1. Medical DOCTOP
  2. 眼瞼下垂の症状や原因、治療方法をご紹介

眼瞼下垂の症状や原因、治療方法をご紹介

眼瞼下垂(読み方:がんけんかすい)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
水谷 泰之 医師(みずのや眼科 院長)

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは、目を開いたときに上眼瞼縁が正常の位置〔角膜(くろめ)の上方が少し隠れる高さ〕より下がっている状態をいいます。このことにより、上方の視野が狭く感じられたり、外見が悪くなったりといった不都合が起こります。

引用:日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_kasui.jsp

水谷 泰之 医師 みずのや眼科 院長ドクターの解説
眼瞼下垂は年を取ると基本的に誰でも起こりうる病気です。瞬きをするとき、まぶたをあげる筋肉・下げる筋肉は別で存在するのですが、まぶたをあげる筋肉は1つしかありません。そのまぶたをあげる筋肉は加齢によって衰えてしまいます。そうなると自然とまぶたが下がってしまい眼瞼下垂になってしまうのです。発症しやすいのはお年寄りですが、男女比はあまり関係ありません。しかし、女性は男性に比べて長生きですし、見た目も気にされる方が多いので、女性のほうが手術する率は高いです。手術を行うことによって目がぱっちりして、場合によってはふたえにすることも出来るので、若々しく見えます。

眼瞼下垂の症状

まぶたが垂れ下がる、瞳孔(黒目)に皮膚がかぶさることによる視力低下などがあります。先天性で下垂が強度だと、下がった眼瞼が視覚の発達の妨げになり、弱視になってしまう場合もあります。

引用:医療法人社団 東京みどり会 新宿東口眼科医院
http://www.shec.jp/eye_disease/016/

水谷 泰之 医師 みずのや眼科 院長ドクターの解説
まぶたが下がってくると、上の方の物を見ようとしても見にくいと感じます。そうなると自然と顏が上にあがって上の方にある物を確認するようになります。症状がひどくなると上が見えないので自然とあごが少し上がるようになります。あと、まぶたが開かないかわりにもっと目を開こうとして、おでこの筋肉を引き上げるようにまゆげを引き上げるような動作をする場合があります。私たちでいうとおでこにしわを入れるような状態で、目をぱちっと開こうとするような動きを指します。そうすると自然と目も引っ張られて目も開きますが、一生懸命目を見開くような状態になるので目や顏共にとても疲れます。あごを上げなければ見えにくい、そしておでこに力を入れておかなければいけないことが疲れるという方は手術をすることも一つの基準になります。
神経麻痺による眼瞼下垂なのか、加齢による眼瞼下垂なのかという違いですが、なんだか急激にまぶたが下がってきた気がすると感じる場合は神経麻痺によるものだと考えてよいでしょう。加齢による眼瞼下垂の場合は徐々にまぶたが下がってくるので気が付いたらいつの間にか下がってきている場合が多いです。

眼瞼下垂の原因

一般的に眼瞼下垂は先天性のものが多く、眼瞼挙筋(がんけんきょきん)の形成不全などで起こります。片眼性の場合が多く、遺伝することもあります。
後天性の眼瞼下垂は、加齢による筋力の低下や皮膚のたるみによるものです。しかし、最近では目を酷使する行為、コンタクトレンズの長期装用、アレルギー疾患、過剰なメイクによってまぶたを擦ることで、著しく皮膚が弛緩してしまうことも少なくありません。

