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従来型とは何が違うの?顕微鏡治療による虫歯へのアプローチ

顕微鏡がこの世に登場したのは17世紀のことです。
顕微鏡の発明によって肉眼では見えない世界をつぶさに観察できるようになったのはもちろん、医療の分野においても治療の重要な一端を担う医療用機器へと進化してきました。
日本における歯科用の顕微鏡は1990年代ごろから本格的な使用が開始され、現在では数千台以上にものぼる数が全国の歯科医院で稼働していると言われているものの、その普及率は全体の数パーセントとまだまだ低い水準を推移しています。
では、歯科における顕微鏡治療とはいかなるものなのでしょうか。
今回は、顕微鏡治療が特に虫歯への治療効果が高いと言われる理由などについて、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修歯科医師
清水 浩一 (新青山ビルユー歯科 院長)


 

 歯科での顕微鏡治療には何ができる?

複雑に入り組んだ口の中の病気を診察・治療しなければならないという点で、歯科治療には細部にわたる観察眼と治療テクニックの両方が求められます。
まずは従来型の歯科治療と顕微鏡治療の比較をみてみましょう。

 

従来型の歯科治療

特に歯の神経にまで及ぶ歯科治療の場合ではレントゲンなどの検査結果を頼りに医師の経験に基づいた「勘」によるところが多く、浸食された部分を削り取る際の過度な処置や、不十分な処置による病気の再発などが大きな問題とされてきました。

 

顕微鏡治療による歯科治療

医師の勘に左右されることも多かった歯の神経や根の部分の処置に新風を吹き込んだのが顕微鏡(マイクロスコープ)治療です。
ここでご紹介する顕微鏡は生物や化学の実験で使われる「生物顕微鏡」とは違い、対象物から離れた状態にあって肉眼の20~30倍に拡大して観察できる性能を生かせるもので「臨床用実体顕微鏡」と呼ばれるものです。
歯科における顕微鏡治療では、口腔内の奥に潜み将来的なリスクが考えられる病巣さえ見つけ出すことが可能であるほか、虫歯や歯周病といった歯の根管に関わる治療・インプラント・失った歯の部分を補う治療を目的とした正確な型取り・さらには歯科衛生士による高度な予防歯科にも活用できるなど、その診療精度の高さに加えて用途が広いといった特徴もあります。
また、動画や静止画で画像を記録しながらリアルタイムの治療の様子を観察することもでき、特に歯の根の部分である根管治療が重要な鍵を握る虫歯においては従来型の治療で見逃されがちだった部分にも適切な処置が施せるなど、患者さんにとってメリットの大きい治療であることも特徴のひとつです。
ただし、他の治療法と同じく顕微鏡治療にもメリット・デメリットは存在しています。
これから治療を開始するにあたって十分に納得してから進めていただくためにも、顕微鏡治療が持つ特性をより深く理解しておくことが大切であると言えるでしょう。

 

 虫歯における顕微鏡治療のメリット・デメリット

隠れた病巣を拡大して確認・治療できる特徴は、歯の根管治療にもっとも適していると言えるでしょう。
しかし顕微鏡治療にはそのメリットと同時にデメリットがある事も忘れてはいけません。
特に適切な根管治療を必要とする虫歯の治療において、顕微鏡治療がもつメリット・デメリットは次のような内容になります。
【メリット】
・初期段階の虫歯にアプローチできるため、歯を削る範囲が最小限で済む
・詰め物をする前の段階で正確な処置ができる
・過去におこなった治療の不具合もつぶさに確認でき、段階に合った適切な処置ができる
・人によって異なる歯の形状や神経の状態に対応できるため、痛み・炎症なども起きにくい
【デメリット】
・治療が長引く傾向にある
・受診する歯科医院によって保険の適用範囲が違う

 

顕微鏡治療のデメリットはなぜ起きる?

