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慢性腎盂腎炎の症状・原因・治療方法とは?

慢性腎盂腎炎(読み方:まんせいじんうじんえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長

慢性腎盂腎炎とは

慢性腎盂腎炎は,腎の持続的な化膿性感染で,ほぼ常に重大な解剖学的異常を有する患者でのみ起こる。症状は発熱,倦怠感,側腹部痛などである。診断は尿検査,培養,および画像検査による。治療は抗菌薬投与と構造的異常の是正による。

引用:MSDマニュアル プロフェッショナル版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/03-泌尿器疾患/尿路感染症-(uti)/慢性腎盂腎炎

慢性腎孟腎炎(chronic pyelonephritis)は慢性に経過する尿路感染症である。従来,慢性腎盂腎炎と称せられていた病態の殆どが逆流性腎症(reflux nephropathy)であることが明らかになっている(1)。

引用:小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/disease/details/02_04_021/

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
①急性腎盂腎炎を繰り返して起こる場合、②急性腎盂腎炎から慢性化する場合、③最初から慢性の状態になる場合、があります。慢性腎盂腎炎では症状が出ない事もあり、自覚症状がないまま腎不全となってしまう事もあります。原因としては、尿路結石、前立腺肥大症、神経因性膀胱、膀胱尿管逆流症、尿路悪性腫瘍(尿路がん)、尿路奇形などが考えられます。

慢性腎盂腎炎の症状

一般的な慢性腎孟腎炎の症状は急性腎孟腎炎と比較し軽微で,緩徐に経過する。腰痛や微熱のみを訴える症例や,細菌尿と膿尿を認めるものの自覚症状のない症例も多い。しかし,時に腰痛や38℃を超える発熱などの急性腎孟腎炎の症状や,排尿時痛,頻尿などの急性膀胱炎症状をみることがあり,急性増悪という。

引用:小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/disease/details/02_04_021/

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
急性増悪期(活動性)の場合には急性腎盂腎炎同様に発熱、血尿、腰痛、全身倦怠感、食欲不振等の症状が出現する事もありますが、通常症状は軽微であり自覚されにくいとされています。 ただし経過とともに腎機能障害が進行し、高血圧、貧血、蛋白尿等を生じる事があります。

慢性腎盂腎炎の原因

原因としては,閉塞性尿路疾患やストルバイト結石などもあるが,最も頻度が高いのは膀胱尿管逆流症(VUR)である。

引用:MSDマニュアル プロフェッショナル版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/03-泌尿器疾患/尿路感染症-(uti)/慢性腎盂腎炎

慢性腎盂腎炎の検査法

まずは尿検査を行い、尿中の白血球や細菌を確認します。白血球が一定数以上ある場合、尿路感染症である可能性が高くなり、さらに発熱や腰背部痛など腎盂腎炎に特徴的な症状がある場合、急性腎盂腎炎と診断されます。
一方、発熱や腰背部痛などがなくても、過去に膀胱炎や急性腎盂腎炎などにかかったことがあれば慢性腎盂腎炎が疑われます。
また、尿検査と並行して病原菌の種類を特定するために尿の細菌培養検査も行います。

引用:日本医師会
http://www.med.or.jp/chishiki/jinujinen/004.html#Anchor-47383

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
原因となる疾患の有無や、腎機能障害の有無を必要に応じて調べます。
【尿検査】蛋白尿、糖尿、白血球、細菌、尿沈渣異常(円柱等)の有無
【超音波検査】尿路の異常の有無を調べる
【血液検査】腎機能障害の有無等
【尿路造影検査】膀胱尿管逆流症、前立腺肥大、尿路腫瘍、尿路の形態異常の有無
【CT】尿路結石、尿路腫瘍の有無

慢性腎盂腎炎の治療方法

治療の基本は抗生物質の使用です。主として経口抗生物質で治療し、速やかに改善するのですが、時によっては入院して抗生物質の点滴を受けなければならない場合もあります。また中途半端な治療では再発することもありますし、近年抗生物質が効き辛い耐性菌が出現していますので、きちんとした治療が必要です。

引用:日本医師会
http://www.med.or.jp/chishiki/jinujinen/004.html#Anchor-47383

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
水分の摂取を心がけ、細菌感染に対しては抗生剤を投与します。また、尿路通過障害や膀胱尿管逆流症等、慢性腎盂腎炎の誘因となっている原因疾患に対しては根治手術も検討します。病状が進行した末期腎不全に対しては血液透析療法が必要になります。


この記事の監修ドクター

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック 院長

PROFILE

●略歴
平成3年 琉球大学医学部卒業、琉球大学医学部附属病院
平成4年 鹿児島県 新村病院
平成5年 嶺井医院
平成6年 中頭病院
平成7年 沖縄県立 北部病院
平成8年 琉球大学医学部附属病院
平成9年 沖縄赤十字病院
平成12年 沖縄第一病院
平成13年 中頭病院
平成20年 おもろまちメディカルセンター
平成25年 同仁病院
平成26年6月 なしろハルンクリニック開院
●資格
日本泌尿器学会専門医
日本透析医学会専門医
●その他
同仁病院非常勤医師(毎週木曜日午前・午後外来)