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血栓性外痔核の症状・原因・治療方法について 2018.06.29

血栓性外痔核(読み方:けっせんせいがいじかく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長

血栓性外痔核とは

血栓性外痔核は、ある日突然、肛門の周囲に血栓(血のかたまり)ができて激しい痛みを伴います。すぐに手術を受ける必要はほとんどありませんが、痛みが強い場合や症状が長引く場合は病院を受診する必要があります。

引用:ボラギノール
http://www.borraginol.com/remedy/info01/

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長監修ドクターのコメント
痔には大きく分けて痔核、裂肛、痔瘻という3つの病気が知られています。そのひとつの痔核、平たく言うといぼ痔に血液の塊、血栓を伴うものを血栓性外痔核と言います。

血栓性外痔核の症状

自覚症状は痛みや腫れです。無理やり押し込もうとしたり、揉んで柔らかくしようとしたりして、かえって悪化することがありますので注意が必要です。肛門の外からは触れにくいところにできた時は、肛門に物が挟まっているような違和感があります。

引用:松島病院
http://www.matsushima-hp.or.jp/diagnosis/06/

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長ドクターの解説
血栓性外痔核は肛門の腫脹、違和感、出血、痛みなどを伴いますが、その程度はまちまちで、全ての症状を伴うものや、軽度の違和感にとどまるものもあります。また成書には痔の病気の中ではもっとも痛みをともなう病気とも記載されています。痛みは歩行できないほどの痛みをともなうこともあり、患者さんは苦痛に耐えおしりを押さえながら、ヨチヨチ歩きで受診されることもあります。

血栓性外痔核の原因

・便秘や下痢による過度のいきみ
・立ちっぱなしや座りっぱなし(長時間のデスクワークや立ち仕事、長距離の運転、飛行機での移動など)
・重いものをもつ(引っ越しの作業など)
・運動(ゴルフやテニスのスイング、過度の運動など)
・飲酒(飲みすぎた場合)
・妊娠、出産(俗にいう妊婦さんの痔とはこれのことです。)
・冷え
こうしたきっかけにより、急激に肛門付近の血流が悪化し、とどこおった血液が固まって血栓になります。例えると何台もの車による追突事故のような状態です。

よくある発症の仕方に、急に違和感を感じて触れてみると、イボ状のふくらみに気づきます。その後、違和感が痛みに変わっていく。といった流れがあります。この時に、脱出した内痔核と間違えて無理に肛門内に押し込もうとしてはいけません。症状を悪化させてしまうケースも珍しくないので注意しましょう。炎症がひどくなれば治癒するまでの時間も長くかかります。
引用:おおさわ胃腸肛門クリニック
https://www.osawa-ji.com/other/

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長監修ドクターのコメント
痔核は肛門周囲の静脈叢に瘤(コブ)ができたためとする説と肛門の隙間を埋めるクッションが大きくなったものと理解されています。肛門は便を排出する出口で絶えずダラダラと便が出ないように、必要な時に自分の意思で便が出るように機能しています。この機能を支える役割を構成しているひとつが粘膜下に存在する平滑筋、結合織、動静脈血管からなるクッションで、これが緩んだり、弱くなったりして脱出したのが痔核の正体です。一度できた血栓はなかなか自然には消失せず、できた血栓の影響で周りに炎症が起こり痛みを感じます。では、どうして静脈のコブができたり、クッションが緩むのでしょうか。それは生活習慣が大きく関わっていると考えられます。便をするときにいきむ、長時間便器に座っている、1日何回も便器に座る、便秘・下痢をしやすい、スパイスなどの刺激物が好き、飲酒、事務仕事で長時間椅子に座るなど、さまざまな要因が関与しています。

血栓性外痔核の検査法

外痔核との鑑別が必要なのは内痔核、脱肛、直腸脱、肛門周囲膿瘍、肛門癌などですが、熟練した肛門科医ならば診断はかんたんです。思い悩まず、肛門科の門をたたきましょう。

引用:飯原医院
http://iiharaiin.com/cpi_hemo4.html

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長監修ドクターのコメント
検査方法に関してですが、血栓性外痔核の診断は比較的簡単で、視診と触診で診断できます。専門医ならひと目で診断できるほどです。

血栓性外痔核の治療方法

小さくて症状の軽いものの多くは、ゆっくり吸収されてなくなります。中には血栓が線維化して肛門皮垂(肛門の皮膚のたるみ)を残す事があります。痛みや腫れなどの症状がある時期には薬物治療か手術治療を行います。薬物治療は症状の程度が軽い場合や手術を受けられない場合に行う治療です。痛みは3~4日間で軽減してきます。血栓の吸収には数ヶ月位かかります。手術治療は血栓が大きく痛みや違和感が強い場合に、日帰り治療で行います。術後翌日から飲酒と運動以外の日常生活は、ほぼ可能となります。もともと脱出する内痔核がある場合には、痔核根治手術を同時に行わなければならないこともあります。

引用:松島病院
http://www.matsushima-hp.or.jp/diagnosis/06/

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長監修ドクターのコメント
治療方法は大きく分けて、手術するかしないかに分かれます。手術しない方法としては、軟膏や座薬を使用したり、場合によっては飲み薬を併用します。痛みが取れるのに1週間近くかかったり、完全に治るのに1ヶ月近くかかったりします。手術治療は、血栓のできている皮膚の表面を切って血栓を取り出します。治療法の選択は、痔核の大きさや程度、患者様の訴えや要望などを加味して選択します。また大切なことは、生活習慣を改善し、痔になりにくく予防するよう心がけることです。


この記事の監修ドクター

甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長甲斐 康之 医師 甲斐内科消化器内科クリニック 院長

PROFILE

国立金沢大学医学部卒業
大阪大学医学博士
大阪大学医学部第一外科入局
国立療養所愛媛病院
大阪労災病院
法務省法務技官
大阪大学消化器外科
にて勤務
日本外科学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本大腸肛門病学会専門医
日本消化器外科学会会員
日本臨床外科学会会員
大阪大学にて炎症性腸疾患の臨床・基礎研究にて医学博士取得
モットーは”患者様は家族”と思って診させていただいています。JR奈良駅直結の利便性の良いクリニックです。患者様の気持ちにそった診療、丁寧な診察、丁寧な説明を心がけています。