1. Medical DOCTOP
  2. リウマチの薬は副作用が怖い!? 実際のところを教えて!

リウマチの薬は副作用が怖い!? 実際のところを教えて!

関節の痛みや腫れ、骨の癒合などを引き起こすリウマチ。放置していると生活に支障が出かねない一方、投薬による副作用の可能性も心配だ。このジレンマに対し、医療現場では、どう対処しているのだろう。昭島リウマチ膠原病内科の吉岡先生に、率直な意見を伺った。

監修医師
吉岡 拓也(昭島リウマチ膠原病内科 院長)

プロフィールをもっと見る
聖マリアンナ医科大学 医学部医学科卒業、聖マリアンナ医科大学大学院 医学研究科修了。聖マリアンナ医科大学病院、同横浜市西部病院、町田市民病院勤務を経た2017年、東京都昭島市に「昭島リウマチ膠原病内科」開院。患者へ寄り添い、人生を楽しく前向きに送れるよう努めている。医学博士、聖マリアンナ医科大学リウマチ膠原病アレルギー内科非常勤講師。日本内科学会総合内科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。

 

リウマチ治療で使われる薬の種類について

編集部編集部

リウマチでは、どのような治療がおこなわれるのですか?

吉岡先生

いまでは、リウマチに有効な「メトトレキサート」というお薬が開発されています。リウマチの原因は自己免疫の異常ですから、免疫を抑制するお薬が第一選択肢になりますね。ただし、副作用によっては、別のお薬を使うこともあります。

編集部編集部

「メトトレキサート」について詳しく教えてください

吉岡先生

「メトトレキサート」・「リウマトレックス」と呼ぶこともあります。このお薬が、医療ガイドラインでもファーストチョイスになっています。ただし、肺や腎臓に疾患のある方や喫煙習慣のある方には、使用を控える場合があります。

編集部編集部

「メトトレキサート」の副作用についてもお願いします

吉岡先生

免疫反応を抑えるお薬ですから、通常なら免疫によって防げた病気でも、かかってしまうことがあります。具体的な副作用としては、肝障害腎障害肺炎の一種血液障害といったところでしょうか。ですから、様子をみながら、短期間ごとに処方していきます。

編集部編集部

それでも副作用が出た場合、「別のお薬」に切り替えるのですね?

吉岡先生

はい。その場合は「生物学的製剤」などを検討します。この薬は、リウマチの原因となる免疫のみに効くようつくられているので、副作用が抑えられているんですね。ただし、この場合でも、感染症などのリスクが捨てきれません。

編集部編集部

リウマチにステロイド剤が使われると聞きましたが?

吉岡先生

患部の炎症を抑えるため補助的に用いることがあるものの、抗リウマチ薬そのものではありません。非ステロイド性の抗炎症薬にしても、ステロイド性の抗炎症薬にしても、お薬ですから、何かしらの副作用は起こりえるでしょう。


 

副作用を抑える意外な方法があった

編集部編集部

副作用が現れるまでの期間は、どれくらいでしょう?

吉岡先生

人によってまちまちで、投薬直後に現れる方もいれば、10年・20年してから出る方もいらっしゃいます。したがって、「常に様子をみながら」処方を続けるしかありません。

編集部編集部

定期健診・定期観察が必要ということですね?

吉岡先生

はい。ですから、当院では基本的に1カ月分のお薬しか処方していません。毎月、定期健診を受けていただいて、その機会ごとに検査し、お薬を出しなおします。

編集部編集部

副作用がひどいと、どうなるのでしょう?

吉岡先生

生死に直結することも、十分考えられます。抗リウマチ薬の目的は免疫力を“下げる”ことなので、どうしても外敵に弱くなってしまうのです。リウマチの仕組み自体が自己免疫異常によるものですから、ジレンマともいえるでしょう。

編集部編集部

副作用が起きる割合は?

吉岡先生

軽重を問わないとして、当院で1割くらいですね。「免疫力が下がっている」ということをご説明し、何かの不調を感じたら、すぐ相談していただくようお願いしています。

編集部編集部

副作用を“できるだけ”防ぐ方法はありますか?

吉岡先生

感染症予防のためにも、手洗いうがいを励行してください。抗リウマチ薬が直接的な「悪さ」をするというより、免疫力の下がった状態が問題なのです。感染症予防には、皆さんの衛生管理が大きく関わってきます。歯周病などの口腔(こうくう)ケアも関係してくるでしょう。意外と、こういった一般的なことが重要です。

編集部編集部

そもそも薬を使わないと治らないのでしょうか?

吉岡先生

そう考えていただいたほうがいいですね。副作用は、抗リウマチ薬に限らず、どのようなお薬でも起こりえます。1カ月に一度の定期健診を続けていただけるのなら、副作用リスクより、お薬を使わないことのリスクのほうが高いでしょう。


 

リウマチの治療は何科を受けるべきか

編集部編集部

リウマチの場合、どのような医院を選べばいいのでしょう?

吉岡先生

免疫に関わることですので、「リウマチ内科」を標ぼうしている医院をお勧めします。今のリウマチ治療の主流は投薬療法です。

編集部編集部

セカンドオピニオンは必要でしょうか?

吉岡先生

外科的なアプローチと内科的なアプローチの差は出るでしょう。最初の医院で納得いかなかったら、セカンドオピニオンを受けてみてください。治療方法、考えられる副作用、どういうことがおこったら相談すべきか、または、経過観察だけでいいのか。その辺だけでも、知っておきたいですよね。

編集部編集部

受診時に気をつけたいことは?

吉岡先生

リウマチ治療のゴールは、継続した投薬によって、症状を落ち着かせることです。この状態を「寛解(かんかい)」と言います。良く「治った」と勘違いされる方が多いものの、投薬を続けないと再発してしまうでしょう。この点にご注意ください。

編集部編集部

最後に、読者へ向けたメッセージを

吉岡先生

リウマチは、何をきっかけに発症するかわからず、時間とともに進行する病気です。だからこそ、初期段階での治療開始が求められます。関節の違和感などが継続するようであれば、迷わず、専門クリニックを受診しましょう。


 

編集部まとめ

リウマチ治療の根本は、自分の免疫力を抑えること。だからこそ、副作用をコントロールしていく必要があります。「手洗いやうがいの励行」という観点は驚きでした。また、リウマチの仕組みがしっかり理解できていれば、やみくもに副作用を避ける必要はなさそうです。やはり、正確な知識を得ることが大切ですね。


 

医院情報

昭島リウマチ膠原病内科

昭島リウマチ膠原病内科
所在地 〒196-0024 東京都昭島市宮沢町495-30
アクセス JR「昭島駅」より徒歩10分
JR「中神駅」より徒歩7分
診療科目 リウマチ科・膠原病内科・アレルギー科

© Medical DOC.