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インフルエンザの症状や原因、治療方法とは?

インフルエンザとはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
春名 令子 医師(はるなクリニック副院長)

インフルエンザとは

インフルエンザ(influenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。
流行が周期的に現われてくるところから、16世紀のイタリアの占星家たちはこれを星や寒気の影響(influence)によるものと考え、これがインフルエンザの語源であると言われている。インフルエンザは、いまだ人類に残されている最大級の疫病である。

引用:国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
大きな流行の原因となるインフルエンザウイルスはA型、B型の2種類あり、A型は香港型とソ連型の2種類が有名です。流行時期は12月から3月で、おおむね1〜2月にピークを迎えます。インフルエンザ予防=ワクチン接種、と考える方が多いのですが、腸管免疫の働きを高めることも重要です。胃腸に負担をかける暴飲暴食をしない、早寝早起きする、カテキンの効果を活用して緑茶や紅茶をこまめに飲んで喉を湿らせるなど、日常生活の心がけが予防に役立ちます。ワクチン接種は、抗体ができるまでに少なくとも2週間程度はかかります。流行のピークは毎年異なるため断言はできませんが、接種を受けるなら11月中が目安と考えてください。

インフルエンザの症状

インフルエンザの場合は38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、あわせて普通のかぜと同様の、のどの痛み、鼻汁などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどを併発し、重症化することがあるのもインフルエンザの特徴です。高齢者や、呼吸器や心臓などに慢性の病気を持つ人は重症化することが多いので、十分注意する必要があります。最悪の場合は死に至ることもあります。近年、小児がインフルエンザにかかると、まれに急性脳症を起こして死亡するといった問題も指摘されています。

引用:鳥取県
http://www.pref.tottori.lg.jp/39386.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
インフルエンザにかかっても、ワクチン接種をしている人は軽症で済む場合があります。13歳未満の子どものワクチン接種は、十分な効果を得るためには2回接種が原則と言われています。子ども、特に幼児がインフルエンザにかかった際に注意したい「インフルエンザ脳症」は、多くの場合、発熱から24時間以内で嘔吐や意識障害などの重い症状を呈し、年齢が低いほど死亡率は高くなります。まれに大人でも発症する場合があります。死亡や後遺症を予防するには、早期に医療機関を受診して治療を開始することが何より重要です。また、ライ症候群はインフルエンザ脳症と違って、発熱後数日経ってから起こります。原因不明とされていますが、アスピリンなどの解熱剤との関連も指摘されているため、インフルエンザにかかった時は、解熱剤は極力使用しないほうが良いでしょう。

インフルエンザの原因

飛沫感染は、感染した人がせきをすることで飛んだ、飛沫に含まれるウイルスを、別の人が口や鼻から吸い込んでしまい、ウイルスが体内に入り込むことです。
感染した人がせきを手で押さえた後や、鼻水を手でぬぐった後に、ドアノブ、スイッチなどに触れると、その触れた場所にウイルスを含んだ飛沫が付着することがあります。
その場所に別の人が手で触れ、さらにその手で鼻、口に再び触れることにより、粘膜などを通じてウイルスが体内に入り感染します。これを接触感染といいます。引用:厚生労働省健康局 結核感染症課
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/leaflet20110208_01.pdf

インフルエンザの検査法

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
インフルエンザの検査は迅速診断キットを使用することがほとんどです。この検査はインフルエンザウイルスが体内で増えていないと反応しないため、正確な結果を得やすいのは発症後12〜24時間を目安に検査した場合です。しかし、中には猛烈な勢いでウイルスが増殖して、激しい寒気を感じるなど急激な症状を呈する人もいて、発熱から数時間で陽性反応が出ることがあります。反対に、熱が出なくても陽性になる「隠れインフルエンザ」の人もいます。医師は検査キットありきで診断しているわけではなく、全身の症状から総合的に判断しますから、症状が激しい場合は発症後12時間を待たずに受診してください。

インフルエンザの治療方法

従来、対症療法が中心であったが、1998年にわが国でも抗A型インフルエンザ薬としてアマンタジンを使用することが認可された。アマンタジンはB型ウイルスには無効である。神経系の副作用を生じやすく、また、患者に使用すると比較的早期に薬剤耐性ウイルスが出現するため、注意して使用する必要がある。ノイラミニダーゼ阻害薬(ザナミビル、オセルタミビル)は、わが国では2001年に医療保険に収載された。ノイラミニダーゼ阻害薬はA型にもB型にも有効で、耐性も比較的できにくく、副作用も少ないとされており、発病後2日以内に服用すれば症状を軽くし、罹病期間の短縮も期待できる。

引用:国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
タミフルなどの抗インフルエンザ薬の使用は発症後48時間以内が目安ですが、異常行動などの副作用が心配な人もいるでしょう。2018年3月現在、タミフルの10代の患者さんへの使用は原則禁止されています。その一方、新生児や乳児に対しては、重大な合併症を防ぐために2016年から保険適応での使用が認められています。インフルエンザの治療には漢方薬も有効で、最も使いやすいのは麻黄湯です。また、インフルエンザ治療には安静にして水分を十分補給することが大切です。発症から5日目までは自宅安静期間で、4,5日目に2日間熱が出ていなければ、6日目から出勤・登校しても大丈夫です。幼児の場合は、3日目から熱が下がり、3日間熱がなければ登園可能です。ただし、発熱当日は0日目と数えます。また、2018年5月には、1回の服用でウイルスの増殖を直接抑える薬が発売される予定です。


この記事の監修ドクター

春名令子 医師 はるなクリニック副院長春名令子 医師
はるなクリニック 副院長

PROFILE

1987年、関西医科大学卒業。大阪府立病院小児科、大阪府門真保健所、神戸市北保健所、大阪市・神戸市非常勤医師を経て、2000年1月より現職。子供のアトピーをきっかけに東洋医学を勉強し、日本東洋医学会漢方専門医を取得。