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腸結核の症状や原因、治療方法とは? 2018.06.29

腸結核(読み方:ちょうけっかく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
野中 親哉 医師 (野中内科クリニック院長)

腸結核とは

結核菌が腸に侵入し、炎症を起こして潰瘍を形成する病気です。腹痛、下痢、発熱、体重減少などがみられますが、症状があまりはっきりしない場合もあります。結核というと過去の病気と思われがちですが、決して減少しているわけではありません。抵抗力の落ちた高齢者や糖尿病、腎不全などほかの病気をもっている人に多く発症します。

引用:メディカルiタウン
http://medical.itp.ne.jp/byouki/160305000/

野中 親哉 医師 野中内科クリニック院長監修ドクターのコメント
腸結核は、その名の通り腸が結核菌に感染することにより発症する疾患です。結核菌とは、細菌の一種で脂質に富んでおり、消毒薬や乾燥に対して強い抵抗性があります。そのため流行が起こりやすく、咳やくしゃみなどの空気感染を引き起こします。
結核は「肺結核」が有名かもしれませんが、腸結核は口や鼻から侵入した結核菌が肺ではなく腸まで到達し、腸内部に住み着いてしまう現象です。肺結核などを既に罹患していて、二次的に発症する場合が多いとされています。
腸結核は感染症の一種ですが、1年を通して確認される疾患です。

腸結核の症状

活動期には下痢、腹痛、発熱、倦怠感(けんたいかん)などの症状が出現します。特に小腸の結核では、栄養状態が急にわるくなり体重が減少し、顔色もわるくなります。炎症が進むと腸管の内腔が細くなることがあり、吐き気や嘔吐(おうと)を伴います。
中高年者ではこのような症状に気づかずに腸結核が自然治癒し、その後、腹部、多くは右下腹部にしこりが偶然見つかることがあります。

引用:時事メディカル 家庭の病気
https://medical.jiji.com/medical/013-0057-01

野中 親哉 医師 野中内科クリニック院長ドクターの解説
腸結核を発症している場合、症状として腹痛が確認できます。熱が出ることもあり、食欲不振も現れます。また、下痢になることも多く、それに伴い体重が減少してきます。腸結核の症状は風邪と似ているので、肺結核を罹患していない場合はなかなか症状を自覚しにくいのですが、便検査を行った際にたまたま発見されたというケースもあります。
また、合併症として腸閉塞や腸穿孔、吸収不良がみられることもあります。

腸結核の原因

活動性の肺結核があると、結核菌を含む喀痰(かくたん)を飲み込み、この結核菌が腸粘膜に侵入して腸結核を生じることがあり、続発性腸結核といいます。ほかの臓器に結核性病変がなく、腸に初めて感染巣をつくる場合を、原発性腸結核といいます。

感染経路からの分類では、結核菌を飲み込む管内性転移が大部分で、そのほかに他臓器から血管やリンパ管を介して結核菌が侵入する場合や、隣の臓器から直接入り込む場合があります。

引用:メディカルiタウン
http://medical.itp.ne.jp/byouki/160305000/

腸結核の検査法

大腸内視鏡にて回盲部に輪状潰瘍をみとめ、生検で乾酪性肉芽腫や抗酸菌が同定されると、腸結核と診断されます。生検組織の抗酸菌培養も必要です。

内視鏡所見
回盲部が好発部位で、不整小潰瘍が多発して輪状となります(輪状潰瘍とは腸の長軸に対して垂直の方向にできるものです。
さらに進むと地図状となりますが、潰瘍と潰瘍の間の粘膜は正常に見えます。
治癒期になれば潰瘍部が瘢痕化し、回盲弁が変形して壊れます。炎症性ポリープや腸管の短縮も高率に認めます。
注腸所見
潰瘍の瘢痕にともない、腸管の短縮、ハウストラの消失、狭窄、憩室様変化などが認められます。
引用:飯原医院 イラストでみる大腸肛門病
http://iiharaiin.com/cpi_colitis7.html

野中 親哉 医師 野中内科クリニック院長監修ドクターのコメント
腸結核が疑われる場合は、腹部CTにて他の疾患との見分けをつけ、大腸内視鏡検査を行い、多発性の潰瘍や潰瘍瘢痕、無茎性ポリープ、小憩室の有無を調べます。大腸内視鏡検査を行うことで、クローン病などの自己免疫疾患や他の感染性疾患などの可能性を除外することもできます。腸結核は回盲部が好発部位です。不整な小潰瘍が多発し輪状の潰瘍ができていることが、診断条件のひとつとなります。
次に正確な診断を行うため、患部の一部を切り取って、顕微鏡などで調べます(生検)。

腸結核の治療方法

活動性の腸結核には抗結核薬を投与します。また、腸炎のときのように消化のよい食事にして、腸を安静に保つ必要があります。抗結核薬によく反応し、ほとんど内科的治療で軽快します。ただし、後遺症として腸管が狭くなったときは、その部分を切除する手術が必要となることもあります。

引用:時事メディカル 家庭の病気
https://medical.jiji.com/medical/013-0057-01

野中 親哉 医師 野中内科クリニック院長監修ドクターのコメント
腸結核は感染症の一種ですので、結核菌を死滅させなければなりません。そのために、抗結核薬と言われる薬を用いて化学療法を行います。症状が進行している場合は、薬の効果を高めて回復を促進するため、ある治療期間中絶食を行うこともあります。
治療は、風邪のように数日から1週間ほどで治るものではなく、ある一定の期間を要する根気のいる治療となります。薬物療法だけでなく、ご自身の身体の免疫力を高めるため、バランスのとれた食生活を心がけ、ストレスを極力感じない環境をつくることが大切です。感染症に罹患しないためにも、日頃からご自身の免疫力を高めておきましょう。


この記事の監修ドクター

野中 親哉 医師 野中内科クリニック院長野中 親哉 医師
野中内科クリニック 院長

PROFILE

1987年  大阪医科大学卒業後、済生会吹田病院勤務
1990年  彰療会大正病院勤務
1994年  博士号取得後、彰療会大正病院副院長に就任
2003年  吹田市津雲台にて、野中内科クリニックを開設