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痛風の症状や原因、治療方法とは?

痛風(読み方:つうふう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
春名 令子 医師(はるなクリニック副院長)

痛風とは

痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。医学研究が進み、良い薬も開発されたため正しい治療を受ければ全く健康な生活が送れます。しかし、放置すると激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節が出来たり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。

引用:公益財団法人痛風財団
http://www.tufu.or.jp/gout/gout1/37.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
痛風は、女性よりも男性に圧倒的に多い病気です。痛風になりやすいのは、暴飲暴食する人、脂っこいものが好きな人、肥満傾向の人、お酒をよく飲む人、ストレスをためがちな人、激しいスポーツをする人、家族が痛風を発症している人、などと言われています。同じ家族内で痛風が発症するのは、遺伝もありますが、似たような生活習慣が影響しているとも考えられます。健康によくない生活習慣を続けて、痛風、そして痛風予備軍の高尿酸血症を放置してしまうと、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や心血管系の病気などを合併しやすくなります。

痛風の症状

暴飲暴食した翌朝、急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなることがあります。風が吹いても痛いということで、「痛風」と呼ばれています。足の親ゆびのつけ根以外に、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります。耳介に痛風結節や尿路結石が出来ることもあります。
生活習慣病(肥満や高血圧など)を合併することも少なくありません。痛風発作を何度か経験している人は、発作の前兆(違和感)を感じることがあります。

引用:公益社団法人日本整形外科学会
http://www.joa.or.jp/public/sick/condition/gout.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
一年の中でも痛風を発症しやすい季節は夏と言われています。夏に飲む機会が増えるビールは、体内で尿酸に変わり痛風の原因となる「プリン体」を多く含みます。また、暑い中スポーツをしたり炎天下で仕事をしたりして大量に汗をかいた場合は、脱水症状の影響で尿酸値が上がり、痛風リスクも高まります。痛風発作が起こったときは、患部を冷やしてみてください。痛みが少し緩和します。患部をマッサージすると痛みが悪化する恐れがありますので、なるべく刺激を与えないように心がけてください。もし頓服の消炎鎮痛剤が手元にあれば、服用すると症状緩和に役立ちます。発作は、夏に限らず一年を通じていつでも起こる可能性がありますので、日常から暴飲暴食を避けてストレスをためずに規則正しい生活を送るようにして下さい。

痛風の原因

血液中の尿酸値が上昇(高尿酸血症)し飽和溶解度を超えると、関節内に尿酸塩結晶が生じます。この結晶を白血球が処理する際、痛風発作(急性関節炎)が発症します。高尿酸血症状態が続くと尿酸結石が腎臓に生じ、腎機能が悪化して腎不全となります。
高尿酸血症の原因は様々です。腎臓から尿酸を排出する機能が低下したり、暴飲・暴食、肥満、激しい運動などが原因になると考えられています。降圧利尿剤などの薬物も原因になることがあります。

引用:公益社団法人日本整形外科学会
http://www.joa.or.jp/public/sick/condition/gout.html

痛風の検査法

自己判断で痛風と診断するのは危険です。やはり最終判断は専門知識を持った医師による必要があります。確実な痛風の診断は、痛風の発作中の関節の中に尿酸の結晶があることを証明することです。これで診断は確定します。ただし痛風の症状は特徴的なので、専門知識を持った医師であれば症状や通常の検査結果で十分に診断が可能です。

引用:公益財団法人痛風財団
http://www.tufu.or.jp/gout/gout1/43.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
痛風の疑いで受診された方には、まず問診を行います。痛風発作が起こった部位、お仕事の忙しさ、食事・飲酒・運動などの生活習慣などを聞き取ります。次に、血液検査で血液中の尿酸値、炎症の有無、合併症の有無などを調べます。高尿酸血症や痛風の疑いがあれば、場合によってはレントゲン検査を実施して患部の関節を撮影して詳しく見ることになります。このほか、実施する医療機関は少ないとみられますが、超音波検査も有用です。尿酸値が高くなった原因を見極めるには尿検査などを活用します。尿酸排泄低下型、尿酸産生過剰型、あるいは混合型の3タイプに分類されます。

痛風の治療方法

痛風の治療は痛風関節炎の治療と、その背景にある高尿酸血症の治療の2つに大別されます。前者は急性あるいは慢性の炎症を消退させることが目的であり、後者に対しては、生活習慣改善や尿酸降下薬による薬物治療が行われます。高尿酸血症の治療により痛風関節炎の頻発・慢性化、あるいは高尿酸血症に伴う臓器障害(尿路結石、痛風腎)を予防することができます。

引用:東京女子医科大学 膠原病リウマチ痛風センター
http://www.twmu.ac.jp/IOR/diagnosis/gout/gout-treatment.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
痛風の治療は、まずは消炎鎮痛剤などで発作を落ち着かせる治療を行なったあと、再発を防ぐために尿酸値を徐々にコントロールする治療に切り替わります。もし発作中に尿酸値を下げる治療を行うと、発作を悪化させてしまうので、注意が必要です。再発予防の治療は、尿酸値を下げる薬を飲んで水分を多めに取り、尿のアルカリ化を促す薬も併用します。尿酸値を下げる際は、徐々に下げることを心がけて、発作を誘発しないことが大切です。また、「もう正常値になったから」と急に服用をやめると、尿酸値が一気に上がる恐れがあるので、自己判断による服薬中断も禁物です。さらに、生活習慣を見直さなければ再発するリスクが高まります。プリン体の摂取を控えるだけでなく、食事が酸性食品(肉、魚、穀物、卵、砂糖など)に偏らないよう心がけてください。野菜、くだもの、きのこ、海藻などのアルカリ性食品を積極的に摂取しましょう。


この記事の監修ドクター

春名 令子 医師 はるなクリニック副院長春名令子 医師
はるなクリニック 副院長

PROFILE

1987年、関西医科大学卒業。大阪府立病院小児科、大阪府門真保健所、神戸市北保健所、大阪市・神戸市非常勤医師を経て、2000年1月より現職。子供のアトピーをきっかけに東洋医学を勉強し、日本東洋医学会漢方専門医を取得。