引用:医療法人社団 東京みどり会 新宿東口眼科医院
http://www.shec.jp/eye_disease/016/

眼瞼下垂の検査法

医師の指示に従い、まばたきや目を閉じたり開けたりしてもらい瞳孔反応や眼球運動を調べます。

引用:とつか眼科
http://www.totsuka-ganka.com/ptosis/index.html

水谷 泰之 医師 みずのや眼科 院長ドクターの解説
眼瞼下垂は様々な病気による誘発の場合も多いです。しかし、眼瞼下垂の原因として一番多いのは加齢によるものです。年をとると筋肉が弱まったり、皮膚がたるんできたり、だんだんまぶたに脂肪がたまってきたりするので、それによりまぶたが下がって目がぼてっと重たいような状態になります。
他には神経麻痺で眼瞼下垂を併発する場合があります。神経麻痺の場合は原因を調べて正すことが重要になります。まぶたが下がってきているのは両目なのか、片目なのか、などを考えて原因を見つけ出します。あとは子供で先天的な眼瞼下垂の子もいます。先天性の眼瞼下垂の子供は時間が経てば自然に治る子もいますが、まぶたが上がらずに全然開かない子供だと視力の発達に問題が生じますので、場合によっては手術を行います。
基本的に眼瞼下垂の検査方法はなく、目視でまぶたが下がっているかどうかなどを確認します。特別な眼瞼下垂の検査はありませんが、診察室で筋肉の麻痺を確認したりするような検査があるので、それを行ったりします。

眼瞼下垂の治療方法

先天性眼瞼下垂や腱膜性眼瞼下垂に対しては、まぶたを上げる手術を行います。
脳梗塞や重症筋無力症のように他に病気があってそのため眼瞼下垂が生じている場合は、原因の病気の治療を行います。これらの眼瞼下垂は自然に回復してくることも多いのでそのまま様子をみて6~12ヶ月経過しても改善しない場合はまぶたを上げる手術を行います。
眼瞼下垂の手術には大きく分けて2通りの方法があり、前述した上眼瞼挙筋の機能に応じて適応を考えます。
小児であれば全身麻酔で行います。個人差がありますが10歳くらいから局所麻酔での手術が可能な場合もあります。大人であれば通常は局所麻酔で、条件によっては日帰り手術でも行えます。

引用:慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイトKOMPAS
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000195.html

水谷 泰之 医師 みずのや眼科 院長ドクターの解説
加齢による眼瞼下垂の治療方法は手術のみです。手術には様々な方法があり、弱まっている筋肉を縫い縮めたり、まぶたの皮膚をトリミングするような手術、筋肉の機能が全くない人はおでこの筋肉あたりから糸をかけて吊り上げるといったような手術法があります。程度が軽いものであれば手術をしない人のほうが多いです。
神経麻痺による眼瞼下垂の場合は原因の治療になるので脳外科などで頭の検査をして治療を行います。しかし、神経麻痺でも皮膚が固定されてしまっているものを上にあげる場合などは手術によって治療します。
加齢による場合は治療を急ぐ必要はありませんが、神経麻痺による眼瞼下垂の場合は早急に治療を行うことが大切です。
まれに手術をしても再発する患者さんもいらっしゃいますが、基本的に手術を行えば再発しません。だいたい手術から1~2週間ほどで抜糸を行います。


この記事の監修ドクター

水谷 泰之 医師 みずのや眼科 院長水谷 泰之 医師
みずのや眼科 院長

PROFILE

外科医である父の背中を見て育った私は、器用な手先を活かし顕微鏡手術のスペシャリストを目指したいという思いから、眼科医の道を選びました。大学病院や総合病院で実績を積み上げた後、長年在籍した大阪医科大学眼科学教室、最後の勤務先となった高槻病院の近くで開業させて頂きました。
『町の眼医者』として患者様に向き合う上では、「患者様が本当に望んでいることは何か」を正確に把握することが最も大切だと私は感じています。症状やデータだけではなく患者様の思いや希望をしっかりと受け止めた上で、一緒に治療計画を立てるように心がけています。
また当院は近隣の大学病院や総合病院と協力・連携しながら、安全で質の高い眼科医療を提供しています。小さいながらも、設備や治療機器は最新のものを取りそろえています。患者様に心から納得の行く治療を受けて頂ける眼科医院であり続けるため、これからも院長をはじめスタッフ一同切磋琢磨して参ります。