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アカントアメーバ角膜炎の症状・原因・治療方法とは? 2018.06.29

アカントアメーバ角膜炎(読み方:あかんとあめーばかくまくえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
小島 孚允医師 小島眼科医院 院長

アカントアメーバ角膜炎とは

激しい目の痛みが特徴になっている感染症で、ソフトコンタクトレンズのケアに問題があると起こりやすい病気です。アカントアメーバは川や池、洗面所などに生息している微生物で、これが角膜に感染して起こります。
引用:医療法人 青木眼科医院
http://www.aokiganka.or.jp/corneal/

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
アメーバの一種であるアカントアメーバが病原体となって発症する角膜の感染症で近年増加しています。アカントアメーバは庭の土や公園の砂など身近な場所に存在している微生物で洗面所などにもいるといわれています。しかし普通の状態では人に感染することはありません。感染するのはほとんどがソフトコンタクトレンズ使用者で、レンズの管理が不適正であったり、使い捨て用のレンズを再使用したりすることでレンズが汚染することで感染の機会が生じます。

アカントアメーバ角膜炎の症状

感染初期から時間経過とともに病態が変化するのが特徴です。また、初期はヘルペス感染と紛らわしく診断がとても難しいです。強い痛みを伴うのも特徴の一つで、進行すると強い角膜混濁を生じたり、角膜に穴があいて失明に至ることもあります。
引用:医療法人博吾会 ひがしはら内科眼科クリニック
http://www.higashihara-clinic.com/eye/c06.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長ドクターの解説
眼の異物感、違和感、涙が多く出るなどの症状があり、時には強い痛みを伴います。また結膜(白目)の充血や目ヤニなどの症状を伴います。他の角膜感染症に比べるとゆっくり進行しますが、進行すると角膜が混濁し、視力も低下します。

アカントアメーバ角膜炎の原因

アカントアメーバは池や沼に生息する原生動物であり、水道水にも含まれます。井戸水や水道水でレンズを洗浄・保存して、保存液中に細菌が混在するとき、その細菌を餌としてアカントアメーバが繁殖します。コンタクトレンズ装用者に角膜感染症が生じるのは、慢性的な酸素不足による角膜上皮障害と、汚染されたレンズを目に持ち込む、2つの条件が成立したときです。
引用:医療法人博吾会 ひがしはら内科眼科クリニック
http://www.higashihara-clinic.com/eye/c06.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
使い捨てのソフトコンタクトレンズの再使用、再使用可能なコンタクトレンズでも洗浄が不十分なとき、洗浄液の汚染があるときなどではコンタクトレンズが汚染し、アカントアメーバが増殖しやすい環境になります。このような汚染したコンタクトレンズを装用することにより、アカントアメーバ角膜炎が発症します。またコンタクトレンズ装用中の睡眠、無理な長時間の装用などで酸素不足になると角膜が傷つき、その傷が感染の発症を促すことになります。

アカントアメーバ角膜炎の検査法

診断のため、医師は角膜組織のサンプルを採取して観察と培養を行います。
引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/16-感染症/寄生虫感染症/アメーバ性角膜炎

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
細隙灯顕微鏡を用いて角膜の状態を観察します。角膜上皮の欠損、実質の混濁、結膜の充血がみられます。アカントアメーバ角膜炎は角膜感染症の一種であり、症状は細菌性角膜炎や角膜真菌症など他の感染症とよく似ているので見分けることが困難なこともあります。また病原体を検出することも容易ではありません。しかしほとんどがソフトコンタクトレンズ使用者に発症するのが特徴です。コンタクトレンズ使用者に上に示したような症状が出たらアカントアメーバ感染が疑われます。

アカントアメーバ角膜炎の治療方法

治療は抗真菌薬の点眼・点滴とともに、消毒剤であるクロルヘキシジンやPHMBを治療用に調整して用います。診断・治療は非常に難しく、高度な知識と経験が必要になるため、角膜専門医に紹介しなければなりません。
引用:医療法人博吾会 ひがしはら内科眼科クリニック
http://www.higashihara-clinic.com/eye/c06.html

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長監修ドクターのコメント
アカントアメーバに対する特効薬はないので、抗真菌薬の点眼を行います。アメーバに侵された部分の角膜を削り取って進展を防ぐ治療も試みられていますが、治癒するまでに数カ月を要することもしばしばあり、いわゆる難治性の病気です。治っても視力障害が残る可能性もあります。このことから、アカントアメーバ角膜炎は感染しないように予防することが大変重要です。コンタクトレンズを装用する場合は、必ず決められた取り扱いを守り、レンズが汚染しないように注意しなければなりません。また無理に長時間使用したり装用したまま寝てしまったりすると角膜が傷つき、その傷が感染を引き起こすことになります。使い捨てのレンズを再使用することも、レンズの汚染や角膜の障害を招き感染を招くことになるので気をつけましょう。


この記事の監修ドクター

小島 孚允医師 小島眼科医院 院長小島 孚允医師
小島眼科医院院長

PROFILE

昭和40年 埼玉県立浦和高校卒
昭和47年  群馬大学医学部卒・東京大学眼科入局
昭和50年     大宮赤十字病院眼科勤務
昭和61年     帝京大学市原病院眼科助教授
平成 3年      大宮赤十字病院(現さいたま赤十字病院) 眼科部長
平成14年     さいたま赤十字病院副院長
平成24年     小島眼科医院院長 兼任      埼玉医科大学眼科客員教授
所属学会      日本眼腫瘍学会顧問・日本眼科学会・日本眼科手術学会・国際眼腫瘍学会(ISOO)