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脳梗塞の症状・原因・治療方法をご紹介 2018.07.06

脳梗塞(読み方:のうこうそく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
鷹取 央 先生 たかとり内科 院長

脳梗塞とは

これまで脳梗塞は、「脳血栓症」と「脳塞栓症」に分けられていました。脳血栓症とは、脳内の血管が動脈硬化によってコレステロールや血栓が貯まって徐々に細くなり、最後に詰まってしまうものです。一方脳塞栓症は、脳以外の場所(心臓など)から血栓などの栓子が流れてきて、脳内の血管で詰まるものです。
しかし最近では脳梗塞を発症の原因によって以下の3つのタイプに分けるようになりました。細い血管が多発性に詰まる日本人に多いタイプの「ラクナ梗塞」、高血圧や糖尿病など動脈硬化の因子と最も関連の深い「アテローム血栓性脳梗塞」、さらに心房細動等の不整脈が原因となる「心原性脳塞栓症”」の3種類です。

引用:聖マリアンナ医科大学 東横病院 脳卒中センター
http://www.toyoko-stroke.com/explain/infarction.html

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
脳梗塞とは脳卒中の中の一つで、何らかの原因で脳の血管が詰まったり血流不足に陥ることにより、脳細胞が酸素不足や栄養不足になり壊死してしまい局所的に脳機能が停止してしまう病気です。
最近では、詰まる血管の太さやその詰まり方によって3つのタイプに分けられています。
・アテローム血栓性脳梗塞
・心原性脳塞栓
・ラクナ梗塞
現在日本では、脳卒中のうちの4分の3程度を脳梗塞が占めています。

脳梗塞の症状

片方の手足がしびれる、足がもつれる、手足に力が入らない、ろれつがまわらない、言葉がとっさに出てこない、他人の言うことが分からない、ものが見えにくい、といった症状が1つでもあれば脳梗塞が疑われます。こんな症状に気づいた時は、様子をみようなどとは考えず、ただちに病院に駆けつけることが大切です。

引用:田辺三菱製薬 NO!梗塞.net
http://www.no-kosoku.net/qa/#q15

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
症状は脳梗塞になってしまった脳の部位・範囲によって異なります。
手足・顔などの麻痺や視力障害、言葉が出なくなるなど、症状は多岐にわたります。もしこういった症状が出た場合は速やかに専門医を受診する必要があります。「この動作はいつも出来たのに今日はぎこちない」「頭痛持ちだけど、今日の頭痛はいつもと違う」などの「通常と異なる」という感じ方が病気のサインになりますので非常に重要です。

脳梗塞の原因

脳の血管が動脈硬化(どうみゃくこうか)を起こしてしまうと脳梗塞を起こしやすくなります。この動脈硬化の原因として、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)、肥満、喫煙などが挙げられます。また、心臓に不整脈のうち特に心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈があると、心臓にできた血栓(けっせん=血液のかたまり)が脳に流れてきて脳の血管を詰まらせることもあります。

引用:佐賀県医療センター好生館
http://www.koseikan.jp/medical_care/clinical_center/stroke_center/cerebral_infarction/

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
動脈硬化や高血圧症、糖尿病、心房細動、脂質異常症(高脂血症)など、原因は様々です。脳梗塞を未然に防ぐためには、元々治療している病気をしっかりコントロールしておくことが非常に大切であり、生活習慣の改善や禁煙、適度な運動、適度な水分補給なども重要です。

脳梗塞の治療方法

これまでの脳梗塞の治療は、抗血栓薬・脳保護薬・抗脳浮腫薬を用いて脳梗塞の悪化や再発を防ぐことが目的でした。一方最近では、発症数時間以内の脳梗塞では、詰まった血管を早期に再開通させれば、脳梗塞に陥る領域を少しでも小さくすることができ、症状が回復する可能性があることがわかってきています。
治療前には、CTやMRI検査で、脳梗塞が進行して回復不可能になっていないか、未だ脳組織が救済可能かどうかを確認してから、再開通治療が可能かどうかを判断し、適応がある場合には、t-PA静注療法や血栓回収術(カテーテル治療)による再開通治療を試みています。
一方、すでに脳梗塞が進行して回復不可能になっている場合は、t-PA静注や血栓回収術(カテーテル治療)などの再開通治療ができないため、従来までの点滴の治療薬(抗血栓薬・脳保護薬・抗脳浮腫薬など)を用いて治療を行います。これらの治療薬は再開通治療に比べて副作用は少ないですが、症状の改善に関しては不十分な場合が多いです。

引用:町田市民病院
http://machida-city-hospital-tokyo.jp/knowledge/stroke.html

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
脳梗塞急性期の治療は一般的には点滴治療となり、専門医がいる施設の整った病院で治療を受ける必要があります。症状が出てから4.5時間以内であれば(慎重に適応判断された患者さんに限りますが)血栓溶解療法という治療法があります。また、生じた部位によっては血管内治療(血栓回収療法)や局所血栓溶解療法などを施行する場合もあります。
急性期の治療が終わると、それぞれの病態に合わせ再発予防として
・抗血小板薬(シロスタゾール、クロピドグレル、アスピリンなど)
・抗凝固薬(ワルファリン、ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンなど)
などの内服治療へ切り替わります。
高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)など元々の病気がある場合はより厳格なコントロールへと強化されます。
脳梗塞を起こしてからどの程度の時間内で治療を開始できたかによって、またその大きさによって予後は左右されます。場合によっては、後遺症として手足の麻痺や言語障害などが残る場合もあります。
もし何かしらの通常と異なる症状に気が付いた場合は、速やかに最寄りの医療機関を受診してください。


この記事の監修ドクター

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長鷹取 央 先生
たかとり内科 院長

PROFILE

●経歴
2002年 東京医科大学 医学部 卒業
2002年 東京医科大学病院 神経内科
2011年 佐々総合病院 救急科
2012年 仁和会総合病院 内科
2016年 千歳台はなクリニック 訪問診療
2017年 たかとり内科 開業
●資格・所属学会
日本内科学会 内科認定医
日本神経学会 神経内科専門医
緩和ケア研修会修了
難病指定医(東京都)
日本医師会 認定産業医