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不妊治療にはどんな選択肢がある!? それぞれの特徴を教えて!

女性の社会進出や晩婚化による社会構造の変化を受け、今、不妊に悩む夫婦が増えているという。その一方、医療技術の進歩は、我々にさまざまな不妊治療の選択肢を与えてくれる。そこで、「秋葉原 ART Clinic」の湯 暁暉(タン・シャオホィ)先生に、不妊治療の最新事情を解説いただいた。加えて、医院の選び方についても知りたいところだ。

監修医師
湯 暁暉(秋葉原 ART Clinic 院長)

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中国白求恩医科大学(現・吉林大学白求恩医学院)日本語医学クラス卒業。中国大連医科大学大学院産婦人科学修了、医学修士号取得。東京大学医学研究科生殖・発達・加齢医学専攻修了、医学博士号取得。東京大学医学部附属病院や体外受精に特化した不妊治療専門の「加藤レディスクリニック」などの勤務を経た2014年、台東区上野に「秋葉原 ART Clinic」開院。培養室の環境や医療機器の充実など、安心して精子・卵子が預けられるよう努めている。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、日本受精着床学会会員。

 

一般的には3段階の選択肢がある

編集部編集部

不妊治療の種類や方法について教えてください。

湯先生

まず、不妊の原因を調べることが先決です。不妊の原因がわからない場合、一般的には、「タイミング法」「人工授精」「体外受精」という3段階の治療方法があります。これらの方法を、順番にステップアップしておこなうことが多いです。

編集部編集部

それぞれの特徴について、詳しくお願いします。

湯先生

わかりました。タイミング法は、医師が排卵日を予測し、そのタイミングにあわせて性交渉をしていただく方法です。月経不順の方や、排卵日を自ら予測することが難しい方には、もっとも効果が期待できます。必要に応じて排卵誘発剤を使用する場合もあります。

編集部編集部

なるほど、次の段階が「人工授精」ですね?

湯先生

はい。人工授精は、最も妊娠しやすい時期に、洗浄・選別後の良好な精子を、女性の子宮内へ注入する方法です。精子濃度が低い「乏精子症」、精子の運動率が低い「精子無力症」、性交障害、精子が頸管粘液に侵入しにくい「ヒューナーテスト不良」ほか、原因不明の不妊などに適応されます。

編集部編集部

最後は「体外受精」についてです。

湯先生

体外受精は、体内から取り出した卵子と精子を体外で受精させ、数日後に受精卵(胚)を子宮内へ戻す方法です。精子と卵子が自然に受精しない、あるいは受精率が低い場合、精子数が極端に少ない場合は、一つ良好な精子を選んで、顕微鏡で確認しながら、細い針で精子を直接卵子の中に注入する方法(顕微授精)もあります。精子と卵子を「確実に出会わせ、確実に受精させられる」ことが大きな特徴です。

編集部編集部

不妊治療の成功率はどれくらいでしょう?

湯先生

体外受精の成功率については、日本産科婦人科学会による統計を参考にさせていただきますと、1回の治療に対して35歳で20%弱、40歳で10%弱と、年齢によって大きく異なっていますね。なお、ここでいう「成功」とは、出産まで至ったことを意味します。妊娠して、約2割が流産となりますので、妊娠率にすると、もう少し上がります。


 

最初から体外受精を勧められる場合も

編集部編集部

初期の段階を省略するケースとしては、どのような場合がありますか?

湯先生

そうですねぇ、生理が順調で一定の頻度で性交渉があるのに妊娠しない場合、タイミング法を省略することもあります。また、両側卵管閉そくは、体外受精が必須です。40歳以上の方、あるいは30代で卵巣機能がかなり低下している方には、最初から体外受精をお勧めすることもあります。いずれにしても、個別に判断することが大切で、その方に合った治療計画をご提案しています。

編集部編集部

体外受精の場合、胎児の奇形や先天異常などが懸念されているようですが?

湯先生

児の発育、予後については自然妊娠と大差がないことが各国の報告により確認されています。しかし児の異常発生率が自然妊娠に比べ上昇するという報告もあります。長期的な予後は不明な点も多く、今も国内外で調査が続いています。

編集部編集部

かつては「試験管ベビー」などという、差別的な言葉が使われていました。

湯先生

時代が違いますよ。昨今の体外受精に対する受け止め方は、かなり変わってきています。体外受精によるお子さんが差別的な扱いを受けるということは、まず、ないでしょう。ご夫婦のなかにも、自ら体外受精を望む方が増えています。

編集部編集部

体外受精は有効な選択肢であると?

湯先生

そのとおりです。体外受精には40年の歴史があり、精子と卵子がうまく出会っていなかった場合や、出会っても受精できなかった場合などに、画期的な治療方法です。


 

自分に合ったクリニック選びが大切

編集部編集部

医院の選び方について、何を基準にしたらいいですか?

湯先生

不妊治療専門でおこなっている医院かどうかと、ドクターの経験ではないでしょうか。また、医院の特徴と強みを知っておくことですね。例えば当院の体外受精では、自然周期と低刺激周期の体外受精を行っています。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。

湯先生

不妊に悩まれている方、早めに受診をされてみていかがでしょうか。これから妊娠を考える方でも、人間ドックや健康診断と同じような感覚でぜひ検査を受けてみてください。そのうえで、将来の可能性を、ご一緒に考えていきましょう。


 

編集部まとめ

湯先生によると、いわゆる「一般不妊治療」とは、「タイミング法」「人工授精」までの治療方法を指すそうです。他方の「体外受精」は「高度生殖医療」に含まれ、胚培養士といった高い技術力を持つ職員やラボのような施設が必要となります。「体外受精」を扱っている医院なら、「より専門性が高い」といえるのではないでしょうか。医院選びの参考としてください。


 

医院情報

秋葉原 ART Clinic

秋葉原 ART Clinic
所在地 〒110-0005 東京都台東区上野1-1-12 ユニゾ末広町ビル3F
アクセス 銀座線末広町駅4番出口徒歩1分
千代田線湯島駅6番出口徒歩2分
山手線・京浜東北線御徒町駅南口徒歩4分
秋葉原駅電気街口徒歩8分
診療科目 体外受精・不妊治療

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