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耳鳴りの症状や原因、治療方法とは?

耳鳴り(読み方:みみなり)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
森口誠 医師(森口耳鼻咽喉科院長)

耳鳴り(みみなり)とは

実際には外では音がしていないのにもかかわらず、患者さん本人には何か音が聞こえる状態

引用:梅岡耳鼻咽喉科クリニック
http://umeoka-cl.com/hanshinnishinomiya/treatment/sick_ear/tinnitus

森口誠 医師(森口耳鼻咽喉科院長)監修ドクターのコメント
耳鳴りがひどいと訴える人は、自分の体調のわずかな変化も気になってしまう、心配性の人が多い傾向です。また、聴力障害があるとたいていは耳鳴りも伴うため、年齢が高くなるほど耳鳴りを生じやすくなります。特に加齢性難聴では必ず耳鳴りの症状が出ます。また、早期治療が重要な突発性難聴の前兆として耳鳴りが起こるケースもあります。急に耳鳴りを感じるようになって、一晩寝ても変わらないようであれば、一度耳鼻科を受診することをおすすめします。

耳鳴りの症状

耳鳴りを訴える患者さんに伺うと、耳鳴りの音は、セミやカエル・コオロギのような声、水の流れるような音、蛍光灯などが発するような「ウィーン」といった音、ラジオの周波数を合わせるときに出る「ヂイヂイ」という音、機械が動作するような「ギー」という音、風のような「ビュービュー」という音――など訴える音はさまざまです。
また、片耳だけ耳鳴りがする方が50%、両耳とも耳鳴りがする方が35%、どちらから聞こえるか分からないという方も少なくありません。
自分の周囲では音がしていないのに音がしているように感じるので、軽い不快感を感じるという程度の耳なりから、不眠、時にはうつ状態に陥るほどの耳鳴りまで状態はさまざまですが、いずれにしても大なり小なりのストレスや障害が引き起こされます。

引用:梅岡耳鼻咽喉科クリニック
http://umeoka-cl.com/hanshinnishinomiya/treatment/sick_ear/tinnitus

森口誠 医師(森口耳鼻咽喉科院長)監修ドクターのコメント
耳鳴りが起きやすい時間、状況、季節などは、特にありません。原因がはっきりわからない耳鳴りについて、症状が気になって眠れない時は、耳鳴りが際立って聞こえないように音のある空間で過ごすという対処法があります。周囲で音が鳴っていると、大きくはっきり聞こえてきた耳鳴りが、静かな場所でいる時よりも気にならなくなるからです。たとえば家庭では、テレビをつけたり、小川のせせらぎや雨音などの「環境音」を流したりしながら眠りにつく方法が効果的です。

耳鳴りの原因

自覚的耳鳴の場合、突発性難聴などの急性感音性難聴、老人性難聴、メニエール病、中耳炎、聴神経異常――などが原因で起こる場合もありますが、特に身体的な疾患や異常がなくても、過労やストレスが原因となって耳鳴りを発症することがあります。
近年では、耳鳴りの患者さんが年を追うごとに増加し、特に20~30歳代の女性で耳鳴りに悩む方が増えているのが現状です。
女性の患者さんが増加している理由は、おそらく女性の社会進出が進み、仕事や人間関係によるストレスや疲労も大きくなっているからだと思われます。
一方、他覚的耳鳴は、私たちの身体が発する音で、例えば、耳の周辺の血管の音、耳と首周りの筋肉が収縮(しゅうしゅく)したり痙攣(けいれん)たりする音、顎(あご)の関節障害による音――などが聞こえ、気になっている状態です。
他覚的耳鳴は、自覚的耳鳴に比べて頻度が低く、原因を正確に把握するためには精密検査が必要ですが、元となる疾患の治療をすることで耳鳴りも改善します。
引用:梅岡耳鼻咽喉科クリニック
http://umeoka-cl.com/hanshinnishinomiya/treatment/sick_ear/tinnitus

耳鳴りの検査法

聴力検査、MRI

引用:慶友銀座クリニック
http://www.ginzaclinic.com/s-hocho/

森口誠 医師(森口耳鼻咽喉科院長)監修ドクターのコメント
耳鳴りの診察では、通常の問診のほか、「標準純音聴力検査」を実施します。この検査は、低音の125Hzから高音の8000Hzまでの7つの周波数でそれぞれの聴力閾値を調べるものです。また、心理的な要因から耳鳴りが生じている可能性もありますので、この場合は心理検査を行います。これらの検査の結果を見て、脳血管疾患や腫瘍などが耳鳴りの原因と推測される場合は、必要に応じてMRI検査を実施することもあります。

耳鳴りの治療方法

(1)外耳や中耳、鼓膜が原因の場合
患っている疾患を特定した上で各疾患に応じた治療法を行っていきます。
(2)内耳が原因の場合
感音難聴を伴っているケースが多く、難聴に対する治療法を行っていきます。
内耳や聴神経が原因の場合の耳鳴りや原因不明の耳鳴りに対しては薬物療法を主として、ビタミン剤や漢方薬を処方します。
引用:梅岡耳鼻咽喉科クリニック
http://umeoka-cl.com/hanshinnishinomiya/treatment/sick_ear/tinnitus

森口誠 医師(森口耳鼻咽喉科院長)監修ドクターのコメント
耳鳴りの治療は、基本的には「完治を目指す」ことよりも「なるべく気にならなくする」ことを目指します。家庭では、耳鳴りのコントラストを弱めるために、テレビの音、音楽、環境音を利用する方法が手軽で取り組みやすいでしょう。気持ちの持ち方として、耳鳴りの症状を気にしすぎないことも大切です。このほか、耳鳴りの専門的な治療を扱う医療機関ではTRT(Tinnitus Retraining Therapy)を受けることができます。TRTは、いわば脳を耳鳴りの音に順応させていくトレーニングです。患者さんはサウンドジェネレーターという機械を装着して雑音を聞き続け、耳鳴りの音が大きく聞こえないように脳を再教育していきます。急に聴力が落ちた場合はステロイドを使用する場合もありますが、通常は慢性的な耳鳴りには使用しません。


この記事の監修ドクター

森口誠 医師 森口耳鼻咽喉科 院長森口誠 医師
森口耳鼻咽喉科 院長

PROFILE

昭和60年 大阪市立大学医学部卒業、大阪市立大学附属病院臨床研修医
昭和62年 大阪市立大学大学院医学研究科
平成3年 同修了、大阪市立大学医学部助手
平成4年 大阪市立小児保健センター医員
平成5年 大阪市立総合医療センター医長、大阪市立大学医学部非常勤講師
平成7年 森口耳鼻咽喉科開院