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脂肪肝の症状・原因・治療方法のご紹介

脂肪肝(読み方:しぼうかん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
高橋 宏樹 医師(高橋医院 副院長)

脂肪肝とは

脂肪肝とは肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態であり、医学的には肝臓内の肝細胞の30%以上に脂肪空胞が認められる状態をいいます。肝臓の組織をとって調べてみると矢印のような空胞が認められ、これが脂肪の沈着であり、それが多くを占めた状態が脂肪肝と診断されます。

引用:日本消化器病学会
http://www.jsge.or.jp/citizen/2006/touhoku2006.html

高橋宏樹医師 高橋医院副院長ドクターの解説
脂肪肝は肝臓の生活習慣病です。この20年で患者数は1.5倍と年々増えています。特に男性では40代以降の30%が脂肪肝と言われており、女性は閉経後に割合がぐっと上がります。

脂肪肝の症状

通常、脂肪肝は症状を引き起こしません。一部の患者は、疲労または漠然とした腹部の不快感を覚えます。肝臓が大きくなることが多く、身体診察の際に触知されることがあります。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/04-肝臓と胆嚢の病気/肝疾患の症状と徴候/脂肪肝

高橋宏樹医師 高橋医院副院長ドクターの解説
脂肪肝の自覚症状はほとんどありません。健康診断で発覚することが多いです。ですので、健康診断で肝機能について指摘を受けた場合は、必ず医療機関を受診するようにしてください。

脂肪肝の原因

食事で摂った脂質は、小腸で吸収され肝臓で脂肪酸に分解され、糖質はブドウ糖に分解されて、小腸から吸収された後、肝臓で中性脂肪に変化します。摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが取れていればよいのですが、脂質や糖質を摂り過ぎていてさらに運動不足の場合には、使いきれなかった脂肪酸やブドウ糖が中性脂肪として肝臓に蓄えられます。
お酒の飲み過ぎでも肝臓に中性脂肪がたまります。これは、アルコールが分解する時、中性脂肪が合成されやすくなるからです。また肥満になると、肝臓での脂肪酸の燃焼が悪くなるので、やはり肝臓に中性脂肪がたまります。さらに、極端な食事制限など無理なダイエットをした人も「低栄養性脂肪肝」と呼ばれる脂肪肝になることがあります。

引用:沢井製薬
https://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/illness/201412.html

脂肪肝の検査法

医師は、脂肪肝を疑ったら、飲酒について尋ねます。この情報は非常に重要です。過度の飲酒を続けると、肝臓に重大な損傷を与える可能性があります。
炎症は肝硬変につながることがあるため、炎症などの肝臓の異常を検出する血液検査が重要です。追加の血液検査は、ウイルス性肝炎など、肝臓の異常を引き起こす他の原因を除外するのに役立ちます。腹部の超音波検査、CT検査、MRI検査などでは、肝臓の過剰な脂肪を検出できますが、炎症や線維化の有無を判定できるとは限りません( 肝臓と胆嚢の画像検査)。
診断の確定に、肝生検が必要になることがあります。生検では、まず局所麻酔で痛みを抑えてから、長い中空の針を皮膚越しに刺し入れて肝臓に到達させ、小さな肝組織片を採取して顕微鏡で調べます。生検は脂肪肝の有無や、原因がアルコールか他の特定の要因か、肝傷害の重症度はどの程度かを判定するのに有用です。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/04-肝臓と胆嚢の病気/肝疾患の症状と徴候/脂肪肝

脂肪肝(しぼうかん)の治療方法

生活習慣が原因の脂肪肝は、生活習慣を改善すれば治ります。食事療法、運動、禁酒を行い、体重を2kg減らしただけで、肝臓にたまった中性脂肪が減り、肝機能が回復します。
内臓脂肪や皮下脂肪と違って、肝臓についた脂肪はとれやすいのですが、一方で脂肪は肝臓からつくという特徴があります。一時的に脂肪が減っても、生活習慣が元に戻れば再発します。再発した脂肪肝はNASHに進みやすい傾向があるので、悪い生活習慣を断ち切るようにしましょう。

引用:沢井製薬
https://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/illness/201412.html

高橋宏樹医師 高橋医院副院長ドクターの解説
脂肪肝の原因は肥満が大きいです。現在の体重の5%で良いので減量することで、脂肪肝の症状は改善されます。また、生活習慣病の1つですので、食事療法(減塩、野菜果物を多く摂るなど)や血圧コントロール、有酸素運動を行い、生活習慣を改善していくことで、脂肪肝の症状も改善されていきます。また、特に注意していただきたいことは、脂肪肝の患者さんは高率で糖尿病になり易いことです。そして、糖尿病になると、脂肪肝の経過も悪化します。ですから、脂肪肝と診断されたら、必ず糖尿病の検査も併せて行われることをお勧めします。


この記事の監修ドクター

高橋宏樹医師 高橋医院副院長高橋 宏樹 医師
高橋医院 副院長

PROFILE

東京慈恵会医科大学卒業、東京慈恵会医科大学大学院修了後、スウェーデン・カロリンスカ研究所へ留学。東京慈恵会医科大学附属柏病院・東京慈恵会医科大学附属病院勤務を経て、高橋医院副院長に。日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医。患者さんが納得していただけること、一緒に治療をしていく姿勢を何よりも大事にし、患者さんが話したいことはきちんと全部お話いただけるような診療を心がけている。
医院のホームページで最新医学情報のブログを掲載中
http://www.hatchobori.jp/