 よく見えることで治療範囲が広がる

口の中の様子がよく見える顕微鏡治療では、初期段階の病巣を捉え短期間での治療が期待できると同時に全く別の問題が発見されるケースも出てきます。
当然ながらそれぞれに合った処置をおこなう時間も必要となるため、トータルの治療としては長引く傾向が考えられます。

 設備には多額の費用がかかる

一部の歯科医院では保険適用が可能な顕微鏡治療を実践しているのも確かです。
しかし、顕微鏡治療をおこなうための設備投資は多額となり、これに付随した機材も高額なものが多いなど保険適用の範囲では歯科医院の経営的に厳しくなる現状があります。
また、顕微鏡下では直接見るのと違い鏡を使って見ることが多くなりますので、実際と違い上下左右反対に映し出される状況下での治療にはドクターの熟練した技術も必要とされます。
そのため多くの歯科医院では顕微鏡治療を保険適用外の自費診療と位置付けており、患者さんが抱える費用面での負担が増える結果となってしまうのです。

 

 顕微鏡治療で注意したいこと

顕微鏡治療のメリット・デメリットを比較してわかるように、歯科治療本来の的を果たす意味では圧倒的にメリットの方が大きいと感じられる点がこの治療法の魅力です。
自分の歯を大切に考える治療を望むからこそ、次のようなことにも注意する必要がありそうです。

 

顕微鏡治療を導入しているから安心ではない

顕微鏡によって視野が広がり処置すべき場所が見つかっても、それを活かして確実な治療に結び付けてくれるのはやはり医師の手による技術です。
顕微鏡治療は、あくまでも確かな技術を支えるものであることを念頭にして歯科医院を選ぶ必要があるでしょう。

 

丁寧な精密検査をおこなっているか

歯の根など肉眼で見ることの難しい部位を確認すると同時に、治療前の徹底した検査の有無も重要です。
単なる虫歯以外にも、噛み合わせやアゴの骨の状態まで検査をした上で実際の治療計画を立てられるクリニックは信頼度も高いと考えられるでしょう。

 

こちらが納得できる説明をしてくれるか

あくまでもご自分の歯の健康を維持するための治療ですので、利用する側の満足度を無視した治療を進めるクリニックはおすすめできません。
その点では治療前の説明も重要なポイントとなるでしょう。
これから最先端の技術を使った治療が始まることや長期化する可能性も考えれば、医師やクリニックスタッフとのコミュニケーションが取れるかどうかについてきちんと判断することも重要であると言えるでしょう。

 

適切なスキルを備えているか

日本で顕微鏡治療を導入しているクリニックが数少ない理由の一つは、その専門性の高さです。
各クリニックのホームページでは顕微鏡治療をおこなっているドクターのプロフィールなどを拝見することができますので、それを確認してみることもおすすめです。

 

 まとめ:より正確な歯科治療を受けることの重要性

いかがでしたでしょうか?
今回は、虫歯治療において近年注目されている顕微鏡治療にスポットをあて、さまざまな病気の元凶となる虫歯への治療効果などをご紹介してみました。
最悪の場合は歯を失ってしまうこともある虫歯ですので、それを肉眼以上のレベルで観察し適切な処理をおこなえる顕微鏡治療には大きな効果が期待できる事がお解りいただけたかと思います。
自費負担とならざるを得ない現状はありますが、顕微鏡治療を選択することによって未来の口腔リスクを最小限に抑えられる可能性があると言えるでしょう。
人の手をサポートする新しい歯科治療技術によって、歯の健康がより長く守られる方法を選択するよう心がけましょう。

清水 浩一 歯科医師 新青山ビルユー歯科 院長監修ドクターのコメント
歯科用顕微鏡(マイクロスクープ)は、もともと脳外科や眼科で使われていたものを歯科用に改良したものであり、1990年代から応用され始めました。現在、日本での普及率は5-7%前後ということです。顕微鏡そのものが高価であることと、それに使用する細かな機材が必要になり、また、繊細な治療となるために治療技術も必要ですし、治療時間もかかります。そのため、健康保険での治療が一般的な日本においては、その普及率はまだ少ないのが現状です。
しかし、この顕微鏡の応用範囲は、根管治療はもちろんのこと、歯の細部の診断、外科治療、修復・補綴治療、歯周病治療など多岐にわたり、今まで見えなかったものが見えるという効果は非常に素晴らしいものがあります。また、静止画、動画での記録ができるため、患者さまとの情報共有がスムーズになります。
歯やお口のお悩みがある方で、顕微鏡治療にご興味のある方はぜひご相談ください。
 
監修ドクター:清水 浩一 歯科医師 新青山ビルユー歯科 院長



 

 顕微鏡治療でおすすめの歯医者さん 関東編


 

新青山ビルユー歯科

出典:http://www.udental.jp/

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