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閉塞隅角緑内障の症状・原因・治療方法をご紹介

閉塞隅角緑内障(読み方:へいそくぐうかくりょくないしょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
田中民江 医師(アイビー眼科 院長)

閉塞隅角緑内障とは

閉塞隅角緑内障は、房水の出口である隅角が閉塞するために、急激に眼圧が上がることがあります(「急性緑内障発作」といいます)。治療が遅れると短期間で失明に至ることもあるので、緊急の対応が必要となります。
引用:日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/49/05.html

田中 民江 医師(アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
緑内障にはいくつかの種類がありますが、閉塞隅角緑内障の場合は眼の構造に関係して起こる疾患です。眼の中には水(房水)がたまっていて、角膜と虹彩の間の隙間から水が抜けていきます。しかしその水が抜けていく隙間の角度が狭い人がいます。その隙間の角度を隅角と言いますが、その隅角が狭い人の緑内障を閉塞隅角緑内障と呼びます。この隅角の狭さは眼科で見れば判断することが可能です。閉塞隅角は緑内障全体では少数派で1割程度です。

閉塞隅角緑内障の症状

原発閉塞隅角緑内障では、急速に隅角が閉じてしまうことで、劇的で著しい眼圧上昇を来すことがあり、これを一般に急性緑内障発作と呼びます。上記のように、急性発作では、眼痛、頭痛、吐き気などの激しい自覚症状が出現します。
引用:日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/ryokunai_ryokunai.jsp

田中 民江 医師(アイビー眼科院長)ドクターの解説
閉塞隅角緑内障の症状自体は開放隅角緑内障の症状と同じで視野が狭くなる病気です。ただし、他の緑内障と比べて、急に発症することがある「急性緑内障発作」を起こす事があります。正常時の眼圧の値は10~21 mmHgと定義されていますが、閉塞隅角緑内障の場合は眼圧が急に50 mmHgぐらいまで上がり発作と呼ばれます。 急に眼圧が上がる事によって頭痛や吐き気などの症状が生じ、脳外科などを救急受診する場合もあります。 急性緑内障発作が起こる前に、「眼がかすむ感じ」や「頭痛」などを感じる場合もありますが、症状が軽い為、気のせいかちょっとした疲れで済ましてしまう人が多く、急性緑内障発作の前兆に気づくことは難しいと思われます。

閉塞隅角緑内障の原因

田中 民江 医師(アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
閉塞隅角緑内障は隅角が狭くなって起こる疾患ですが、隅角が狭くなる要因の一つに白内障の進行があげられます。白内障になると、水晶体が膨れて大きくなります。その結果、眼の内部で後ろから水晶体が押してくることによって隅角が狭くなり、閉塞隅角緑内障が起こりやすい状態になってしまいます。 また、抗コリン剤が含まれている飲み薬の影響で水晶体が前に移動することがあり、その結果隅角が狭くなり、閉塞隅角緑内障が起こることもあります。抗コリン剤は風邪薬や向精神薬、睡眠薬などに含まれている成分です。そのため、市販の風邪薬等には緑内障の場合は服用できないと注意事項が記載されています。しかし、閉塞隅角緑内障でなければ抗コリン剤が含まれている薬剤でも服用は可能になります。緑内障の場合は、自分がどのタイプの緑内障か眼科で確認することが必要になってきます。

閉塞隅角緑内障の治療方法

治療の第一選択は薬物療法で眼圧を下げた上で、レーザー虹彩切開術をします。隅角が完全にふさがっていないときは、虹彩に強いレーザーを照射して小さな孔(1mmくらい)を開け、房水が後房から隅角にスムーズに流れるようにします。こうすることで虹彩の前後の圧が等しくなり、隅角をふさぎかけていた虹彩が元の位置に戻り、隅角は広がります。急性発作のとき以外にも、発作の危険性があるときは予防的に虹彩切開術を行います。この治療は痛みがなく、外来で行うことが可能で、入院の必要はありません。
隅角が完全に閉じているときは、隅角癒着剥離術が行われます。手術によって隅角の癒着をはがし、同時に虹彩に孔を開けて房水の流れをよくします。水晶体が前方に移動して隅角をふさいでいるときは、水晶体を摘出して眼内レンズを入れることもあります。
引用:ボシュロム
http://www.bausch.co.jp/eye-dictionary/omonamenobyouki-2/ryokunaisho/genpatsuheisokugukakuryokunaishou/

田中 民江 医師(アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
閉塞隅角緑内障の場合は、急性発作を予防するため虹彩にレーザーで穴をあけたり、必要に応じて白内障手術を行うこともあります。閉塞隅角緑内障と診断された場合は薬の服用には注意が必要になります。また、暗い場所で下を向いて作業を続けると「急性緑内障発作」を起こしやすいとも言われているので注意が必要になってきます。


この記事の監修ドクター

田中 民江 医師(アイビー眼科院長)田中 民江 医師
アイビー眼科 院長

PROFILE

香川医科大学(現香川大学医学部)卒業後、広島大学眼科学教室に入局。その後いくつかの病院に勤務を経て、平成17年広島県廿日市にアイビー眼科を開業。地域のホームドクターとして患者様の立場にたった治療を提供。平成8年には日本眼科学会眼科専門医資格取得。日本眼科学会、日本眼科手術学会、日本角膜学会、日本白内障屈折手術矯正学会所属