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アトピー性皮膚炎の症状や治療方法とは?

アトピー性皮膚炎(読み方:あとぴーせいひふえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
高橋 典大 医師 飯田橋クリニック院長

アトピー性皮膚炎とは

痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)ですが、その根本には皮膚の生理学的異常(皮膚の乾燥とバリアー機能異常)があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。慢性的ではありますが、適切な治療をきちんと受ければ、いずれ治ったと同様の状態になることが期待されます。
引用:日本皮膚科学会「皮膚科Q&A」
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/q02.html

アトピー性皮膚炎の症状

かゆみを伴った湿疹病変が慢性に経過し、左右対称性に分布します。年齢などにより湿疹のできやすい場所は違ってきます。
乳児では顔面・頭部にできやすく、乳児脂漏性(しろうせい)湿疹と区別が付きにくい時があります。成長すると次第に肘(ひじ)や膝(ひざ)関節の曲がる部分に湿疹病変が分布するようになります。幼児期になると、かき傷を伴って皮膚の乾燥が目立ちはじめます。空気が乾燥する冬に症状が悪化することが多いようです。
引用:メディカルiタウン
http://medical.itp.ne.jp/byouki/011333000/

高橋 典大 医師 飯田橋クリニック院長ドクターの解説
個人差にもよりますが、ある程度以上の症状だと、常時かゆみが出たり、湿疹が出たりして、非常に苦しんでおられる患者さんも多いです。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー素因(アトピー体質)とは、気管支喘息(きかんしぜんそく)、アレルギー性鼻炎・結膜炎(けつまくえん)、アトピー性皮膚炎などの病気にかかりやすい体質のことをいいます。家系内にこれらの病気にかかっている、またはかかったことがある人が多く、また、ダニやハウスダスト(家のホコリ)、食物などの環境中のアレルゲン(アレルギー反応の原因となる物質)に対してアレルギー反応を起こしやすい体質のことを指します。

このアトピー素因に加え、皮膚の易(い)刺激性、乾燥肌そして環境因子などが複雑に絡(から)みあって関与し、病変をつくっていると考えられています。皮膚の乾燥傾向が基本となり、そこにアレルゲンやさまざまな刺激が加わり、慢性の湿疹がみられます。
引用:メディカルiタウン
http://medical.itp.ne.jp/byouki/011333000/

高橋 典大 医師 飯田橋クリニック院長ドクターの解説
個々の患者の原因によって異なりますが、小児の場合は食事性のものをチェックしたり対策したりする必要があります。後の年齢になってくると、食事以外のアレルゲンによるものが多いので、そういったことを注意してください。
アトピーの患者さんの中には、意外とペット(犬や猫など)を飼っている人が多いのですが、ペットの毛やフケなどがアトピー性皮膚炎の原因になっていることもあります。体に対していい方向にしていかないといけないので、将来的には飼わないほうが望ましいと思われます。

アトピー性皮膚炎の検査法

血清中のTARC 値は、アトピー性皮膚炎において重症患者ほど高値を示します。また同一患者においては炎症の強さによく一致して上下し、重症化すると上昇し、治療によって軽快すると減少します。このためTARCの測定はアトピー性皮膚炎の病態を客観的に数値化することで重症度の評価に有用で、治療方法・薬の選択や治療の効果判定に用いられます。

引用:CRC「よくある検査のご質問」
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/175.html

一方、アトピー鑑別試験は12種類の吸入性アレルゲンをスクリーニングする特異IgE検査で、アトピー性疾患の診断とアレルゲンの検索を定性的に行う検査です。

引用:CRC「よくある検査のご質問」
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/175.html

高橋 典大 医師 飯田橋クリニック院長ドクターの解説
非特異的IgE検査と特異的IgE検査で抗体の測定を同時に行い、全体のアレルギーの水準と、どういったものに対してアレルギーが強いかという事を大まかに掴み、それに対して対策を取っていくのが基本です。

アトピー性皮膚炎の治療方法

治療の基本方針として、環境の整備、湿疹病変の薬物による治療、乾燥肌に対するスキンケアの3つが重要です。
生活環境に増悪因子がある場合が多いので、それらへの対策を立てるとともに、湿疹をステロイド外用薬、免疫抑制薬、その他の外用薬で治療します。かゆみに対しては抗ヒスタミン薬などの内服も効果があります。皮膚が過度に乾燥しないように保湿効果のある外用薬を入浴後などに使用して、皮膚の調子を整えます。

繰り返し起こる、あるいは慢性に続くのが特徴の湿疹なので、症状がないか、あっても気にならない程度で、日常生活に何ら支障がない状態か、症状は軽度で長引いているが急に悪くなることはなく、たとえ悪くなっても治療ですぐ落ち着くといった状態を保つことが重要です。
引用:メディカルiタウン
http://medical.itp.ne.jp/byouki/011333000/

高橋 典大 医師 飯田橋クリニック院長ドクターの解説
対策としては、基本的にバリア機能が損なわれているアトピックドライスキンなので、軟膏クリームやローションで常に保湿、保護することが大切です。
薬に関しては、ある程度安全性があり効果が高いことからステロイドを使用することが多いのですが、長く使用していくと皮膚が薄くなったり、毛細血管が浮き上がってみえるようになったり、出血しやすくなる、黒ずんでくるといったいろいろな副作用も現れてきます。
その点、タクロリムス軟膏(免疫抑制外用薬)は、ステロイド薬一連の副作用がほとんどなく、皮膚を正常化していく作用があるので、タクロリムス軟膏を中心に使用し、ステロイドをあまり使用しないで計画的に治療していくことが望ましいです。他にかゆみ止めとしては、新薬系のあまり眠くならないものを使用していくと、仕事にも支障が生じにくくなります。
また、アレルゲンの検査を行い、個々のアレルゲンについてしっかりとした対策を講じる必要があります。例えばダニに対する対策としては、ダニはフケを食べて生きるので、布団・毛布など寝具類には掃除機を当てて直接吸引し取り除くことが大切です。できれば毎日行ったほうが良いです。時々洗濯するだけでは効果がありません。
治療に対する患者さんのモチベーションも大切です。患者さん自身は正常願望が強いため、アトピー性皮膚炎と診断されるのを嫌がる方も多いです。しかし、アトピー性皮膚炎だから治療が必要なのだということを認識し、そこから計画的に取り組まないと治療も上手くいかないということを理解する必要があります。
確実な治療のひとつとして、アレルゲン舌下免疫療法というものがあります。アレルギーを解いていくことができるので、皮膚の症状も緩和してくことが多いです。一部の皮膚科でもそういった治療を行っておりますので、ご関心のある方は医師にご相談ください。


この記事の監修ドクター

サンプル太郎 医師 サンプルクリニック 院長高橋 典大 医師
飯田橋クリニック 院長

PROFILE

医療法人社団 高典会理事長、飯田橋クリニック院長
医学博士 法学修士 皮膚科認定専門医