
・日本気管食道科学会認定専門医
・日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医
・大阪市立総合医療センター応援医
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