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慢性胃炎の症状や原因、治療方法とは? 2018.06.29

慢性胃炎(読み方:まんせいいえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

慢性胃炎とは

本来の意味は、胃内視鏡などで胃の組織を採取して、その組織で炎症が見られる場合を指します。
日常臨床では、わざわざ組織をとらなくても胃内視鏡検査やX線検査(バリウム検査)で胃炎の所見が見られる場合や、上腹部症状を訴える例が慢性胃炎と診断されます。このように慢性胃炎は内視鏡や組織など「目で見て診断する」胃炎例だけでなく、「症状そのもの」の診断名としても使われています。
しかし、内視鏡で見る慢性胃炎と慢性胃炎症状は必ずしも一致しません。内視鏡で見られる慢性胃炎の多くは症状がありませんし、逆に強い胃炎症状を訴える例でも内視鏡で胃がきれいなことが多くあります。

引用:寿製薬
https://ssl.kotobuki-pharm.co.jp/guide/guide03-04

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
慢性胃炎は、主にヘリコバクター・ピロリ菌という細菌の感染により、胃壁に持続的な感染がおこり、年齢とともに胃粘膜の萎縮が次第に進み、胃粘膜の炎症が持続して、胃がんの発生リスクが高くなるとされています。また胃粘膜の萎縮が起こると、胃酸の分泌が減少し、消化不良や胃の不快感などの症状が出現する場合もあります。

慢性胃炎の症状

慢性胃炎特有のものはなく、胃潰瘍や胃がんでも同じ症状がみられます。萎縮の程度と症状は必ずしも一致しません。
主な症状には、空腹時や夜間のむねやけ、食後にむかむかしたり、もたれた感じがあります。
また、強い胃の不調を訴える方のなかには、神経症的傾向が強いケースもあります。

引用:オリンパス おなかの健康ドットコム
hhttps://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/stomach/stomach_04.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長ドクターの解説
慢性胃炎は、無症状の方も多く、検診などで初めて指摘される方も多い疾患です。胃痛や、吐き気が起こる場合もありますが、慢性胃炎自体だけでなく、付随するピロリ菌感染や逆流性食道炎、ストレスなどの心因性が原因の場合も多く見られています。 慢性胃炎の程度と症状に相関がないことも良く知られています(ひどくても無症状の方もいれば、軽度でも症状のひどい方もいるという事。) ある一定以上に慢性胃炎が進行してしまった方は、ピロリ菌などの原因を除去しても、正常人と比較して胃がんになる頻度は高く、胃内視鏡検査による胃がんの有無や、胃炎の評価・胃内分布などやを調べておくことはとても重要です。特に胃内視鏡で治療できる早期の段階で胃がんを発見するために、定期的な内視鏡検査が非常に大切となってきます。

慢性胃炎の原因

内視鏡で見られる慢性胃炎は、これまで加齢変化と信じられていましたが、ほとんどの慢性胃炎はヘリコバクターピロリ菌の感染によって起こることが明らかになりました。慢性胃炎症状の出現原因は様々な因子が関与するとされています。

引用:寿製薬
https://ssl.kotobuki-pharm.co.jp/guide/guide03-04

慢性胃炎の検査法

内視鏡検査:
内視鏡による観察と生検(せいけん)による組織学的診断を行います。
萎縮の進行度や広がりを観察します。萎縮の軽微な胃粘膜には発赤という特徴的な病変がみられ、萎縮が進んだ粘膜には粘膜下層の血管が透けて見えます。

引用:オリンパス おなかの健康ドットコム
hhttps://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/stomach/stomach_04.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
胃内視鏡検査で胃粘膜の萎縮所見を認めることで診断を行います。また正確な診断のため、生検(組織を一部採取して顕微鏡で確認する事)を行う場合もあります。また胃内視鏡検査では胃炎の程度・胃内分布など評価でき、特に早期胃がんをふくめた胃がんの有無を調べられますので、定期的に行うことが大切です。

慢性胃炎の治療方法

先ず、ヘリコバクター・ピロリ菌が陽性であれば除菌治療を行っております。早期の段階で除菌治療が成功すれば、萎縮性胃炎の進行を抑制することが可能でしいては胃がんのリスクを低下させることが知られています。除菌後にも自覚症状が残存している患者さんには制酸薬、胃粘膜保護薬、消化管機能改善薬を症状に合わせて処方しております。

引用:なかたクリニックhttp://nakata-cl.jp/chronicgastritis.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
基本的には、慢性胃炎自体は心配する必要のない病気であり、治療が必要ありません。原因(ピロリ菌など)を除去できれば、継続的な治療は必要ありません。 一度発生した慢性胃炎は、ピロリ菌の除菌により一部改善するといわれていますが、完治することはなく、無症状の方が継続して内服をする必要はない場合が多いです。
症状があれば治療を行います。ただ、自覚症状だけでは本当に慢性胃炎だけなのか、胃がんや膵がんなどの治療を要する疾患なのかの診断はできないため、胃内視鏡検査や腹部超音波検査を受けておくことは必要と考えます。
慢性胃炎の場合、極端な制限は必要ありませんが、症状を有する方の場合(ただし症状の原因は慢性胃炎ではなく、逆流性食道炎だったり、機能性ディスペプシアであったりする場合がほとんどですが)、胃粘膜を刺激する食品(アルコール、コーヒー、紅茶等)や、不規則な食事、喫煙、暴飲暴食等は避けたほうがいいかもしれません。


この記事の監修ドクター

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

PROFILE

平成19年 北里大学医学部医学科卒業。平成19年 北里大学医学部医学科卒業。国際親善総合病院にて初期研修後、慶應義塾大学一般・消化器外科教室入室。平成21年 稲城市立病院 外科。平成22年 平塚市民病院 外科。平成23年 慶應義塾大学病院 一般・消化器外科。平成27年6月 厚木胃腸科医院院長。日本消化器内視鏡専門医。日本外科学会専門医。日本医師会認定産業医。日本禁煙学会認定指導医。