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何もしてないのに鼻血がよく出る。原因と対策は?

はたのクリニックの波多野先生によると、鼻血には大きく2種類あり、「よく見かけるタイプ」と「背景に怖い病気を抱えているタイプ」があるそうだ。そこで、鼻血のメカニズムや原因、止血方法などを伺った。鼻血から、どんな体の症状が見えてくるのだろう。

監修医師
波多野 篤(はたのクリニック 院長)

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岡山大学医学部医学科卒業、同大学院博士課程終了。徳島大学、岡山大学、東京慈恵会医科大学などの附属病院、および岡山済生会総合病院の耳鼻咽喉科にて臨床経験を積む。2018年からは東京慈恵会医科大学にて非常勤診療医長を務める。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医、耳鼻咽喉科専門研修指導医、騒音性難聴担当医、日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医制度暫定指導医、身体障害者福祉法15条指導医。

 

鼻血が喉に流れだしたら要注意

編集部編集部

鼻血は、何もしていなくても出るのでしょうか?

波多野先生

症状としては起こりえます。鼻の入口には、血管の集中している「キーゼルバッハ」という場所があります。その部位を触ったり鼻をかみすぎたりすると粘膜が傷付き、何かのきっかけで出血に至るのでしょう。

編集部編集部

どのようなきっかけが考えられますか?

波多野先生

例えば、せきをすると、血圧が一時的に高まりますよね。何かを拾おうとして顔の位置が下がってもそうなりますし、寒い冬場の夜中などにも血圧が上がります。あるいは、メガネの部品が影響することも考えられるでしょう。きっかけはさまざまです。

編集部編集部

「キーゼルバッハ」以外からは出血しないのですか?

波多野先生

鼻の奥から出血することもありますよ。この場合、がんも含めた腫瘍、カビの繁殖、歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)などが考えられます。鼻の奥は出血を抑えようがないので、止まりにくいのも特徴です。


 

止血方法と受診の目安

編集部編集部

止血の方法について教えてください

波多野先生

まずは、鼻をつまんでみましょう。出血点へ圧迫をかけるのは、鼻血に限らない止血の基本です。出血点がわからない場合、「キーゼルバッハ」全体に圧迫をかけるという意味で、ティッシュを詰めるのもいいでしょう。ただし、ティッシュに関しては意見が分かれるところです。取り去るときに傷口がこすれ、再出血してしまうかもしれないからです。指の圧迫だけでよしとする先生もいらっしゃいます。

編集部編集部

それでも止まらなかったら、どうすべきですか?

波多野先生

耳鼻科を受診してください。出血点がわからずに止まらないなら、鼻の中を内視鏡で見て、圧迫できるようにします。頻繁に繰り返すようであれば、出血点を電気焼却によって凝固させる方法もあります。また、白血病のような血液の病気を発症していたり、抗凝固薬という血液をサラサラにするお薬を処方されていたりする場合も、鼻血が止まりにくくなります。これらは、問診や血液検査などによって判明していきます。

編集部編集部

鼻血のきっかけとなった原因には、どう対処するのですか?

波多野先生

鼻の中を触るクセは、やめていただくしかないですね。鼻水をかむときに出血するようであれば、片方ずつそっとおこなってください。耳に響くような強いかみかたは控えましょう。同時に、鼻水が出ないようにする処置も求められます。具体的には、風邪やアレルギー対策などです。

編集部編集部

喉へ流れていく鼻血の対策についてもお願いします

波多野先生

先ほどご説明したように、がんも含めた腫瘍、カビの繁殖、歯性上顎洞炎の3つを疑います。歯性上顎洞炎は、むし歯菌や歯周病菌などが上の歯の根元を貫通して鼻に至る病気です。それぞれの可能性をつぶしながら、治療へ結び付けるしかないでしょう。


 

鼻血が頻発する人の注意点

編集部編集部

鼻血がよく出る人は、どうすればいいでしょう

波多野先生

鼻をいじったり鼻水を何度もかんだりする背景には、鼻炎などの病気があるはず。鼻炎へかからないようにするか、早期治療で長期化させないことが重要です。他方、血友病や白血病は、鼻血がきっかけで気付くこともあります。耳鼻咽喉科で血液検査をし、その結果によって専門医をご紹介します。

編集部編集部

年齢・世代による鼻血の傾向はありますか?

波多野先生

ご高齢者で多いのは、高血圧や、別の病気で抗凝固薬を処方されているケースです。このような場合、元の症状のリスクとあわせて判断していきます。若い方は、花粉症などのアレルギーですね。鼻血が続くようなら、遠慮なくご相談ください。

編集部編集部

鼻の奥が出血していることに、どうやって気付けばいいのでしょう?

波多野先生

わかりやすいのは、血が喉へ流れている感覚です。鼻から出る場合でも、片方だけから出血していると、腫瘍のような特定疾患の可能性が高くなります。比較的起きやすい鼻炎などは、両方の鼻に症状が出ますからね。いずれにしても、鼻血が頻発したり止まりにくかったりしたら、耳鼻科を受診されてみてはいかがでしょうか。怖い病気が隠れているかもしれません。


 

編集部まとめ

たかが鼻血と侮ることなかれ。その裏には、思ってもいなかった原因が潜んでいるのでした。特に注意したいのは、血液をサラサラにする薬を服用している場合や、鼻の奥から出血して喉のほうへ流れてしまう場合。特に後者は、腫瘍など重篤な疾患である可能性も出てくるようです。

症状によっては、そのまま看過せず、受診を検討してみてください。その結果により、単なる「血管の傷」ということがわかれば、一安心できるでしょう。もし、何かしらの疾患を発見したとしても、適正な処置が受けられるはずです。


 

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