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尿道炎の症状・原因・治療方法のご紹介

尿道炎(読み方:にょうどうえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長

尿道炎とは

尿道炎は、尿道という尿路の出口に細菌が感染した状態で、尿道炎という診断は、男性に比べ尿道が短い女性には通常は使いません。
女性の膀胱炎と違って、男性の尿道炎は性感染症であることが多く、特にクラミジア尿道炎と淋菌性尿道炎の頻度が高くなっています。
それらの菌は、女性は尿道や膀胱ではなく子宮口に感染しており、性行為で約半数の確率で感染します。一般的に性病と言われているものが多くを占めます。

引用:五本木クリニック
https://www.gohongi-clinic.com/section/hinyoukika/nyoudouen.html

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
尿道炎は女性では稀であり、男性に多い感染症です。膀胱炎と同様に大腸菌等の雑菌が原因となる場合もありますが、淋病やクラミジアといった性感染症(性病)によるものがほとんどです。また、性感染症の場合にはパートナーも同時に治療を行わなければいつまでも治りませんので、必ずパートナーも同時に治療を行ってもらうようにしてください。(*女性の場合には尿道炎ではなく、膣炎、子宮頚管炎として感染していることが多い)なお、無症状の場合もありますので、パートナーの感染が判明した場合にも必ず感染の有無を医療機関で確認してください。

尿道炎の症状

通常は男女とも、排尿時の痛み、頻尿、尿意切迫などの症状がみられます。症状がまったく出ない場合もあります。男性患者で淋菌またはクラミジアが原因の場合には、通常は尿道からの分泌物の排出がみられます。その分泌物は、原因が淋菌の場合は黄緑色でネバネバしたものであることが多く、淋菌以外の場合は透明で薄いものであることがあります。女性の場合は、分泌物がみられることは多くありません。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/05-腎臓と尿路の病気/尿路感染症-(uti)/尿道炎

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
尿道炎の症状は
・排尿痛や排尿時の不快感、尿道の痒み等がある。
・外尿道口(おしっこの出口)から膿や粘液が出る。
・下着が汚れる
・陰茎や鼠径部(足の付け根)のリンパ節の腫れや痛みなどです。
なお、これらの症状が全くない無症候性感染もあります。

尿道炎の原因

尿道炎は細菌、真菌またはウイルス(単純ヘルペスウイルスなど)によって起こります。

性感染症は尿道炎でよくみられる原因です。淋菌感染症の原因菌であるNeisseria gonorrhoeaeなど、性行為によって感染する微生物が、感染したパートナーとの性交によって尿道に感染することがあります。Chlamydiaや単純ヘルペスウイルスもまた性行為で感染することが多く、尿道炎の原因になりえます( クラミジア感染症とその他の感染症)。男性の尿道炎の多くは淋菌によるものです。この細菌は女性の尿道に感染することもありますが、腟、子宮頸部、子宮体部、卵巣および卵管への感染の方が比較的多くみられます。顕微鏡でしか見ることのできない微小な寄生虫であるトリコモナスも、男性に尿道炎を起こします。また、尿道炎以外の尿路感染症を引き起こすことの多い細菌(大腸菌など)によって尿道炎が引き起こされることもあります。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/05-腎臓と尿路の病気/尿路感染症-(uti)/尿道炎

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
●尿道炎の原因・性交渉による感染がほとんどです。性器だけではなく、口腔内にも感染するためオーラルセックスでも感染してしまいます。
・原因菌としては淋菌、クラミジア、マイコプラズマ、ウレアプラズマ等の性感染症が多いが、大腸菌や腸球菌等の一般細菌感染でも起こります。

尿道炎の検査法

尿道口から出ている膿を顕微鏡で観察すると、淋菌は白血球内に存在する、2個ずつ対をなす球形の菌(双球菌)として観察されます【図】。クラミジアは普通の顕微鏡では観察できず、白血球のみが認められます。淋菌の確認は培養法、または遺伝子増幅法という淋菌に特異的な遺伝子を増幅して検出する方法で行います。クラミジアは培養するのが難しいため、遺伝子増幅法で確認します。注意しないといけないのは淋菌性尿道炎の20~30%にクラミジアが混合感染している場合がありますので、淋菌性尿道炎ではクラミジアの検査も同時に行うことがすすめられます。

引用:日本泌尿器科学会
https://www.urol.or.jp/public/symptom/16.html

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
●尿道炎の検査法
【問診】症状の発症、経過についてお話を伺います。
【尿検査】尿中の炎症性細胞(白血球)の数を顕微鏡で確認します。
【淋菌・クラミジア核酸増幅法検査(PCR法)】尿道炎の原因として頻度の高い淋菌、クラミジアの検出に優れています。
【細菌培養検査/抗生剤感受性検査】初回治療で完治しない場合には薬剤耐性の有無を調べます。

尿道炎の治療方法

尿道炎の治療には抗菌薬を使用しますが、淋菌とクラミジアに対して使用される抗菌薬の種類が大きく異なりますので、必ず泌尿器科の専門医でよく診察してもらって、治療を受けて下さい。現在、わが国でみられる淋菌では経口の抗菌薬が効きにくくなった菌が増えていますので、淋菌に強い殺菌力を示す注射薬を1回のみ投与する単回投与療法がすすめられています。クラミジアは経口の抗菌薬が良く効きますが、一般的に7日間内服しなければなりません(ただし、1回のみ内服する薬が処方されることもあります)。症状が軽くなっても必ず毎日内服し、最後まで続けることが重要です。中途半端に中止すると再発する場合があります。まれに淋菌やクラミジア以外の微生物によっておこっている場合(非淋菌性非クラミジア性尿道炎)もあり、最初に処方された抗菌薬で治りにくい場合には別の抗菌薬を内服する必要があります。そのため、治療後にも検査を受け、治癒していることを確認することも重要です。

引用:日本泌尿器科学会
https://www.urol.or.jp/public/symptom/16.html

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
尿道炎は原因菌によって治療薬が異なります。特に淋菌性尿道炎(淋病)は耐性菌が増えており20年前に使われていた治療薬は現在ではほとんど効果がありません。治療をしても症状が改善しない場合には、薬を変えて様子を見ます。効果が出ないからといって自己判断で服用を中止しないようにしてください。尿道炎と診断された場合には必ずパートナーも検査をおこない、感染が判明したら同時に治療を行ってもらうようにしてください。さもなければお互いにうつしたりうつされたりをくりかえす、いわゆる『ピンポン感染』となり、いつまでも治癒することはありません。尿道炎を治療せずに放置をすると、尿道狭窄や不妊症、腹膜炎等の合併症を来す恐れがあります。


この記事の監修ドクター

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長名城 文雄 医師
なしろハルンクリニック 院長

PROFILE

●略歴
平成3年 琉球大学医学部卒業、琉球大学医学部附属病院
平成4年 鹿児島県 新村病院
平成5年 嶺井医院
平成6年 中頭病院
平成7年 沖縄県立 北部病院
平成8年 琉球大学医学部附属病院
平成9年 沖縄赤十字病院
平成12年 沖縄第一病院
平成13年 中頭病院
平成20年 おもろまちメディカルセンター
平成25年 同仁病院
平成26年6月 なしろハルンクリニック開院
●資格
日本泌尿器学会専門医
日本透析医学会専門医
●その他
同仁病院非常勤医師(毎週木曜日午前・午後外来)