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高血圧で処方される降圧剤は、パーキンソン病を引き起こす可能性があるって本当?

日本に約15万人の患者がいるというパーキンソン病は、手足の震え運動障害などを引き起こす怖い病気だ。その原因の一端が、血圧を下げる降圧剤にあるとしたら。事の真相を、減薬医療に取り組むナチュラルクリニック代々木の野本裕子院長に伺った。

監修医師
野本 裕子(ナチュラルクリニック代々木 院長)

信州大学医学部卒業。東京医科歯科大学にて臨床研修後、予防医療、美容医療に携わる。ナチュラルクリニック代々木院長就任後は、薬に頼らない代替医療の先駆けとして、日常の食生活の改善とサプリメントを中心とした「細胞(膜)強化栄養療法」で治療実績をあげている。NPO法人予防医学・代替医療振興協会学術委員、一般社団法人認知症予防改善医療団理事。著書に『医師もびっくり!認知症が治っている』。


 

脳への血流不足が、さまざまな障害を起こす

血圧を下げる降圧剤により、運動障害などが起きるというのは本当でしょうか?

野本先生

その可能性はあります。血圧の低下により脳へ十分な血液が届かず、その結果として、認知機能や運動機能の障害を起こすのです。簡単に言うなら、脳が栄養不足や酸欠になるということです。また、お薬全般にいえることですが、肝臓に負担がかかり、様々な障害を起こす可能性があります。

降圧剤がパーキンソン病を発症させるという説もあるようですが?

野本先生

それは、カルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬)の場合ですね。血圧が上昇する原因の一つに、血管の収縮があります。カルシウム拮抗薬は、この血管収縮を抑えるお薬で、パーキンソン病との関係が研究されています。事実、降圧剤の副作用として、めまい、手の震え、ふらつき、振戦、筋痙攣等が挙げられています。

そのような症状は、誰にでも起こることではないんですよね?

野本先生

薬の副作用には個体差があり、起きる人と起きない人がいます。一方、脳と血流の関係は誰にでも当てはまること。やはり、降圧剤の一番の懸念は、血圧の低下によって脳に十分な血液(栄養や酸素、ホルモン)が届かないことだと考えます。特定の薬ではなく、体全体の仕組みについて注目するとよいでしょう。

パーキンソン病とはどのような病気なのでしょう?

野本先生

脳と体(特に運動機能に関する)の情報伝達が正しくおこなわれなくなる病気で、手の震えや歩行困難などの症状をはじめ、寝たきりになることもあります。これは一般的には脳内のドーパミン不足とも言われています。しかもパーキンソン病になると同時に、認知症状が顕著になるケースも多くみられます。


 

高血圧は自分でも治せる

先生の医院では、高血圧の患者に対し、どのような治療をおこなっているのでしょう?

野本先生

基本となるのは、生活習慣と食事内容の見直しです。主にコレステロールと中性脂肪の量、糖尿値、血圧を経過観察し、それらがコントロールしきれなかったら、お薬をお出ししています。

薬をあまり重視してしないのですね?

野本先生

お薬はあくまで対症療法ですから、根本原因の見直しを優先すべきです。ただし、生活習慣や食生活を変えるのは大変なことでしょう。大きなストレスを伴いかねませんし、変化を受け入れられない方もいらっしゃいます。そうした患者さんへお薬を補助的に使うのが、現状といったところでしょうか。

生活習慣の改善というと、どういった内容が該当するのですか?

野本先生

日常の食生活のバランスはもちろんですが、運動不足や不規則な生活などです。運動の目的は心肺機能の訓練ですから、ウォーキングなどの軽い運動でも十分です。また、毎日、決まった時間に寝起きして、オン・オフのリズムを身につけましょう。交感神経と副交感神経が上手に切り替えられないと、血圧を乱してしまうからです。

続いて、食事の見直しについてもお願いします

野本先生

高血圧というと、減塩をイメージされる方が多いと思います。しかし、もっとも大切なのは、栄養素の全体的なバランスです。元気な細胞や元気な神経が作れるような、バランスの良い食生活を心がけましょう。


 

「今の自分がサイコー」と思えれば、数値を気にする必要はない

高血圧にいい食材などはありますか?

野本先生

そうした風潮には反対です。過小と過剰は、ともに体へ悪い影響を与えると考えています。特定の食材へ偏るのも、リスクになります。いろいろな栄養素をいろいろな食材からバランス良くとってください。それが難しい場合は、当院ではサプリメントなどをお出ししています。

何ごともバランスの良さが大事だと?

野本先生

その通りです。最近よく「肉を食べると長生きする」といった説を見かけますが、「肉を食べられるだけの消化能力があるから長生きできた」という側面もあるのでは。食の細い人が無理して肉を食べても、消化不良を起こすだけでしょう。年齢を考慮しつつ本人の消化能力に合わせて、偏りのない食事をこころがけてください。

個人の消化能力は、どうやって見分けるのでしょう?

野本先生

まず、食事を規則正しく食べ、次の食事までに「きちんとおなかがすく」かどうかで判断されてみてはいかがでしょう。空腹を感じていないとしたら、前の食事が量や質的に消化能力以上に食べているからです。食事のリズムが整うと、神経のリズムも整ってくるはずので、血圧対策にもなります。

最後に、読者へのアドバイスをお願いします

野本先生

数値を気にしすぎて前のめりになるより、生きていることの歓びや、日々の充実度や楽しみを追求していただきたいですね。ストレスも高血圧の原因ですし、日々、幸せや満足を感じながら「自分ってサイコー」と思えることも、血圧対策かもしれません。規則正しい生活とバランスのいい食事、そして適度な運動をしていれば、機能障害などが起きにくい体になっていくでしょう。


 

編集部まとめ

降圧剤はあくまで対症療法であり、暴走したエンジンに対するブレーキのような役割しか果たしていないのでした。このブレーキがかかりすぎると、脳内に血流不足を起こしてしまいます。それに、エンジンの不調は、あいかわらず続いたままの状態です。そんなアンバランスの上に座しているより、「調和の取れた自然体」をめざしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 


 

医院情報

ナチュラルクリニック代々木

電話番号 03-5363-1481

住所 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-6 プラザF1ビル7F
アクセス JR代々木駅東口より徒歩3分
新宿駅南口より徒歩10分

URL http://www.natural-c.com/

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