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直腸がんの症状・原因・治療方法について

直腸がん(読み方:ちょくちょうがん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

直腸がんとは

大腸がんは結腸(けっちょう)がんと直腸がんとに分類されていますが、頻度、原因に大きな違いはありません。日本の新たな大腸がんの患者さんは年間約6万人で、男女比は5対4でやや男性に多くみられます。大腸がんの約5分の2が直腸がんです。
引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10H10500

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
大腸がんは近年日本では増加傾向にあります。大腸がんには直腸がんと結腸がんがありますが、大腸がんができやすい部位は日本人では直腸とS状結腸といわれており、全体の約70%を占めています。大腸がんは、大腸粘膜から発生した腺腫という良性のポリープが徐々に大きくなり、最終的にがん化して発生したものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。粘膜の表面から発生したあと、徐々に大きくなり、進行するにつれてリンパ節や肝臓、肺などに遠隔転移します。

直腸がんの症状

早期の段階では自覚症状はありませんが、多い症状としては、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、原因不明の体重減少などがあります。

国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/

直腸がんの出血は便に血液が付着して発見されることが多く、比較的鮮血に近い状態です。がんで直腸内が狭くなると、便が細くなったり、排便した後も残便感が残ります。これは便が排泄された後もがんがあるために便意をもよおすのです。

引用:オリンパス株式会社「おなかの健康ドットコム」
hhttp://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/large-intestine/large-intestine-cancer/01.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長ドクターの解説
大腸がんの場合、ほとんどの時期で自覚症状は認めない場合が多いです。大腸がんがかなり進行すると、徐々に血便や下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、残便感、腹部膨満感、腹痛、貧血、原因不明の体重減少などが出てきます。そのため、大腸がんの早期発見のためには、症状のない時期から消化器科、胃腸科、肛門科などを受診し、検診を受けることが大切です。自覚症状がないまま進行し、大腸がんが腸管を閉塞してしまう腸閉塞や、遠隔転移した腫瘍が先に見つかってしまうことも珍しくありません。

直腸がんの原因

大腸がんの発生要因として、生活習慣では飲酒や肥満が、食生活では赤肉(牛・豚・羊の肉)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)の摂取増加が指摘されています。身体的な要因としては、高身長の人ほど発症リスクが高い傾向にあります。遺伝的な要因としては、直系の親族に家族性大腸腺腫症とリンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス性大腸がん家系)にかかった人がいるという家族歴が知られています。

国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/

直腸がんの検査法

大腸がんの発見に関しては、便に血液が混じっているかどうかを検査する便潜血検査が有効であることが明らかになっており、症状が出る前に、検診などでの早期発見が可能です。早期に発見できればがんを完全に取り除ける可能性が高くなります。
その他、一般的な検査方法として、大腸内視鏡検査があります。

国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
大腸がんの早期発見には、現在では、便潜血検査と大腸内視鏡検査が一般に行われています。便潜血検査(2日法)は便中の出血の有無をみる検査で、大腸がんに対する感度(がんがある場合に陽性になる確率)は80%程度ですが、簡便・低コストなこともあり、一般の検診において多く普及しています。しかし、早期がんやポリープ(腺腫)に対しては感度が低く(10%~50%と研究によってばらつきがあります)、便潜血が陰性でも、内視鏡検査でポリープや早期がんが発見されることが多くあります。
一方、大腸内視鏡検査は大腸全体を内視鏡で観察する方法で、がんやポリープに対する診断が高い確率で可能です。まれに出血や腸に穴が開くなどの事故が起きる可能性があるため、比較的高度な技術を必要としますが、2-3年毎に大腸内視鏡検査を受けるようにすることで、いずれの病変も早期発見・治療ができる可能性が高いと考えられており、当院では定期的な内視鏡検査を推奨しております。最低限、便潜血検査で陽性になった場合には、必ず大腸の精密検査(主に大腸内視鏡検査)を受けるようにしてください。

直腸がんの治療方法

大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあります。治療法は、病期、全身状態、年齢、合併するほかの病気などを考慮し決定されます。

引用:国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/treatment_option.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあります。直腸がんでも早期でリンパ節などへの遠隔転移の可能性がないと考えられる場合は、内視鏡治療が選択されます。切除の方法には、ワイヤーで切る内視鏡的粘膜切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などがあり、病変の大きさなどによって治療方法が決定されます。切除の結果、追加で外科手術が必要なこともあります。
進行がんの場合は手術による切除が基本になります。大腸がんの場合、がん部分を含む腸管と、その栄養血管に並走するリンパ節を切除し、遠隔転移がある場合は切除可能な場合は一緒に切除を行います。
ただし直腸がんの場合、直腸は骨盤内の深く狭いところにあり、周囲には排尿機能などの神経や重要な臓器が隣接しており、病状や手術の方法によっては、人工肛門(こうもん)の造設が必要になる場合があります。そのため最近は術前に放射線療法や化学療法を併用し、手術範囲を縮小できないかという検討も行われています。
以上のように直腸がんの治療法は、病期、全身状態、年齢、合併するほかの病気などを考慮し決定されていきます。まずは自分の病状(病期)をしっかり把握し、主治医の先生としっかりコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法を選択することが大切です。


この記事の監修ドクター

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

PROFILE

平成19年 北里大学医学部医学科卒業。
平成19年 北里大学医学部医学科卒業。国際親善総合病院にて初期研修後、慶應義塾大学一般・消化器外科教室入室。
平成21年 稲城市立病院 外科。
平成22年 平塚市民病院 外科。
平成23年 慶應義塾大学病院 一般・消化器外科。
平成27年6月 厚木胃腸科医院院長。
日本消化器内視鏡専門医。日本外科学会専門医。日本医師会認定産業医。日本禁煙学会認定指導医。