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軟産道強靭の症状・原因・治療方法についてご案内

 更新日:2023/03/27

軟産道強靭(読み方:なんさんどうきょうじん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
白須宣彦 医師(ホワイトレディースクリニック 院長)

軟産道強靭とは

分娩の際、子宮頸部(けいぶ)、腟、会陰(えいん)が伸展、拡張し軟産道を形成します。分娩の進行とともに、胎児は下降し、それに伴って、これらの組織は次第に軟化し、伸展性が高まっていきます。このような軟産道の成熟過程が順調に進まないために、分娩の進行が妨げられる場合を、軟産道強靭と呼んでいます。

引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10390200

白須宣彦 医師(ホワイトレディースクリニック 院長)監修ドクターのコメント
軟産道強靭になると、通常ならスムーズに分娩できるものが、途中で分娩が停止してしまいます。骨盤が狭かったり子宮自体に筋腫や病気があって起こっているわけではなく、原因は不明です。個人差や程度にも差があり、軟産道強靭だと特定するのも医師の主観的な判断に負うところが大きいです。

軟産道強靭の症状

十分強いと思われる陣痛に加え、狭骨盤(きょうこつばん)や児頭骨盤不均衡などの骨産道(こつさんどう)の異常がなく、また回旋異常などの他の分娩の進行を妨げる因子が存在していないのに分娩の進行が止まるか非常にゆっくりになった場合に、軟産道強靭の可能性が考えられます。

引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10390200

白須宣彦 医師(ホワイトレディースクリニック 院長)監修ドクターのコメント
初産の時などは特に出産経験がない妊婦の場合、分娩時に様々な指導をされてもどうしても余計なところに力が入ったり、反対に必要な部位に力がうまく伝わらないことがあります。その場合も分娩が上手くいかず、産道で胎児が止まってしまうことがありますが、だからといってその全てを軟産道強靭という訳ではありません。ドクターによっても判断は異なり、明確に線引きをするのは難しいですが、様々な方法を試みても分娩が進まない状態を軟産道強靭ととらえると良いでしょう。いずれにせよ分娩時になってみないと、その妊婦が軟産道強靭になるかどうかは分かりません。

軟産道強靭の原因

子宮の奇形や外傷性の瘢痕(はんこん)が原因になることもありますが、年齢的因子と体質が関係する場合が多いと考えられています。

引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10390200

白須宣彦 医師(ホワイトレディースクリニック 院長)監修ドクターのコメント
子宮の異常や病気から来るものではなく、原因は不明です。年齢に関係なく起こりますが、体力のない高齢出産の人や日頃から運動不足の人のほうが比較的なる可能性が高いと言えるかもしれません。

軟産道強靭の検査法

内診により、軟産道の伸展性を評価します。

引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10390200

軟産道強靭の治療方法

産道は時間とともに軟化することが多いので、母子の状態を評価して、もう少し待てるかどうかを検討します。 待てる場合は、母体の緊張をとるように指導するとともに、必要に応じて睡眠薬などを用います。 これ以上待てない場合は、経腟分娩をあきらめ、帝王切開術が選択される場合もあります。

引用:gooヘルスケア
https://health.goo.ne.jp/medical/10390200

白須宣彦 医師(ホワイトレディースクリニック 院長)監修ドクターのコメント
お産はとても体力を使うものです。健康で体力のある人でもかなり体力を消耗しますので、軟産道強靭になって分娩が停止してしまった場合、その負担はさらに大きくなります。お産が長時間に渡ってしまい、妊婦の疲労がたまってきた場合、妊婦を休ませるために睡眠薬を使って眠ってもらうことがありますが、まれなケースです。
軟産道強靭の症状が重く、産道に赤ちゃんが長く留まってしまって母子ともに危険だと判断した場合は自然分娩を諦め、帝王切開に踏み切ることもあります。出産時は胎児の心拍がわかるモニターをつけて常に健康状態をチェックしていますので、心拍数が落ちるなどの異変はすぐ見て取れます。
現代ではラマーズ法やソフロロジー式出産など、リラックスして分娩に望むための方法もあり、上手く取り入れることで分娩がスムーズになります。身体をリラックスさせたり、必要な箇所に力を伝えたり、反対に無駄なところに力が入らないようにするためにも、日頃からヨガなどを試してみるのも良いでしょう。

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