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脳卒中(脳血管障害)の症状・原因・治療方法とは? 2018.07.07

脳卒中(脳血管障害)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
鷹取 央 先生 たかとり内科 院長

脳卒中(脳血管障害)とは

脳卒中は脳血管障害とも言われます。大きく分けると脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に分けられます。その他にも特殊な型の脳卒中はありますが、いずれの病気においても脳の血管に、詰まる、破れるなどの異常が起こり、脳の組織が傷害されることで起こります。
脳卒中とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など、脳血管の異常によって突然脳の組織が傷害される病気を総称した呼び方なのです。

引用:九州大学大学院医学研究院病態機能内科学 福岡脳卒中データベース(Fukuoka Stroke Registry:FSR)
http://www.fukuoka-stroke.net/webguide/article/detail/category_id/2/category_detail_id/22/

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
脳卒中は、脳に血液が流れなくなり神経細胞が障害される急性期の病気全般を示す言葉で、原因によって、脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などに分けられます。

脳卒中(脳血管障害)の症状

脳卒中は脳のどの場所に起こり、どの部分が傷害されたかによって大きく症状は異なります。下記のような症状が急に出てきた場合には脳卒中を疑います。
くも膜下出血の場合は下記のような突然の頭痛に襲われます。
 1.突然の頭痛 
 2.瞬間的に痛む頭痛 
 3.今までに体験した事の無い様なはげしい頭痛
 4.バットで殴られた様な頭痛 
 5.はげしい頭痛 
脳梗塞、脳出血の場合には、下記のような症状が見られます。
 1.片側の顔、手、足の麻痺(片麻痺)
 2.言葉の障害(構音障害、失語)
 3.意識の障害
 4.同じ側の顔、手、体、足の感覚が鈍い(半身の感覚障害)
 5.視野の半分が見えない(半盲)
 6.ふらついて歩けない(失調)
 7.ものがだぶって見える(複視)
 8.片方の眼が見えない
 9.ものが覚えられない(記名力障害)
など、他にもいろいろな症状が出ることがあります。

引用:九州大学大学院医学研究院病態機能内科学 福岡脳卒中データベース(Fukuoka Stroke Registry:FSR)
hhttp://www.fukuoka-stroke.net/webguide/article/detail/category_id/2/category_detail_id/23

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
麻痺や視力障害、けいれん、激しい頭痛、言葉が出なくなるなど、症状は多岐にわたります。また症状が重い場合は、意識がなくなることもあります。もしこういった症状が出た場合は速やかに専門医を受診する必要があります。「この動作はいつも出来たのに今日はぎこちない」「頭痛持ちだけど、今日の頭痛はいつもと違う」などの「通常と異なる」という感じ方が病気のサインになりますので非常に重要です。

脳卒中(脳血管障害)の原因

原因によって、(1)脳梗塞(脳の血管が詰まる)、(2)脳出血(血管が破れる)、(3)くも膜下出血(動脈瘤が破れる)、(4)一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞の症状が短時間で消失する)の4つに分類されます。

引用:国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/disease/stroke.html

脳卒中(脳血管障害)の検査法

診断は症状から疑われますが、以下のことを見極めるために検査をする必要があります。
・脳卒中が起こったかどうか
・虚血性脳卒中か、それとも出血性脳卒中か
・直ちに治療が必要か
・脳卒中の最善の予防方法は何か
・リハビリテーションが必要かどうか、必要な場合、何を行うべきか
脳のCT検査( CT(コンピュータ断層撮影)検査)またはMRI検査( MRI(磁気共鳴画像)検査)が行われます。これらの検査では、一部のくも膜下出血を除いて、ほとんどの出血性脳卒中を検出できます。虚血性脳卒中についても多くを検出できますが、症状が現れてから数時間経たないと検出できない場合があります。診断の確定に必要であれば、拡散強調画像と呼ばれる特殊なMRI検査により、脳組織で血流のない領域を描出することもできます。この検査は、虚血性脳卒中または一過性脳虚血発作の診断に役立ちます。ただし、拡散強調画像はどこでも利用できるわけではありません。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/09-脳、脊髄、末梢神経の病気/脳卒中-(脳血管発作)/脳卒中の概要

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
動脈硬化や高血圧症、糖尿病、心房細動、脂質異常症(高脂血症)等、原因は様々です。脳梗塞を未然に防ぐためには、元々の疾患をしっかりコントロールしておくことが大切です。また、生活習慣の改善や禁煙、適度な運動なども必要でしょう。脳ドック、健康診断を定期的に受けることも重要です。
検査方法に関しては、神経学的診察にてほとんどの脳卒中は診断可能です。しかし、症状が非常に軽度の場合、脳梗塞であれば頭部MRIが発症早期から診断に有用です。脳出血やくも膜下出血になると、頭部CTが有用な場合があります。
診断の結果、脳卒中と判断された場合、速やかに入院加療が可能な病院に救急搬送し検査および治療を開始します。

脳卒中(脳血管障害)の治療方法

医師は、心拍数、呼吸、体温、血圧など、生命にかかわる重要な機能が十分であるかを確認します。十分でない場合は、直ちに対処します。昏睡または無反応状態である場合は(脳ヘルニアなど)、呼吸を補助するために人工呼吸器(口または鼻から呼吸用のチューブを挿入します)が必要になることがあります。症状から頭蓋内圧が高いと疑われる場合は、脳の腫れを減らすために薬剤を投与します。圧力を定期的に測定するため脳内に測定器を留置することもあります。
最初の数時間に行われるその他の処置は、脳卒中の種類によって異なります。例えば、薬剤(抗血小板薬、抗凝固薬、血栓を溶かす薬、高血圧の治療薬)の投与や、貯まった血液を除去する手術などがあります。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/09-脳、脊髄、末梢神経の病気/脳卒中-(脳血管発作)/脳卒中の概要

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長ドクターの解説
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの病態により、治療方法は異なります。基本は入院後、点滴中心の治療となります。
脳梗塞では、症状が出てから4.5時間以内であれば(慎重に適応判断された患者さんに限りますが)血栓溶解療法という治療法があります。また、生じた部位によっては血管内治療(血栓回収療法)や局所血栓溶解療法などを施行する場合もあります。脳出血やくも膜下出血では手術を行う場合もあります。
ただし、大きな脳梗塞や脳出血を起こした場合、リハビリテーションをしっかり行ったとしても手足の麻痺や言語障害などの後遺症が残る場合もあります。


この記事の監修ドクター

鷹取 央 先生 たかとり内科 院長鷹取 央 先生
たかとり内科 院長

PROFILE

●経歴
2002年 東京医科大学 医学部 卒業
2002年 東京医科大学病院 神経内科
2011年 佐々総合病院 救急科
2012年 仁和会総合病院 内科
2016年 千歳台はなクリニック 訪問診療
2017年 たかとり内科 開業
●資格・所属学会
日本内科学会 内科認定医
日本神経学会 神経内科専門医
緩和ケア研修会修了
難病指定医(東京都)
日本医師会 認定産業医